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水の竜の王の憧憬
夜襲3
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#フェンス
深夜、扉の前に何者かの微かな気配を感じた。
二人・・・いや、三人か。
まさかカイン達ということはないだろう。
こんな時間に気配を殺して現れる輩など限られている。
盗人・・・違うな。暗殺者と見るべきか。
ベッド横に立て掛けておいた剣を静かに毛布の中に引き寄せる。出来ればひとりだけでも捕らえて口を割らせたい。このまま寝ているふりをして不意をつくのがいいだろう。
しばらくすると、静かに扉が開き暗殺者達が部屋へと入って来る。近付いてくる気配は二人。もうひとりは扉近くで逃げ道を塞いでいるようだ。
近付いてきた二人はベッド横に立ったようだ。鞘走りの音が静かに響く。薄く目を開けて確認すると、全身黒ずくめの装備を身につけた男二人が長剣を今にも突き刺さんとしていた。
儂は瞬間を見計らい、かけていた毛布を掴み思い切り投げつけた。
「なっ!?」
その隙に一気に扉へと駆ける。腰を捻り右肩を後ろへ反らし切っ先を正面に向ける。左足を踏み込むと同時に一直線に愛用のランス剣で扉近くに居た男の左胸を貫く。
「──ガハッ!」
腹に足を当て身体を思い切り蹴り飛ばした反動で剣を抜く。空いた手で扉を掴み閉める勢いで身体を反転させる。
ベッド横の二人は仮面で表情は見えないが、一連の流れを呆然と見ていただけだったようだ。
「・・・暗殺者にしては粗雑だな。部屋に入るところまではまぁ良かったが、得物は扱いやすい短剣かダガーにするべきだ。それと抜剣の音で対象が目を覚ます恐れもある。剣は部屋に入る前に抜いておくべきだな」
「ぐっ・・・」
二人は儂の威圧に気圧されてか逃げ場もないというのに剣を構えたまま後ずさる。暗殺者としての矜恃はないのか?いや。そもそも暗殺者ではないのだろう。
「さて、どちらかひとりだけ生かしてやる。死にたくなかったらかかってこい」
「チッ!!」「な、なめるなっ!!」
斬りかかってこいとばかりに手招きで挑発をしたのだが、効かなかったか?男達はその場から動かなかった。
「来ないのならこちらから行くぞ。んん?」
窓からの星明りだけが照らす室内に、2つの黄色い光が灯っているのが見えた。それは男達が持つ剣の柄から発せられているようだ。
「この剣があれば、貴様など恐れるに足らんっ!積年の恨み、今こそ果たしてやる!!」
「我等の逃げ道を塞いだつもりだろうが、逃げられないのは貴様のほうだ。自慢の盾は我等の後ろだ。この剣の攻撃は避けれまい」
黄色の光は輝きを増し、細い雷光が弾ける。
属性剣魔法ではない。
「・・・ま、まさかとは思うが、それは魔道剣か?!」
「貴様が知る必要はないっ!!くらえぃっ!!」
男達の持つ剣からいくつもの稲妻が儂へと迸る。
これは・・・麻痺の魔法『パラライズ』か!?魔力量によっては耐性を持っているが魔道剣となると油断は出来ない。食らうわけにはいかんな。
「アイギスッ!!」
儂は神盾の名を呼ぶ。一瞬にして男達の背後に置かれていた盾が儂の目の前へと現れ、稲妻を弾いた。
「なっ?!なんだと──
後ろにあったはずの盾が急に現れたことに男達は動揺を隠せないようだ。その隙を見逃すわけはない。
儂は盾の陰から一気に飛び出し振りかぶった剣を、男の腕を目掛け水平に薙ぐ。
「ぐあっ!?」
儂の愛剣は突くことに特化しているため斬り落とすとはいかなかったが、確実に骨の何本かが砕ける音が聴こえた。
振り抜いた剣の重量に身を任せ身体を捻りつつ腰を落とす。独楽の様に片足を軸に一回転し、もうひとりの男の足を蹴り払う。何の抵抗もなく足払いは綺麗に決まり、男は一瞬宙に浮きそのまま床に叩き付けられる。身体を起こし剣を逆手で握り、不格好に倒れた男の背中から床もろとも剣を突き立てる。
「がっ・・・」
息絶えたのを確認しもうひとりに目をやると、男は折れていないもう一方の腕で床に落ちた剣を拾おうともがいていた。
素早く近付き剣を蹴り飛ばす。剣は壁にぶつかり派手な音を立てた。
「・・・クソッ!」
武器を失った男は何かしらの魔法を唱え始める。詠唱はほとんどない。顕れた術式を見るに炎弾の魔法のようだ。
まぁ、使わせてやる気はないがな。
鳩尾へつま先を捻り入れる。男は嗚咽を吐き膝から崩れ落ちた。
「・・・暗殺を成そうとするなら万一の可能性を考慮して最低でももうひとつ武器を用意しておくべきだな。それと詠唱の短い魔法とはいえ近距離での魔法使用は相手に気取られないよう隠すべきだし、建物内で火属性を使うのは論外だ」
つい、守護隊の面々に訓練をつけている気分になり色々と助言と指摘をしてしまったが気を失ってしまったようだ。
暫くは目を覚まさないだろう。男をそのままにし、皆の無事を確認するためにまずは近くの大部屋へ向かう。
襲撃が儂のところだけとは限らない。
物騒な物音に他の泊まり客も何人か目を覚ましたようで、少し開けた扉から廊下を警戒している。紅く色付いた剣を持ち走り来る儂の姿を見ると慌てて扉を閉めた。
まだどこに敵が潜んでいるかも知れない。十分に注意を払いながら足を早める。
大部屋の前は何事もなかったかのように静かだった。扉は開かれており何人かの話し声が聴こえる。息を殺し中を窺うとカインにドーガ、ロディの三人が黒ずくめの男ひとりを拘束しているところだった。
「!?そ、総隊長!」
儂に気付いたカインが姿勢を正す。ロディもそれに倣う。
「総隊長の部屋にも襲撃があったようですね。怪我はありませんか?」
「ああ心配ない。カイン。悪いがミリアーナの部屋を確認してきてくれないか?」
「ハッ!」
カインは剣を取ると廊下へと駆け出す。
「カイン!・・・まぁ、あいつのことだから問題はないと思うが、その・・・気を付けてな」
「は?はい・・・り、了解しました」
伝えるべきことを思い出し慌ててカインを呼び止め、一応注意だけはしておく。
ミリアーナは昔から寝るときに自分の周りだけ無色の障壁を張って寝ている。その障壁は流石大魔道といった硬度を誇りちょっとやそっとで壊れることはない。
念のため確認には行かせのは、ミリアーナの心配ではなく、むしろ眠りを妨げられた怒りでやり過ぎていないかのほうを心配してだ。
怪訝な表情で出ていくカインの背から部屋の中に視線を移す。拘束された男以外にもう二人倒れていた。こちらはもう息絶えているようだ。儂の部屋の男も拘束しておかないといけないな。
床に落ちていた黒ずくめの男達の物だろう剣を広いあげる。こちらも剣の柄に魔石が取り付けられていた。
「フェンス殿。その剣はいったい何なのですか?光ったと思ったら稲妻が走りドーガ殿が麻痺をしてしまったのですが・・・」
「・・・すみません、総隊長。油断をしてしまいました」
魔道剣の存在を知らなければ回避することは誰であれ難しいだろう。それは仕方がない。
それよりも耐性の高いドーガを簡単に麻痺をさせたことのほうが問題だ。それなりの威力があるという証拠になる。
剣を逆手に持ち取り付けられた魔石を見ると、中心部に黄色の魔力光が灯っている。黄色は雷属性または麻痺能力を持った魔物の魔石の特徴を表している。
麻痺能力を持った魔物だと蜂の魔物パラライズビーが有名だが、魔石の大きさや威力を考えると亜竜種のショックドレイクの魔石だろう。そうそう簡単にいくつも手に入るものではない。
「・・・二人とも産まれは戦後だったな。この剣に関しては、世界議会での秘匿事項となっていてなぁ・・・すまんが、儂の一存では教えてやれない」
世界議会とは帝国との戦後にクラーゼル王国を中心として発足された組織で、各国の王と有力な商会主などで構成されている。
勿論フリオニールもそこに名を連ねている。
「・・・それだけ危険な代物だということなのですね」
ロディが息を飲む音が聴こえる。
「まぁ詳しくは言えないがまた襲撃がある恐れもある。相手の剣の柄に魔石が付いていたらその色を注視するといい。ある程度どういった能力を持っているかは分かるはずだ」
教えることは出来ないがまだ敵はいるはずだ。魔道剣が麻痺の一種だけだとも思えない。注意しておくくらいはいいだろう。
さて、ミリアーナの無事を確認したら男達の尋問をするとしよう。素直に吐くとは思えんが、十中八九黒幕はゴルドバだろう。それに儂が倒した男が言っていた言葉も気になる。
魔道剣の存在といい、背後には更に何か大きな存在が息を潜めている可能性がある。
やれやれ。
何故こんなにも面倒ごとばかりが続くのだろうか。
そのとき──
窓の外が急に明るくなった。
窓を開けると風が焦げ臭い。
この部屋の窓は大通りに面している。ということは通りの反対側は北西区の方か!?
「ドーガッ!ロディッ!付いてこい!!」
何が起こったのかは分からないが、この状況を考えると関係がないとは思えない。
宿の扉を開け外に飛び出すと大通りには大勢の野次馬が溢れている。
見上げた空は赤々と染まり、黒煙が渦を巻いていた──
深夜、扉の前に何者かの微かな気配を感じた。
二人・・・いや、三人か。
まさかカイン達ということはないだろう。
こんな時間に気配を殺して現れる輩など限られている。
盗人・・・違うな。暗殺者と見るべきか。
ベッド横に立て掛けておいた剣を静かに毛布の中に引き寄せる。出来ればひとりだけでも捕らえて口を割らせたい。このまま寝ているふりをして不意をつくのがいいだろう。
しばらくすると、静かに扉が開き暗殺者達が部屋へと入って来る。近付いてくる気配は二人。もうひとりは扉近くで逃げ道を塞いでいるようだ。
近付いてきた二人はベッド横に立ったようだ。鞘走りの音が静かに響く。薄く目を開けて確認すると、全身黒ずくめの装備を身につけた男二人が長剣を今にも突き刺さんとしていた。
儂は瞬間を見計らい、かけていた毛布を掴み思い切り投げつけた。
「なっ!?」
その隙に一気に扉へと駆ける。腰を捻り右肩を後ろへ反らし切っ先を正面に向ける。左足を踏み込むと同時に一直線に愛用のランス剣で扉近くに居た男の左胸を貫く。
「──ガハッ!」
腹に足を当て身体を思い切り蹴り飛ばした反動で剣を抜く。空いた手で扉を掴み閉める勢いで身体を反転させる。
ベッド横の二人は仮面で表情は見えないが、一連の流れを呆然と見ていただけだったようだ。
「・・・暗殺者にしては粗雑だな。部屋に入るところまではまぁ良かったが、得物は扱いやすい短剣かダガーにするべきだ。それと抜剣の音で対象が目を覚ます恐れもある。剣は部屋に入る前に抜いておくべきだな」
「ぐっ・・・」
二人は儂の威圧に気圧されてか逃げ場もないというのに剣を構えたまま後ずさる。暗殺者としての矜恃はないのか?いや。そもそも暗殺者ではないのだろう。
「さて、どちらかひとりだけ生かしてやる。死にたくなかったらかかってこい」
「チッ!!」「な、なめるなっ!!」
斬りかかってこいとばかりに手招きで挑発をしたのだが、効かなかったか?男達はその場から動かなかった。
「来ないのならこちらから行くぞ。んん?」
窓からの星明りだけが照らす室内に、2つの黄色い光が灯っているのが見えた。それは男達が持つ剣の柄から発せられているようだ。
「この剣があれば、貴様など恐れるに足らんっ!積年の恨み、今こそ果たしてやる!!」
「我等の逃げ道を塞いだつもりだろうが、逃げられないのは貴様のほうだ。自慢の盾は我等の後ろだ。この剣の攻撃は避けれまい」
黄色の光は輝きを増し、細い雷光が弾ける。
属性剣魔法ではない。
「・・・ま、まさかとは思うが、それは魔道剣か?!」
「貴様が知る必要はないっ!!くらえぃっ!!」
男達の持つ剣からいくつもの稲妻が儂へと迸る。
これは・・・麻痺の魔法『パラライズ』か!?魔力量によっては耐性を持っているが魔道剣となると油断は出来ない。食らうわけにはいかんな。
「アイギスッ!!」
儂は神盾の名を呼ぶ。一瞬にして男達の背後に置かれていた盾が儂の目の前へと現れ、稲妻を弾いた。
「なっ?!なんだと──
後ろにあったはずの盾が急に現れたことに男達は動揺を隠せないようだ。その隙を見逃すわけはない。
儂は盾の陰から一気に飛び出し振りかぶった剣を、男の腕を目掛け水平に薙ぐ。
「ぐあっ!?」
儂の愛剣は突くことに特化しているため斬り落とすとはいかなかったが、確実に骨の何本かが砕ける音が聴こえた。
振り抜いた剣の重量に身を任せ身体を捻りつつ腰を落とす。独楽の様に片足を軸に一回転し、もうひとりの男の足を蹴り払う。何の抵抗もなく足払いは綺麗に決まり、男は一瞬宙に浮きそのまま床に叩き付けられる。身体を起こし剣を逆手で握り、不格好に倒れた男の背中から床もろとも剣を突き立てる。
「がっ・・・」
息絶えたのを確認しもうひとりに目をやると、男は折れていないもう一方の腕で床に落ちた剣を拾おうともがいていた。
素早く近付き剣を蹴り飛ばす。剣は壁にぶつかり派手な音を立てた。
「・・・クソッ!」
武器を失った男は何かしらの魔法を唱え始める。詠唱はほとんどない。顕れた術式を見るに炎弾の魔法のようだ。
まぁ、使わせてやる気はないがな。
鳩尾へつま先を捻り入れる。男は嗚咽を吐き膝から崩れ落ちた。
「・・・暗殺を成そうとするなら万一の可能性を考慮して最低でももうひとつ武器を用意しておくべきだな。それと詠唱の短い魔法とはいえ近距離での魔法使用は相手に気取られないよう隠すべきだし、建物内で火属性を使うのは論外だ」
つい、守護隊の面々に訓練をつけている気分になり色々と助言と指摘をしてしまったが気を失ってしまったようだ。
暫くは目を覚まさないだろう。男をそのままにし、皆の無事を確認するためにまずは近くの大部屋へ向かう。
襲撃が儂のところだけとは限らない。
物騒な物音に他の泊まり客も何人か目を覚ましたようで、少し開けた扉から廊下を警戒している。紅く色付いた剣を持ち走り来る儂の姿を見ると慌てて扉を閉めた。
まだどこに敵が潜んでいるかも知れない。十分に注意を払いながら足を早める。
大部屋の前は何事もなかったかのように静かだった。扉は開かれており何人かの話し声が聴こえる。息を殺し中を窺うとカインにドーガ、ロディの三人が黒ずくめの男ひとりを拘束しているところだった。
「!?そ、総隊長!」
儂に気付いたカインが姿勢を正す。ロディもそれに倣う。
「総隊長の部屋にも襲撃があったようですね。怪我はありませんか?」
「ああ心配ない。カイン。悪いがミリアーナの部屋を確認してきてくれないか?」
「ハッ!」
カインは剣を取ると廊下へと駆け出す。
「カイン!・・・まぁ、あいつのことだから問題はないと思うが、その・・・気を付けてな」
「は?はい・・・り、了解しました」
伝えるべきことを思い出し慌ててカインを呼び止め、一応注意だけはしておく。
ミリアーナは昔から寝るときに自分の周りだけ無色の障壁を張って寝ている。その障壁は流石大魔道といった硬度を誇りちょっとやそっとで壊れることはない。
念のため確認には行かせのは、ミリアーナの心配ではなく、むしろ眠りを妨げられた怒りでやり過ぎていないかのほうを心配してだ。
怪訝な表情で出ていくカインの背から部屋の中に視線を移す。拘束された男以外にもう二人倒れていた。こちらはもう息絶えているようだ。儂の部屋の男も拘束しておかないといけないな。
床に落ちていた黒ずくめの男達の物だろう剣を広いあげる。こちらも剣の柄に魔石が取り付けられていた。
「フェンス殿。その剣はいったい何なのですか?光ったと思ったら稲妻が走りドーガ殿が麻痺をしてしまったのですが・・・」
「・・・すみません、総隊長。油断をしてしまいました」
魔道剣の存在を知らなければ回避することは誰であれ難しいだろう。それは仕方がない。
それよりも耐性の高いドーガを簡単に麻痺をさせたことのほうが問題だ。それなりの威力があるという証拠になる。
剣を逆手に持ち取り付けられた魔石を見ると、中心部に黄色の魔力光が灯っている。黄色は雷属性または麻痺能力を持った魔物の魔石の特徴を表している。
麻痺能力を持った魔物だと蜂の魔物パラライズビーが有名だが、魔石の大きさや威力を考えると亜竜種のショックドレイクの魔石だろう。そうそう簡単にいくつも手に入るものではない。
「・・・二人とも産まれは戦後だったな。この剣に関しては、世界議会での秘匿事項となっていてなぁ・・・すまんが、儂の一存では教えてやれない」
世界議会とは帝国との戦後にクラーゼル王国を中心として発足された組織で、各国の王と有力な商会主などで構成されている。
勿論フリオニールもそこに名を連ねている。
「・・・それだけ危険な代物だということなのですね」
ロディが息を飲む音が聴こえる。
「まぁ詳しくは言えないがまた襲撃がある恐れもある。相手の剣の柄に魔石が付いていたらその色を注視するといい。ある程度どういった能力を持っているかは分かるはずだ」
教えることは出来ないがまだ敵はいるはずだ。魔道剣が麻痺の一種だけだとも思えない。注意しておくくらいはいいだろう。
さて、ミリアーナの無事を確認したら男達の尋問をするとしよう。素直に吐くとは思えんが、十中八九黒幕はゴルドバだろう。それに儂が倒した男が言っていた言葉も気になる。
魔道剣の存在といい、背後には更に何か大きな存在が息を潜めている可能性がある。
やれやれ。
何故こんなにも面倒ごとばかりが続くのだろうか。
そのとき──
窓の外が急に明るくなった。
窓を開けると風が焦げ臭い。
この部屋の窓は大通りに面している。ということは通りの反対側は北西区の方か!?
「ドーガッ!ロディッ!付いてこい!!」
何が起こったのかは分からないが、この状況を考えると関係がないとは思えない。
宿の扉を開け外に飛び出すと大通りには大勢の野次馬が溢れている。
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