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第2章ダンジョンの怪物
17令嬢の懺悔
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松尾は気絶した後、自身の夢の中で走馬灯にも似た色々なこ事を思い出していた。
▪️◇▪️◇▪️◇▪️
私の名前は松尾火憐。
普通の高校生のつもりなんだけど、皆からお嬢様って呼ばれるの。
私の家系は日本3大財閥の一角を担う名家らしいわ。
全く。そんな大富豪のお嬢様がなんでこんなダンジョンに入り込んだのかしらね。
今でも後悔しているわ。鮫島なんかと関わらなきゃよかったって。
はぁ……とりあえず化け物が地中から顔を出している所までは覚えているの。
でも、目を覚ましたらダンジョンの中ですらなかった。
真っ暗な視界が徐々に白くなっていったから、思い切って瞼をあげてみたの。
そうしたら、私は知らない空間にいた。
「あれ? ここはどこ」
真っ白な四角い空間で横たわっていたわ。何もない殺風景な所で扉もなければ窓も無い。そんな空間。
私はする事もないし、床で寝そべって天井を見つめていたの。
ここはどこなんだろう?って考えながらね。
でも検討はすぐについたわ。化け物に襲われる直前に気を失ったんだもの。
「ここは死後の世界かしら」
自然と声に出ていた。
痛みもなく死ねたなら、むしろ良かったかもしれない。そう思っていたの。
でも1つだけ心残りがあるのよ。
「こんな事なら、奴隷くんに一言謝っておけば良かったなぁ」
なんでだろう。私は涙を流しながら少し微笑(ほほえ)んでいたと思う。
彼を虐めていたのは、別に彼が嫌いだったわけじゃないの。単純に羨ましかったから。
皆は私の事を大金持ちで羨ましいって言うけどさ。別に良いことなんて無いんだよ。
確かに住んでいる家は広いわ。東京ドーム数個分の敷地を持つ豪邸ね。でも一人で住んでいるの。
両親の仕事が忙しいからでも無いしそもそも1人で住みたいからでも無いし、むしろ私はお父様とお母様と暮らしたかったわ。
それは叶わなかったけどね。私は捨てられたのよ。出来の悪い娘として。
考えてみたらよく分かると思うけど、大富豪の令嬢が偏差値35程の高校に通っているって可笑しいと思わない?
私の両親は不正が大嫌いな生真面目でね。
高校進学の際は、超難関校だけ一般入試で挑戦させたのよ。
結果は今の現状を見れば分かるでしょ。
だから定員割れの高校を何とか探して、現在に至るの。
今の高校に入ってからは『馬鹿』のレッテルを貼って家から追い出されたってわけよ!
全く、皆はなんで私を羨ましがるのかしらね。
私にとってあんな高校でも幸せそうにしていた蓮君が羨ましかった。
ふざけた理由かもしれないけど、それが彼を虐めていた理由よ。悲しい理由ね……。
私も普通の家庭に生まれたかったわ。
でも、もしかしたら叶うかもしれないわね。
生まれ変わったら。
私は何に生まれ変わるのかなって思いながら、ゆっくりと目を閉じた。
そうすると段々と眠くなってくるの。
もうそろそろお迎えが来たのかしら。そう思った時に、頭の中で聞き慣れた声が響いたの。
最初はノイズがかかったように上手く聞き取れなかったけど、だんだんとノイズが外れてゆく。
自信はなさそうだけど温かく優しい声。
あの時の事は忘れないわ。
あれは確かに蓮の声だったんだから。
(松尾……さん。目を覚まして……)
▪️◇▪️◇▪️◇▪️
私の名前は松尾火憐。
普通の高校生のつもりなんだけど、皆からお嬢様って呼ばれるの。
私の家系は日本3大財閥の一角を担う名家らしいわ。
全く。そんな大富豪のお嬢様がなんでこんなダンジョンに入り込んだのかしらね。
今でも後悔しているわ。鮫島なんかと関わらなきゃよかったって。
はぁ……とりあえず化け物が地中から顔を出している所までは覚えているの。
でも、目を覚ましたらダンジョンの中ですらなかった。
真っ暗な視界が徐々に白くなっていったから、思い切って瞼をあげてみたの。
そうしたら、私は知らない空間にいた。
「あれ? ここはどこ」
真っ白な四角い空間で横たわっていたわ。何もない殺風景な所で扉もなければ窓も無い。そんな空間。
私はする事もないし、床で寝そべって天井を見つめていたの。
ここはどこなんだろう?って考えながらね。
でも検討はすぐについたわ。化け物に襲われる直前に気を失ったんだもの。
「ここは死後の世界かしら」
自然と声に出ていた。
痛みもなく死ねたなら、むしろ良かったかもしれない。そう思っていたの。
でも1つだけ心残りがあるのよ。
「こんな事なら、奴隷くんに一言謝っておけば良かったなぁ」
なんでだろう。私は涙を流しながら少し微笑(ほほえ)んでいたと思う。
彼を虐めていたのは、別に彼が嫌いだったわけじゃないの。単純に羨ましかったから。
皆は私の事を大金持ちで羨ましいって言うけどさ。別に良いことなんて無いんだよ。
確かに住んでいる家は広いわ。東京ドーム数個分の敷地を持つ豪邸ね。でも一人で住んでいるの。
両親の仕事が忙しいからでも無いしそもそも1人で住みたいからでも無いし、むしろ私はお父様とお母様と暮らしたかったわ。
それは叶わなかったけどね。私は捨てられたのよ。出来の悪い娘として。
考えてみたらよく分かると思うけど、大富豪の令嬢が偏差値35程の高校に通っているって可笑しいと思わない?
私の両親は不正が大嫌いな生真面目でね。
高校進学の際は、超難関校だけ一般入試で挑戦させたのよ。
結果は今の現状を見れば分かるでしょ。
だから定員割れの高校を何とか探して、現在に至るの。
今の高校に入ってからは『馬鹿』のレッテルを貼って家から追い出されたってわけよ!
全く、皆はなんで私を羨ましがるのかしらね。
私にとってあんな高校でも幸せそうにしていた蓮君が羨ましかった。
ふざけた理由かもしれないけど、それが彼を虐めていた理由よ。悲しい理由ね……。
私も普通の家庭に生まれたかったわ。
でも、もしかしたら叶うかもしれないわね。
生まれ変わったら。
私は何に生まれ変わるのかなって思いながら、ゆっくりと目を閉じた。
そうすると段々と眠くなってくるの。
もうそろそろお迎えが来たのかしら。そう思った時に、頭の中で聞き慣れた声が響いたの。
最初はノイズがかかったように上手く聞き取れなかったけど、だんだんとノイズが外れてゆく。
自信はなさそうだけど温かく優しい声。
あの時の事は忘れないわ。
あれは確かに蓮の声だったんだから。
(松尾……さん。目を覚まして……)
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