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ある日のこと、俺たちはギルドで依頼を探す。
「……ん? なんかやけに多いな」
いつもの2倍はある。他のランクの依頼もいつもよりも多いように感じた。
「依頼の数がいつもより多い気がするんだが気のせいか?」
「最近魔物がちょっと活発になってきているんですよね」
「原因は分かっているか?」
「不明ですが、時期によって魔物の数が変動することはよくあるので気にしないでください」
「そういうものなのか」
「ナオトさんなら大丈夫でしょうけど、あまり無理しないでくださいね?」
「ああ、気をつけるよ」
俺は依頼書を手に取ると受付に持っていった。そして王都の門の方へと向かった。
「——ん?」
路地に作られたゴミ捨て場にて、ゆらゆらと動く影を見つけた。野良猫かと思い、近づいて確認すると、一人の少女のようだ。
「エルフ……でしょうか」
服も髪も身体も汚れきっているが、紛れもないエルフだ。歳はフィーナと同じくらいで、長い銀髪に、サファイアのような綺麗な碧色の瞳、胸はかなり大きく、フィーナといい勝負をしている。何より特徴的なのは、長く尖った耳。ちゃんと綺麗にすれば驚くほどの美少女になるだろう。
「……」
そんな少女は首輪を繋がれ、ボロボロの服を着て、今にも死にそうな雰囲気であった。
「立てるか? 奇麗にしてやるからついてこい」
エルフの少女はガクガクと震えながらも、俺の手をギュッと掴んだ。
「まずは身体を洗うか」
俺はエルフの少女を連れて風呂場へと向かった。風呂に入る前に服を脱がせてあげなければな。
「ほら服を脱いでくれ、洗ってやるからさ」
「……はい」
少女はゆっくりと服を脱いでいくと、その綺麗な肌が露わになったのだ。
「よし、行くぞ」
俺はエルフの少女を連れて浴室へと入った。まずはシャワーで身体全体を洗い流していく。
「よし、次は髪を洗おう」
シャンプーを手に取り、少女の髪を洗っていく。すると汚れが取れていき、綺麗な銀髪が輝きを取り戻した。
「次は身体だな」
俺はボディーソープを泡立ててから少女の身体を洗い始めた。腕や足はもちろんのこと、胸やお尻も丁寧に洗ってあげると、エルフの少女は恥ずかしそうに顔を赤く染めたのだった。
「よし、これで綺麗になったな」
「……ありがとう」
「どういたしまして」
俺はタオルで優しく水気を拭き取ると、エルフの少女の手を引いてリビングへと戻った。
「よし、それじゃあお風呂で温まった後はご飯にしようか」
俺は鍋の中に水を入れて火にかけると、野菜や肉を切っていく。そして切った具材を鍋に入れて煮込んでいく。そしてしばらく待つとクリームシチューが完成したのだった。
「ほらできたぞ」
俺は器にシチューをよそって少女に渡した。少女は恐る恐るスプーンを口に運び、ゆっくりと味わっていった。
「……美味しい」
「そうか、それはよかった」
俺は嬉しそうに微笑むと、自分もシチューを口に運んでいく。うん、我ながら美味いな!
「ごちそうさまでした」
「お粗末様でした」
少女は満足そうな顔でお腹をさすっていた。どうやら満足してくれたようだ。
「君の名前は?」
「……クロエ」
「そうか、クロエか。いい名前だな」
俺は優しく微笑むと、クロエの頭を優しく撫でてあげた。すると彼女は嬉しそうに微笑んでくれたのだった……
「それでどうしてあんなところにいたんだ?」
「私の故郷が人間たちに滅ぼされてしまったの。私は命からがら逃げ延びたんだけど、力尽きてあの場所に倒れてしまった」
「なるほどな……」
エルフは森の守護者であり、自然を大切にする種族だ。そんなエルフたちが住まう森を人間が侵略するなど言語道断だ。許せないことだな……
「とりあえずしばらくここにいていいからな」
「いいの?」
「ああ、もちろんだ」
俺は優しくクロエの頭をなでてやると、クロエは嬉しそうに微笑んだ。こうして俺たちはしばらくの間一緒に暮らすことになったのだった……
「……ん? なんかやけに多いな」
いつもの2倍はある。他のランクの依頼もいつもよりも多いように感じた。
「依頼の数がいつもより多い気がするんだが気のせいか?」
「最近魔物がちょっと活発になってきているんですよね」
「原因は分かっているか?」
「不明ですが、時期によって魔物の数が変動することはよくあるので気にしないでください」
「そういうものなのか」
「ナオトさんなら大丈夫でしょうけど、あまり無理しないでくださいね?」
「ああ、気をつけるよ」
俺は依頼書を手に取ると受付に持っていった。そして王都の門の方へと向かった。
「——ん?」
路地に作られたゴミ捨て場にて、ゆらゆらと動く影を見つけた。野良猫かと思い、近づいて確認すると、一人の少女のようだ。
「エルフ……でしょうか」
服も髪も身体も汚れきっているが、紛れもないエルフだ。歳はフィーナと同じくらいで、長い銀髪に、サファイアのような綺麗な碧色の瞳、胸はかなり大きく、フィーナといい勝負をしている。何より特徴的なのは、長く尖った耳。ちゃんと綺麗にすれば驚くほどの美少女になるだろう。
「……」
そんな少女は首輪を繋がれ、ボロボロの服を着て、今にも死にそうな雰囲気であった。
「立てるか? 奇麗にしてやるからついてこい」
エルフの少女はガクガクと震えながらも、俺の手をギュッと掴んだ。
「まずは身体を洗うか」
俺はエルフの少女を連れて風呂場へと向かった。風呂に入る前に服を脱がせてあげなければな。
「ほら服を脱いでくれ、洗ってやるからさ」
「……はい」
少女はゆっくりと服を脱いでいくと、その綺麗な肌が露わになったのだ。
「よし、行くぞ」
俺はエルフの少女を連れて浴室へと入った。まずはシャワーで身体全体を洗い流していく。
「よし、次は髪を洗おう」
シャンプーを手に取り、少女の髪を洗っていく。すると汚れが取れていき、綺麗な銀髪が輝きを取り戻した。
「次は身体だな」
俺はボディーソープを泡立ててから少女の身体を洗い始めた。腕や足はもちろんのこと、胸やお尻も丁寧に洗ってあげると、エルフの少女は恥ずかしそうに顔を赤く染めたのだった。
「よし、これで綺麗になったな」
「……ありがとう」
「どういたしまして」
俺はタオルで優しく水気を拭き取ると、エルフの少女の手を引いてリビングへと戻った。
「よし、それじゃあお風呂で温まった後はご飯にしようか」
俺は鍋の中に水を入れて火にかけると、野菜や肉を切っていく。そして切った具材を鍋に入れて煮込んでいく。そしてしばらく待つとクリームシチューが完成したのだった。
「ほらできたぞ」
俺は器にシチューをよそって少女に渡した。少女は恐る恐るスプーンを口に運び、ゆっくりと味わっていった。
「……美味しい」
「そうか、それはよかった」
俺は嬉しそうに微笑むと、自分もシチューを口に運んでいく。うん、我ながら美味いな!
「ごちそうさまでした」
「お粗末様でした」
少女は満足そうな顔でお腹をさすっていた。どうやら満足してくれたようだ。
「君の名前は?」
「……クロエ」
「そうか、クロエか。いい名前だな」
俺は優しく微笑むと、クロエの頭を優しく撫でてあげた。すると彼女は嬉しそうに微笑んでくれたのだった……
「それでどうしてあんなところにいたんだ?」
「私の故郷が人間たちに滅ぼされてしまったの。私は命からがら逃げ延びたんだけど、力尽きてあの場所に倒れてしまった」
「なるほどな……」
エルフは森の守護者であり、自然を大切にする種族だ。そんなエルフたちが住まう森を人間が侵略するなど言語道断だ。許せないことだな……
「とりあえずしばらくここにいていいからな」
「いいの?」
「ああ、もちろんだ」
俺は優しくクロエの頭をなでてやると、クロエは嬉しそうに微笑んだ。こうして俺たちはしばらくの間一緒に暮らすことになったのだった……
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