43 / 62
本編
上書き/伊織side
しおりを挟む
「ねぇ~、なんでパンツは出してくれたのにパジャマは出してくれないの?」
お風呂上がり、美優は俺のTシャツを来て髪にタオルを巻いてリビングにやってきた。
「パジャマ代わりにTシャツとズボン置いといただろ。っていうかなんでズボン履かないの?」
いくらTシャツがメンズサイズだと言ってもお尻がギリギリ隠れるくらいで、下に履いたパンツが見えそうになっている。
下着は美優の物を用意したが、パジャマは敢えて俺の服を置いた。あいつの匂いをさせて帰ってきた美優に腹が立ったからだ。
「だから、何で伊織のTシャツとズボン?この前もそうだったけど、私の下着出してくれるならパジャマも出してよ。伊織のズボン大き過ぎてずれ落ちちゃうから無理」
美優はブーブー文句言いながらドサッとソファーに座り込む。
「おい、パンツ見えるぞ」
「ちょっと疲れたから休憩。伊織髪の毛乾かして~」
「はぁ…人使い荒いな」
美優の隣に座り髪をドライヤーで乾かしていく。
「今日、アイツの家に行ったの?」
「うん…。大ちゃんから聞いたの?」
「大智君も呆れてたよ。何で自ら危険な場所に飛び込んで行く訳?それとも脅されて無理矢理連れ込まれたの?もしそうなら犯罪だから」
「無理矢理…ではないよ。話をしに行ったの」
「話なら外ですればいい。男の家に行く意味解んないの?」
「外だと…学校の人や、その…元カノさん達に見られると厄介かなって思って…」
「そんな後ろめたい関係なんでしょ?何で相談しないの?俺や大智君、伊村さんにだって内緒にする必要ある?」
「心配や迷惑かけたくなかったの」
「余計心配かけてるから」
「ごめんなさい…」
美優の髪をすくい上げると、左のうなじ辺りにキスマークが見えた。
「ねぇ…これ何?」
「え?」
ドライヤーを止めると一気に部屋が静まりかえった。
美優の首筋にそっと指先で触れる。
「話をしに行ったんだよね?」
「そう…だけど」
「じゃあ何でこんな印つけられてんの?」
「えっ!?うそ…」
ようやくキスマークの存在に気づいたのか、ポッと頬を染める美優に腹が立った。
「嘘つき…」
美優の手首をとらえて、ソファーに押し倒す。
美優は驚きで目を見開いていた。
「い…伊織?」
「男の力に敵うと思ってんの?美優は馬鹿だから口で言っても解んないか。…だからアイツにこんな事されるんだよ」
「なに言って…」
美優の首筋に舌を這わせる。
シャンプーの甘い香りが鼻をくすぐる。
「ひゃぁっ!!ちょっと!何して…!」
ジタバタと暴れる美優を組敷き、ヤツが付けた印の上をヂュッ!と思いっきり吸った。
「痛っ!!」
唇を離すと、白い首筋には真っ赤な鬱血痕がクッキリと出来た事に満足感を得る。
「お仕置き」
「な…何してんのよぉ~っ!痛い…」
涙目で怒っても全然怖くないよ。
「痛くしてんの。バーカ!」
お風呂上がり、美優は俺のTシャツを来て髪にタオルを巻いてリビングにやってきた。
「パジャマ代わりにTシャツとズボン置いといただろ。っていうかなんでズボン履かないの?」
いくらTシャツがメンズサイズだと言ってもお尻がギリギリ隠れるくらいで、下に履いたパンツが見えそうになっている。
下着は美優の物を用意したが、パジャマは敢えて俺の服を置いた。あいつの匂いをさせて帰ってきた美優に腹が立ったからだ。
「だから、何で伊織のTシャツとズボン?この前もそうだったけど、私の下着出してくれるならパジャマも出してよ。伊織のズボン大き過ぎてずれ落ちちゃうから無理」
美優はブーブー文句言いながらドサッとソファーに座り込む。
「おい、パンツ見えるぞ」
「ちょっと疲れたから休憩。伊織髪の毛乾かして~」
「はぁ…人使い荒いな」
美優の隣に座り髪をドライヤーで乾かしていく。
「今日、アイツの家に行ったの?」
「うん…。大ちゃんから聞いたの?」
「大智君も呆れてたよ。何で自ら危険な場所に飛び込んで行く訳?それとも脅されて無理矢理連れ込まれたの?もしそうなら犯罪だから」
「無理矢理…ではないよ。話をしに行ったの」
「話なら外ですればいい。男の家に行く意味解んないの?」
「外だと…学校の人や、その…元カノさん達に見られると厄介かなって思って…」
「そんな後ろめたい関係なんでしょ?何で相談しないの?俺や大智君、伊村さんにだって内緒にする必要ある?」
「心配や迷惑かけたくなかったの」
「余計心配かけてるから」
「ごめんなさい…」
美優の髪をすくい上げると、左のうなじ辺りにキスマークが見えた。
「ねぇ…これ何?」
「え?」
ドライヤーを止めると一気に部屋が静まりかえった。
美優の首筋にそっと指先で触れる。
「話をしに行ったんだよね?」
「そう…だけど」
「じゃあ何でこんな印つけられてんの?」
「えっ!?うそ…」
ようやくキスマークの存在に気づいたのか、ポッと頬を染める美優に腹が立った。
「嘘つき…」
美優の手首をとらえて、ソファーに押し倒す。
美優は驚きで目を見開いていた。
「い…伊織?」
「男の力に敵うと思ってんの?美優は馬鹿だから口で言っても解んないか。…だからアイツにこんな事されるんだよ」
「なに言って…」
美優の首筋に舌を這わせる。
シャンプーの甘い香りが鼻をくすぐる。
「ひゃぁっ!!ちょっと!何して…!」
ジタバタと暴れる美優を組敷き、ヤツが付けた印の上をヂュッ!と思いっきり吸った。
「痛っ!!」
唇を離すと、白い首筋には真っ赤な鬱血痕がクッキリと出来た事に満足感を得る。
「お仕置き」
「な…何してんのよぉ~っ!痛い…」
涙目で怒っても全然怖くないよ。
「痛くしてんの。バーカ!」
0
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
『推しに転生したら、攻略対象が全員ヤンデレ化した件』
春夜夢
ファンタジー
「推しキャラが死ぬバッドエンドなんて認めない──だったら、私が推しになる!」
ゲーム好き女子高生の私が転生したのは、乙女ゲームの中の“推しキャラ”本人だった!
しかも、攻略対象たちがみんなルート無視で私に執着しはじめて……!?
「君が他の男を見るなんて、耐えられない」
「俺だけを見てくれなきゃ、壊れちゃうよ?」
推しキャラ(自分)への愛が暴走する、
ヤンデレ王子・俺様騎士・病み系幼なじみとの、危険すぎる恋愛バトルが今、始まる──!
👧主人公紹介
望月 ひより(もちづき ひより) / 転生後:ヒロイン「シエル=フェリシア」
・現代ではゲームオタクな平凡女子高生
・推しキャラの「シエル」に転生
・記憶保持型の転生で、攻略対象全員のヤンデレ化ルートを熟知している
・ただし、“自分が推される側”になることは想定外で、超戸惑い中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる