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姉と弟 精霊編
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「サン、貴方はアリス王女にまとわりついているんですってね」
「なんで、知っているんだよ」
俺の名はサン・エル・ジミン。これでも炎の精霊だ。
ちなみに俺に声をかけてきたのはフルフラ・フ・ルウルウ。風の精霊であり、俺にとって姉にあたる存在だ。
精霊には親という存在はいない。ある日、意識が出来て自分が精霊だと自覚するのだ。
親という存在はいないが兄弟はいる。
俺にも姉がいる。それが目の前にフルフラ・フ・ルウルウというわけだ。
といっても、別に人間たちのいう兄弟というのとはちょっと意味合いが違う。
たまたま、精霊の誕生の場に居合わせた精霊が兄や姉となって導くことになっているだけだ。
だけど、俺は火でありフルフラは風なので属性からいうとかなり相性がいい。
ただ、フルフラはしばらく姿を見かけることがなかった。なんでも、扉をくぐって別な世界に行っていたらしい。
精霊は別に働いて食を得るとこいうことはない。
存在しているだけでいいのだから、別に人間にちょっかいをかけなくてもいい。
だけど、それでは暇なので俺たち、精霊はよく人にちょっかいをかける。
俺たち、精霊側ではそれは人間に加護を与えているつもりだ。人間たちにとっては精霊と友達になることを意味しているらしい。
フルフラはアイドリアの王子に加護を与えていた。確か、シンクといったが人間にしてはかなり魔力のある奴だった。
俺たち、精霊は息をするように魔力を扱うが人間はそうでもない。
フルフラが目を付けたシンクは人間にしては魔力が強いだけではなかった。なんと、魔王を退治してしまった。
さらに魔王を退治をした後、奴は国どころか世界まで捨ててしまった。
そのおかげでフルフラはアイドリアの王家の後継者の面倒をみる必要が出てきた。
別に俺としてはそこまで面倒を見なくてもいいと思うんだが。それにあいつが加護を与えたのはシンクであってアイドリアではない。
なのに、あいつときたら女神にも掛け合っていた。
あいつのいいところは自分の面倒ごとに弟の俺を巻き込まないことだ。ただ、気に食わないのはあいつ自身、シンクの奴が造った扉をくぐって別の世界にいったことだ。
弟の俺をほったらかしてあっちの世界に行ったことは許せなかった。
別にほおっておかれたからすねているわけじゃない。
弟としてはあっちこっちふらついている姉が心配なだけだ。
確かに扉をくぐってしまったのはシンクを追いかけていったことは分かっている。それにシンクの奴にやきもちをやいているわけじゃにないぞ。
しかも、扉を使えば向こうの世界とこちらでの行きが可能らしく時々、俺の様子を見に来る。
ここはちょっと嬉しい。
「貴方が人間に興味を持つとはね」
「フルフラだって、王子シンクに加護を授けていたじゃないか」
わざと過去形にしてやった。
一度、フルフラから聞いた話だとシンクの奴は向こうの世界で亡くなったらしい。
「だからといって、まさか貴方もアイドリアの王女に加護を与えるとはね」
「別に加護を与えているわけじゃない。あいつの魂の色が変わっているからだ」
「変わっているって、」
俺たち、精霊は人間の魂の色が見える。
どんな色とはっきりと言えないがなんとなく、判る。アリスとかいう王女の魂はこの世界の人間にはない色を持っている。
「王女の前世はそっちの世界の人間じゃないか。しかも、前世の記憶を持っていた」
「なるほどねぇ。それで興味を持ったわけなんだ」
にやにやしているフルフラの顔がなんだか、気に食わない。
別に俺はそっちの世界に興味を持っているんじゃないぞ。ただ、たまたま目についた人間があいつだけだっただけだ。
それに加護を与えているつもりは全然ない。
あいつには魔力がないのでいろいろ、不自由していたので手を貸しただけだ。
「だけど、なんであちらの人間がこちらの世界に転生してくるんだ」
俺はその点に疑問を持っている。
確かに世界は一つじゃない。幾つも重なり合って存在している。
そういう知識は精霊の俺たちは知っている。誰から教えられたわけではないが、何故か生まれた時から知っていた。
なんていうか、魂そのものに刻まれているといったらいいかもしれない。
「ひょっとして、あいつが扉を開いたせいなのか。というか、たかだか人間ごときの魔力でなんで、あっちとこっちの世界がつながるんだよ」
考えてみたらおかしいじゃないか。
「ひょっとして、」
「サン、」
ぞくっ。
その時のフルフラの目が今でも忘れられない。
「それ以上は言わない方が貴方のためよ」
「?」
なんだか、ひっかかることが俺の中にあったが、その時のフルフラの目が怖くて何も言えなかった。
「なんで、知っているんだよ」
俺の名はサン・エル・ジミン。これでも炎の精霊だ。
ちなみに俺に声をかけてきたのはフルフラ・フ・ルウルウ。風の精霊であり、俺にとって姉にあたる存在だ。
精霊には親という存在はいない。ある日、意識が出来て自分が精霊だと自覚するのだ。
親という存在はいないが兄弟はいる。
俺にも姉がいる。それが目の前にフルフラ・フ・ルウルウというわけだ。
といっても、別に人間たちのいう兄弟というのとはちょっと意味合いが違う。
たまたま、精霊の誕生の場に居合わせた精霊が兄や姉となって導くことになっているだけだ。
だけど、俺は火でありフルフラは風なので属性からいうとかなり相性がいい。
ただ、フルフラはしばらく姿を見かけることがなかった。なんでも、扉をくぐって別な世界に行っていたらしい。
精霊は別に働いて食を得るとこいうことはない。
存在しているだけでいいのだから、別に人間にちょっかいをかけなくてもいい。
だけど、それでは暇なので俺たち、精霊はよく人にちょっかいをかける。
俺たち、精霊側ではそれは人間に加護を与えているつもりだ。人間たちにとっては精霊と友達になることを意味しているらしい。
フルフラはアイドリアの王子に加護を与えていた。確か、シンクといったが人間にしてはかなり魔力のある奴だった。
俺たち、精霊は息をするように魔力を扱うが人間はそうでもない。
フルフラが目を付けたシンクは人間にしては魔力が強いだけではなかった。なんと、魔王を退治してしまった。
さらに魔王を退治をした後、奴は国どころか世界まで捨ててしまった。
そのおかげでフルフラはアイドリアの王家の後継者の面倒をみる必要が出てきた。
別に俺としてはそこまで面倒を見なくてもいいと思うんだが。それにあいつが加護を与えたのはシンクであってアイドリアではない。
なのに、あいつときたら女神にも掛け合っていた。
あいつのいいところは自分の面倒ごとに弟の俺を巻き込まないことだ。ただ、気に食わないのはあいつ自身、シンクの奴が造った扉をくぐって別の世界にいったことだ。
弟の俺をほったらかしてあっちの世界に行ったことは許せなかった。
別にほおっておかれたからすねているわけじゃない。
弟としてはあっちこっちふらついている姉が心配なだけだ。
確かに扉をくぐってしまったのはシンクを追いかけていったことは分かっている。それにシンクの奴にやきもちをやいているわけじゃにないぞ。
しかも、扉を使えば向こうの世界とこちらでの行きが可能らしく時々、俺の様子を見に来る。
ここはちょっと嬉しい。
「貴方が人間に興味を持つとはね」
「フルフラだって、王子シンクに加護を授けていたじゃないか」
わざと過去形にしてやった。
一度、フルフラから聞いた話だとシンクの奴は向こうの世界で亡くなったらしい。
「だからといって、まさか貴方もアイドリアの王女に加護を与えるとはね」
「別に加護を与えているわけじゃない。あいつの魂の色が変わっているからだ」
「変わっているって、」
俺たち、精霊は人間の魂の色が見える。
どんな色とはっきりと言えないがなんとなく、判る。アリスとかいう王女の魂はこの世界の人間にはない色を持っている。
「王女の前世はそっちの世界の人間じゃないか。しかも、前世の記憶を持っていた」
「なるほどねぇ。それで興味を持ったわけなんだ」
にやにやしているフルフラの顔がなんだか、気に食わない。
別に俺はそっちの世界に興味を持っているんじゃないぞ。ただ、たまたま目についた人間があいつだけだっただけだ。
それに加護を与えているつもりは全然ない。
あいつには魔力がないのでいろいろ、不自由していたので手を貸しただけだ。
「だけど、なんであちらの人間がこちらの世界に転生してくるんだ」
俺はその点に疑問を持っている。
確かに世界は一つじゃない。幾つも重なり合って存在している。
そういう知識は精霊の俺たちは知っている。誰から教えられたわけではないが、何故か生まれた時から知っていた。
なんていうか、魂そのものに刻まれているといったらいいかもしれない。
「ひょっとして、あいつが扉を開いたせいなのか。というか、たかだか人間ごときの魔力でなんで、あっちとこっちの世界がつながるんだよ」
考えてみたらおかしいじゃないか。
「ひょっとして、」
「サン、」
ぞくっ。
その時のフルフラの目が今でも忘れられない。
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なんだか、ひっかかることが俺の中にあったが、その時のフルフラの目が怖くて何も言えなかった。
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