44 / 62
本編
クリーム/蓮side⭐
しおりを挟む
『ひゃんっ!』
『俺はこのままでもいいよ?』
『だ…だめぇ…』
『ねぇ、どうする?』
『れ…蓮…』
イヤホンから聞こえる美優の甘い声。
やばっ…耳がゾクゾクする。赤面した顔を誰に見られるでもないのに両手で覆った。
今日のこの日を1年前からずっと待っていた。
‘美優とお家デート’
なんてガキみたいな夢を実現する為に、周りにいた女を全部切り、親父との約束を果たすため勉強も頑張った。
マンションを選ぶ時も何十件も内覧して、美優が似合う部屋を選んだ。親父から言われた予算が1億だったけど、納得できる物件がなかなか無くて結局予算オーバー分は自分で払ってこのマンションを購入した。だって、この部屋に美優を招き入れて色んな思い出を作るって考えたら妥協は出来ないだろ。
家具もシンプルだけど上質な物を最小限で揃えた。あとは美優と一緒に選んで二人の物を増やしていきたいから。
美優があの日くれたハンカチと同じブランドのワイルドストロベリーのマグカップと、ストロベリーのフレーバーティーを用意した。
ランチに手料理を食べて貰いたくて料理も練習した。
そして、部屋の至る所にカメラとボイスレコーダーを設置した。これは美優には内緒。バレたら絶対怒るだろーな。怒った美優も可愛いから困る。
そして待ちに待った今日。
待ち合わせ場所の駅には1時間前からスタンバイしていた。ドキドキして家にじっとしていられなかったから。待ってる間、何度か知らない女に声をかけられたがウザ過ぎて全て無視した。
待ち合わせの時刻の10分前、美優が駅に来てくれた。美優から声をかけてくれるのを待ちたかったけれど、周りに居た男がチラチラと美優を見ていたから、俺から駆け寄って行った。どいつもこいつも俺の美優を見やがって…殺すぞ。
膝丈のトレンチコートから伸びた細い生足とショートブーツ。髪は緩く巻かれ、メイクもちょっとしている様で、いつもより大人っぽい。
マンションに着いて、コートを脱いだ美優はもっとセクシーだった。オフショルダーのニットワンピースは首から鎖骨にかけて何とも無防備で、ふっくらとした谷間が覗いてる。
わざとなのか、無自覚なのか…、上目遣いで見つめる仕草も男を誘っているって勘違いされても仕方ないと思う。
そんな美優を膝に乗せて抱き締めていたら、スカートから真っ白なパンツが見えた。純白のレースに、真っ赤なリボンが一つ。美優と初めて会った日のあの時のショートケーキみたいなパンツ。あまりの嬉しさに思わず一目惚れのきっかけを話してしまった。
省吾の言う通り美優はかなり引いていたし、せっかく取りつけた‘彼氏(仮)’の関係を、別れるなんて言い出した時はパニックでどうにかなりそうだった。
結果的に涙と押しに弱い美優が受け入れてくれて、更にイチャイチャ出来て、名前も初めて『蓮』って呼んで貰えたから最高に幸せな時間だったけれど。
美優の肌、柔らかくてふわふわで甘くて…生クリームみたいだったなぁ。
美優、美優、美優…。
もっと抱き締めたい。もっと愛したい。
従兄や弟の皮を被った狼から、俺が美優を守ってあげるからね。
『俺はこのままでもいいよ?』
『だ…だめぇ…』
『ねぇ、どうする?』
『れ…蓮…』
イヤホンから聞こえる美優の甘い声。
やばっ…耳がゾクゾクする。赤面した顔を誰に見られるでもないのに両手で覆った。
今日のこの日を1年前からずっと待っていた。
‘美優とお家デート’
なんてガキみたいな夢を実現する為に、周りにいた女を全部切り、親父との約束を果たすため勉強も頑張った。
マンションを選ぶ時も何十件も内覧して、美優が似合う部屋を選んだ。親父から言われた予算が1億だったけど、納得できる物件がなかなか無くて結局予算オーバー分は自分で払ってこのマンションを購入した。だって、この部屋に美優を招き入れて色んな思い出を作るって考えたら妥協は出来ないだろ。
家具もシンプルだけど上質な物を最小限で揃えた。あとは美優と一緒に選んで二人の物を増やしていきたいから。
美優があの日くれたハンカチと同じブランドのワイルドストロベリーのマグカップと、ストロベリーのフレーバーティーを用意した。
ランチに手料理を食べて貰いたくて料理も練習した。
そして、部屋の至る所にカメラとボイスレコーダーを設置した。これは美優には内緒。バレたら絶対怒るだろーな。怒った美優も可愛いから困る。
そして待ちに待った今日。
待ち合わせ場所の駅には1時間前からスタンバイしていた。ドキドキして家にじっとしていられなかったから。待ってる間、何度か知らない女に声をかけられたがウザ過ぎて全て無視した。
待ち合わせの時刻の10分前、美優が駅に来てくれた。美優から声をかけてくれるのを待ちたかったけれど、周りに居た男がチラチラと美優を見ていたから、俺から駆け寄って行った。どいつもこいつも俺の美優を見やがって…殺すぞ。
膝丈のトレンチコートから伸びた細い生足とショートブーツ。髪は緩く巻かれ、メイクもちょっとしている様で、いつもより大人っぽい。
マンションに着いて、コートを脱いだ美優はもっとセクシーだった。オフショルダーのニットワンピースは首から鎖骨にかけて何とも無防備で、ふっくらとした谷間が覗いてる。
わざとなのか、無自覚なのか…、上目遣いで見つめる仕草も男を誘っているって勘違いされても仕方ないと思う。
そんな美優を膝に乗せて抱き締めていたら、スカートから真っ白なパンツが見えた。純白のレースに、真っ赤なリボンが一つ。美優と初めて会った日のあの時のショートケーキみたいなパンツ。あまりの嬉しさに思わず一目惚れのきっかけを話してしまった。
省吾の言う通り美優はかなり引いていたし、せっかく取りつけた‘彼氏(仮)’の関係を、別れるなんて言い出した時はパニックでどうにかなりそうだった。
結果的に涙と押しに弱い美優が受け入れてくれて、更にイチャイチャ出来て、名前も初めて『蓮』って呼んで貰えたから最高に幸せな時間だったけれど。
美優の肌、柔らかくてふわふわで甘くて…生クリームみたいだったなぁ。
美優、美優、美優…。
もっと抱き締めたい。もっと愛したい。
従兄や弟の皮を被った狼から、俺が美優を守ってあげるからね。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
『推しに転生したら、攻略対象が全員ヤンデレ化した件』
春夜夢
ファンタジー
「推しキャラが死ぬバッドエンドなんて認めない──だったら、私が推しになる!」
ゲーム好き女子高生の私が転生したのは、乙女ゲームの中の“推しキャラ”本人だった!
しかも、攻略対象たちがみんなルート無視で私に執着しはじめて……!?
「君が他の男を見るなんて、耐えられない」
「俺だけを見てくれなきゃ、壊れちゃうよ?」
推しキャラ(自分)への愛が暴走する、
ヤンデレ王子・俺様騎士・病み系幼なじみとの、危険すぎる恋愛バトルが今、始まる──!
👧主人公紹介
望月 ひより(もちづき ひより) / 転生後:ヒロイン「シエル=フェリシア」
・現代ではゲームオタクな平凡女子高生
・推しキャラの「シエル」に転生
・記憶保持型の転生で、攻略対象全員のヤンデレ化ルートを熟知している
・ただし、“自分が推される側”になることは想定外で、超戸惑い中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
