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水の竜の王の憧憬
水竜王ティアマト2
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「な、なんだとっ!!?ここが、魔神の封印の地?!」
流石にこのことは聞いていなかったのかルーテも余りの衝撃の一言に放心状態で立ち尽くしている。
ルーテに一緒に来てほしいと言われ、水竜王に会うという目的を果たせたと思っていたら、それ以上のとてつもないものに辿り着いた。
『ええ。・・・遥か昔、善神と魔神による聖戦が起きました。善神は11柱の神々と人に力を与え、魔神とその眷属を打ち破りました』
「あ、ああ。その当たりの事情はイグナーツから聞いています」
イグナーツの名を聴いた途端、ティアマトの片方の眉?に当たるだろう部位がピクリと動いた気がする。
『・・・なるほど。イグナーツから聞いていたのですね。それで私の名と存在もお知りに?』
「えっ?あ、ああ・・・そ、そうですが・・・」
『チッ!あの駄竜。・・・封印を守っている私の存在を公にしないようあれほど忠告したというのに。もう一度躾をしてやらないと解らないようですね・・・。ブツブツ』
・・・今舌打ちした?あんなにも穏やかだったティアマトの身体から身震いするほどの怒気を感じる。
どことなくマリアに似ている気がする。
なんかイグナーツ、すまん!
『オホンッ。そうでしたか・・・。それではもうご存知かと思いますが、その聖戦は善神とその眷属が勝利を治め二柱の魔神は封印されることになりました。
ただ、余りにも強大で邪悪な力を持つ魔神を封印するためには多くの、そして永続的なマナ──人族の言うところの魔素が必要でした。
そこで善神はマナが産まれ出でるこの場所、『ガイアの穴』を利用し封印を施したのです』
「・・・ガイアの穴?それは高濃度魔素危険地域のこと?」
『ええ。おそらく生身の人族がなんの対策もせずにこの地に近付き、大気に溶け込む前の純粋な魔素に触れてしまえばその生命は無いでしょうから、そう呼ばれているのでしょう』
「なっ!?儂らは大丈夫なのか?!」
そんな場所に儂らは文字通り生身で入り込んでいる。慌てて自分の身体やルーテ、ミリアーナを見るが何も起きていない。
『ふふっ。フェンス様、ここは大丈夫ですよ。この場所から溢れ出る魔素を利用して魔神をも封じる強固な封印を永続的に築いていますから。害を及ぼすほど滞留はしていません』
「そ、そうなのか・・・なるほど」
慌てて損した。というか恥ずかしい。
「・・・ダメだったらここに入った途端に本当にあの世行き。それくらい解るでしょ?」
「むう・・・」
まんまとミリアーナに良い餌を与えてしまったが、言い返せない。悔しい。
「・・・現在の研究では高濃度魔素危険地域が発生する原因は定かでは無かったのだけど、魔素が産まれる?とはどういうこと?」
儂としては『ガイアの穴』も『高濃度魔素危険地域』という言葉のどちらも初耳だ。元より魔力の無い儂には魔素を感じることは出来ないので解りようがないのだが、そもそも魔素とは産まれるものなのか?産まれると言うからには死もあるのだろうか。
『そうですね。ではまず『マナ』についてお教えしましょう』
何処からともなく儂の屋敷で教室として使っている応接間に置いてある文字や術式を記入するための板と似たものが現れる。
「ど、どこから?」
『細かいことを気にしては駄目ですよ』
窘められてしまった。
『マナ。所謂『魔素』とはただ魔法を使うための素というわけではありません。マナとはこの大地の生命、生命の源なのです』
「大地の・・・生命・・・」
『ええ。ルーテ、人はどうやって魔法を使いますか?』
突然話を振られたルーテはビクリと肩を跳ねさせた。
「えっ!?ええと、体内に蓄えられた魔素を魔力に変換してそれを脳内に描いた術式に通して顕現させる・・・で合ってる?」
『ええ。その通りです。人によって許容量の差異はありますが、人の身体には常に魔素が巡っています。それは人族だけでなく、動物も魔物も私のような竜も、それこそ植物も同じなのです。
では、生物がその生命を終えたとき体内の魔素はどうなると思いますか?』
「えっと・・・大気に戻る?」
ルーテの答えを聞きティアマトは優しく微笑む。
『人族は葬儀という儀式を行い生命を終えた身体を火葬したりもしますから、大気に戻るというのはある意味正解ではありますが、では植物や動物などはどうですか?』
「・・・その幹や肉は朽ちて大地に戻るってわけね」
ミリアーナが答えを横取りする。まぁ確かに今でこそ葬儀はアンデット化する恐れもあるため火葬するのが一般的ではあるが、それこそ昔は土葬や鳥葬などが普通だった時代もある。
『ミリアーナ様、流石です。そう、魔素…マナは朽ちた身体と共に大地へと還るのです。
そうして大地へと吸収されたマナは地中の奥深くまで染み込み、まるで生物の血流の様に流れているのです。私達はそれを龍脈──『ヴィアデルナーガ』と呼んでいます。
そして地中を巡り浄化されたマナがまた地上へと溢れ出る場所がここ、『ガイアの穴』なのです』
魔法を使える者はその場の魔素の濃度をなんとなく感じ取れるらしい。ユリアとティアマトの力を借りて二度ほど魔法を使いはしたが、儂には相変わらずさっぱり分からない。
気付かず足を踏み入れて死んでしまってもおかしくない。
しかし、魔素にそんな一面があったとは。
ただ魔法や魔道具の燃料くらいにしか思っていなかったが、もっと生物──いやこの大地にとって何か大きな意味を持つものなのかもしれんな。
「・・・それで、ここが重要な場所だってことは分かったけどそんな場所に封印を設けてバレたりしないの?」
『ええ。結界には視認性だけでなく感覚系の遮断の力もありますので。それに『ガイアの穴』は幾つも存在しています。正確な数や場所を把握しているものなどほぼいないでしょうからそのひとつやふたつを利用したとしても誰も気付きません』
「・・・そう。で、あなたがここの番人ってわけね」
『ええ。魔神を封印した善神は戦いの傷を癒すため眠りにつかなければなりませんでした。そこで封印の守護と世界の監視を行うために私たち四竜王を造り出しました。
私と地竜がそれぞれひとつずつ封印の守護を。火と風の竜が世界の監視を担い、邪なる存在から長い間封印を守り続けて来ました』
イグナーツは確か魔神の封印がされたのは、もう何万年も前の事だと言っていたが、ティアマトはひとりこの場所でずっと封印を守ってきたのか・・・ん?
「それほど大事な役目を担った貴女が人型の現し身を宿場街に置いていたのは封印と何か関係が──ハッ?!
まさかっ!?ルードヴィングはそのことを知っていたのか?!」
『えっ?!あ・・・それはですね・・・』
そうか!そうに違いないっ!
だから奴は儂らだけでなくティアマトの方にも黒ずくめ達刺客を送り、更には水竜王本体が現れることも想定してあの巨大な魔道ゴーレムを造り上げたのか?!
もしそうだとすると──逃げたと見せかけてまた街を襲う恐れもある!急いで戻りカルタスに伝えなければっ!!
「ミリアーナっ!俺は街に戻る!お前はここでルーテとティアマトを守っていてくれっ!!」
ここまでは歩いて2時間ほどの距離だ。走り続ければ30分もあれば着けるだろう。
『・・・ストーンバレット』
「ぐはっ!!」
後方の森へ勢いよく駆け出した瞬間、後頭部に何かとても硬いものがぶつかった。その衝撃で前のめりに地面に倒れる。その目の前に拳大の石弾が転がった。
「なっ、なにがっ!?」
後ろを振り返ると、呆れた様子のミリアーナと心配そうにこちらを見るルーテ、そしてどこか恥ずかしげなティアマトが居た。
「・・・その森を抜けても辿り着けるわけない。はぁ。ほんとバカ」
「ミリアーナっ!お前かっ!?」
「わわわっ!?フ、フェンス様っ、落ち着いて下さいっ!」
今度という今度は許さんっ!悪態だけならまだしも人の頭に石をぶつけるとはもう我慢ならんっ!!
『あの・・・フェンス様。その・・・違うのです』
ミリアーナに掴みかかろうとするのをルーテに止められていると、言いづらそうにしながらティアマトが口を開いた。
『あの・・・現し身の私は、その・・・ただ、ここでの時間に飽きていたのと、人族の暮らしに興味を持ったからでして・・・封印には、その・・・何の関係も無いのです・・・』
「「「・・・・・・」」」
「えっ?
流石にこのことは聞いていなかったのかルーテも余りの衝撃の一言に放心状態で立ち尽くしている。
ルーテに一緒に来てほしいと言われ、水竜王に会うという目的を果たせたと思っていたら、それ以上のとてつもないものに辿り着いた。
『ええ。・・・遥か昔、善神と魔神による聖戦が起きました。善神は11柱の神々と人に力を与え、魔神とその眷属を打ち破りました』
「あ、ああ。その当たりの事情はイグナーツから聞いています」
イグナーツの名を聴いた途端、ティアマトの片方の眉?に当たるだろう部位がピクリと動いた気がする。
『・・・なるほど。イグナーツから聞いていたのですね。それで私の名と存在もお知りに?』
「えっ?あ、ああ・・・そ、そうですが・・・」
『チッ!あの駄竜。・・・封印を守っている私の存在を公にしないようあれほど忠告したというのに。もう一度躾をしてやらないと解らないようですね・・・。ブツブツ』
・・・今舌打ちした?あんなにも穏やかだったティアマトの身体から身震いするほどの怒気を感じる。
どことなくマリアに似ている気がする。
なんかイグナーツ、すまん!
『オホンッ。そうでしたか・・・。それではもうご存知かと思いますが、その聖戦は善神とその眷属が勝利を治め二柱の魔神は封印されることになりました。
ただ、余りにも強大で邪悪な力を持つ魔神を封印するためには多くの、そして永続的なマナ──人族の言うところの魔素が必要でした。
そこで善神はマナが産まれ出でるこの場所、『ガイアの穴』を利用し封印を施したのです』
「・・・ガイアの穴?それは高濃度魔素危険地域のこと?」
『ええ。おそらく生身の人族がなんの対策もせずにこの地に近付き、大気に溶け込む前の純粋な魔素に触れてしまえばその生命は無いでしょうから、そう呼ばれているのでしょう』
「なっ!?儂らは大丈夫なのか?!」
そんな場所に儂らは文字通り生身で入り込んでいる。慌てて自分の身体やルーテ、ミリアーナを見るが何も起きていない。
『ふふっ。フェンス様、ここは大丈夫ですよ。この場所から溢れ出る魔素を利用して魔神をも封じる強固な封印を永続的に築いていますから。害を及ぼすほど滞留はしていません』
「そ、そうなのか・・・なるほど」
慌てて損した。というか恥ずかしい。
「・・・ダメだったらここに入った途端に本当にあの世行き。それくらい解るでしょ?」
「むう・・・」
まんまとミリアーナに良い餌を与えてしまったが、言い返せない。悔しい。
「・・・現在の研究では高濃度魔素危険地域が発生する原因は定かでは無かったのだけど、魔素が産まれる?とはどういうこと?」
儂としては『ガイアの穴』も『高濃度魔素危険地域』という言葉のどちらも初耳だ。元より魔力の無い儂には魔素を感じることは出来ないので解りようがないのだが、そもそも魔素とは産まれるものなのか?産まれると言うからには死もあるのだろうか。
『そうですね。ではまず『マナ』についてお教えしましょう』
何処からともなく儂の屋敷で教室として使っている応接間に置いてある文字や術式を記入するための板と似たものが現れる。
「ど、どこから?」
『細かいことを気にしては駄目ですよ』
窘められてしまった。
『マナ。所謂『魔素』とはただ魔法を使うための素というわけではありません。マナとはこの大地の生命、生命の源なのです』
「大地の・・・生命・・・」
『ええ。ルーテ、人はどうやって魔法を使いますか?』
突然話を振られたルーテはビクリと肩を跳ねさせた。
「えっ!?ええと、体内に蓄えられた魔素を魔力に変換してそれを脳内に描いた術式に通して顕現させる・・・で合ってる?」
『ええ。その通りです。人によって許容量の差異はありますが、人の身体には常に魔素が巡っています。それは人族だけでなく、動物も魔物も私のような竜も、それこそ植物も同じなのです。
では、生物がその生命を終えたとき体内の魔素はどうなると思いますか?』
「えっと・・・大気に戻る?」
ルーテの答えを聞きティアマトは優しく微笑む。
『人族は葬儀という儀式を行い生命を終えた身体を火葬したりもしますから、大気に戻るというのはある意味正解ではありますが、では植物や動物などはどうですか?』
「・・・その幹や肉は朽ちて大地に戻るってわけね」
ミリアーナが答えを横取りする。まぁ確かに今でこそ葬儀はアンデット化する恐れもあるため火葬するのが一般的ではあるが、それこそ昔は土葬や鳥葬などが普通だった時代もある。
『ミリアーナ様、流石です。そう、魔素…マナは朽ちた身体と共に大地へと還るのです。
そうして大地へと吸収されたマナは地中の奥深くまで染み込み、まるで生物の血流の様に流れているのです。私達はそれを龍脈──『ヴィアデルナーガ』と呼んでいます。
そして地中を巡り浄化されたマナがまた地上へと溢れ出る場所がここ、『ガイアの穴』なのです』
魔法を使える者はその場の魔素の濃度をなんとなく感じ取れるらしい。ユリアとティアマトの力を借りて二度ほど魔法を使いはしたが、儂には相変わらずさっぱり分からない。
気付かず足を踏み入れて死んでしまってもおかしくない。
しかし、魔素にそんな一面があったとは。
ただ魔法や魔道具の燃料くらいにしか思っていなかったが、もっと生物──いやこの大地にとって何か大きな意味を持つものなのかもしれんな。
「・・・それで、ここが重要な場所だってことは分かったけどそんな場所に封印を設けてバレたりしないの?」
『ええ。結界には視認性だけでなく感覚系の遮断の力もありますので。それに『ガイアの穴』は幾つも存在しています。正確な数や場所を把握しているものなどほぼいないでしょうからそのひとつやふたつを利用したとしても誰も気付きません』
「・・・そう。で、あなたがここの番人ってわけね」
『ええ。魔神を封印した善神は戦いの傷を癒すため眠りにつかなければなりませんでした。そこで封印の守護と世界の監視を行うために私たち四竜王を造り出しました。
私と地竜がそれぞれひとつずつ封印の守護を。火と風の竜が世界の監視を担い、邪なる存在から長い間封印を守り続けて来ました』
イグナーツは確か魔神の封印がされたのは、もう何万年も前の事だと言っていたが、ティアマトはひとりこの場所でずっと封印を守ってきたのか・・・ん?
「それほど大事な役目を担った貴女が人型の現し身を宿場街に置いていたのは封印と何か関係が──ハッ?!
まさかっ!?ルードヴィングはそのことを知っていたのか?!」
『えっ?!あ・・・それはですね・・・』
そうか!そうに違いないっ!
だから奴は儂らだけでなくティアマトの方にも黒ずくめ達刺客を送り、更には水竜王本体が現れることも想定してあの巨大な魔道ゴーレムを造り上げたのか?!
もしそうだとすると──逃げたと見せかけてまた街を襲う恐れもある!急いで戻りカルタスに伝えなければっ!!
「ミリアーナっ!俺は街に戻る!お前はここでルーテとティアマトを守っていてくれっ!!」
ここまでは歩いて2時間ほどの距離だ。走り続ければ30分もあれば着けるだろう。
『・・・ストーンバレット』
「ぐはっ!!」
後方の森へ勢いよく駆け出した瞬間、後頭部に何かとても硬いものがぶつかった。その衝撃で前のめりに地面に倒れる。その目の前に拳大の石弾が転がった。
「なっ、なにがっ!?」
後ろを振り返ると、呆れた様子のミリアーナと心配そうにこちらを見るルーテ、そしてどこか恥ずかしげなティアマトが居た。
「・・・その森を抜けても辿り着けるわけない。はぁ。ほんとバカ」
「ミリアーナっ!お前かっ!?」
「わわわっ!?フ、フェンス様っ、落ち着いて下さいっ!」
今度という今度は許さんっ!悪態だけならまだしも人の頭に石をぶつけるとはもう我慢ならんっ!!
『あの・・・フェンス様。その・・・違うのです』
ミリアーナに掴みかかろうとするのをルーテに止められていると、言いづらそうにしながらティアマトが口を開いた。
『あの・・・現し身の私は、その・・・ただ、ここでの時間に飽きていたのと、人族の暮らしに興味を持ったからでして・・・封印には、その・・・何の関係も無いのです・・・』
「「「・・・・・・」」」
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