ニート希望の補欠勇者は男なんてお呼びじゃない

こゆき

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「分かりました! あなたに『特殊能力模倣』の能力を授けます!!」
「お! 何それ良さげ!!」
「はい! とても素敵な能力ですよう。なんてったって、『えっちなことした人からその人の能力の1部をコピーさせて貰える能力』なんですから!」 
 
 なんだと……!? 
 
「なにそれ最高。お前が優勝」
「えへへ」
 
 それってつまりえっちな女の子とえっちなことをしたらえっちな能力がえっちっちっち。
 ダメだ喜びでIQが3に下がってる。こいつぁヤベエ。
 
 浮かれている俺は、ティアの説明の半分くらいを聞き流していた。
 後に俺はその事をとてもとても後悔することになるのだが、この時の俺はそれを知らない。
 
「ただ、ひとつだけ。この力は『お互いの感情』に大きく左右されます」
「えっちっち?」
「つまりですね? お互いの合意がなかったり、向ける感情が薄かったりするとコピーできる能力もしょぼくなっちゃうんです」
「…………あー、なるほど?」
 
 つまり、こうか。
 ワンナイトやら無理矢理えっちだと、例えその女の子がめちゃくちゃでかいキャンプファイヤー作れる能力も持っていても、俺はマッチ棒程度の能力しかコピー出来ない、と。
 
「ですです!」
 
 で、逆にめちゃくちゃ親しくなってお互い大好きラブラブえっちを出来れば、俺もその子と同じくらいでかいキャンプファイヤーを作れると?
 
「そのとおーり! なんでそんなに飲み込み早いんです??」
「異世界転移はニートの必須科目だぞ」
「偏見がすぎますよおう……」
 
 とはいえ、これは面白い能力だ。
 無理矢理系はあくまで2次元だから良いのであって、現実に持ち込むのは地雷中の地雷だ。
 元からするつもりは無かったが、えっちな女の子とらぶらぶえっちをする大義名分が出来たってことだろ????
 なにそれ最高。
 
「とりあえず、ティア。俺とらぶらぶえっちしませんか」
「めちゃくちゃいい顔で言われても私運命のヒトもういるんでえ♡」
「くっそリア充末永く爆発しろ」
「祝ってくれてるのか呪ってるのかどっちですかあ」
 
 うるせえご先祖さまから脈々と受け継がれる定型美だよ。突っ込むな。
  
「それでは、能力も授けましたし……」
「えっうそ。もう受け取り終わったの? もっとこう、光が出たりするもんなんじゃねえの?」
「そういうオプションは有料なんですよねえ」
「まさかの課金制度」
 
 異世界ってもしかしたら現実よりクソなのかもしれない。
 なんて考えていたら、足元の床が消えた。
 
 もう1回言おう。
 足元の、床が、消えた。
 
「は????」
「では行ってらっしゃいませえ~♡」
「はあああああああああ!!!!?」
 
 呑気に手を振る素晴らしきおっぱい、基ティアの声がどんどん遠くなる。
 定番と言えば定番の流れだが、嘘だろまじで俺落下系アトラクションまじむ
 
 
 
 
 そこで俺の意識は途絶えた。
 
 
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