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とうとう来てしまった歌姫コンテスト当日、私は控室で待機していた。緊張のあまり心臓がバクバクしているのがわかる。そんな時、ノエルさんが微笑みながら話しかけてくれた。


「クロエさん♪ 頑張ってね♪」


「あ……ありがとうございます……!」


私はお礼を言うと、深呼吸をして気持ちを落ち着けることにした。すると、ノエルさんは心配そうな顔をしながら言う。


「緊張しているみたいね……大丈夫かしら?」


(うぅ……緊張してきた……!)


私は不安になっていると、ノエルさんが私の手を優しく握ってくれた。そして、微笑みながら言ってくれる。


「大丈夫よ♪ クロエさんならきっと上手くできるわ♪」


(ノエルさんが言うなら間違いないよね……!)


私は覚悟を決めると、大きく深呼吸してから答えた。


「はい! やってみます!」


(ノエルさんのためにも頑張らなくちゃ……!)


私は自分にそう言い聞かせながら出番を待つのだった。


そして、ついに私の番がやって来たのである……。


「それでは次の方!どうぞ!」


(うぅ……緊張してきたよ……!)


司会者の声が響くと、私は緊張した面持ちで舞台に上がった。観客席には大勢の人がおり、私を見つめていることがわかる。心臓がバクバクと跳ね上がっているのがわかった。


(落ち着け……落ち着くんだ私……!)


私は心の中で何度も自分に言い聞かせていた。司会者は私に話しかけてくる。


「皆さん! こんにちは♪」


(よしっ……!)


私は心の中でガッツポーズをしながら答えた。


「こ……こんにちは……」


私が答えると、観客席から拍手が起こった。少し驚きつつもホッとする私だったが、司会者の言葉によって凍りつくことになる。


「それでは早速歌ってほしいと思います! どうぞ!」


(えぇ!? もう始まるの!?)


私は慌ててマイクを握ると、曲名を告げた。すると、伴奏が流れ始める。


(あわわ……どどどどうしよう!?)


パニックになっていると、司会者が声をかけてきた。


「どうしたのかな? クロエさん?」


(そうだ……! 歌わないと!)


私は慌てて歌い始めた。最初は緊張していたものの、次第に声が出せるようになり、歌うのが楽しくなっていく。そして、最後まで歌い終わることができたのだった。


(はぁ……終わったぁ……!)


私が安心したのも束の間、司会者が声を上げる。


「素晴らしい歌声でした!クロエ選手に惜しみない拍手を!」


その瞬間に拍手が起こる。驚いて周りを見渡すと、多くの人たちが笑顔で拍手をしてくれていた。私は感動して泣きそうになりながらも、客席にいるノエルさんに向けて言った。


「ありがとう……!」


すると、ノエルさんが微笑みながら拍手してくれているのが見えた。その姿を見てさらに涙が溢れてくるのであった……。


「優勝は……クロエ選手です! おめでとうございます!」


司会者の言葉によって私は我に返った。いつのまにか優勝していたのだ。


(うぅ……信じられないよ……!)


私は戸惑っていると、ノエルさんがやってきて言った。


「おめでとう♪ クロエさん♪」


「あ……ありがとうございます……!」


(本当に嬉しい……夢みたいだよぉ……!)


私が感動していると、ノエルさんは優しく微笑みかけてくれるのであった。


(やっぱりノエルさんは優しいなぁ……)


そんなことを思いながら私はトロフィーを受け取ることになったのである。それからはお祭り騒ぎで大変な一日だった。
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