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「ミクリッツ様がいないだと???」
次の日、つまり予定通りミクリッツ様が処刑される日の朝、グリニッジ男爵は慌てていた。
「そんなことが、どうしてだ。逃げられるわけないじゃないか……」
グリニッジ男爵は、すぐさま考えた。そして、ミクリッツ様を逃したかもしれない犯人に目星をつけた。その勢いでよくわかった。おそらく、私に疑念を抱いているのだろうと。
「カレン様。失礼いたします!!!!!」
いつもよりだいぶ大きな声で、そして時々私のことをにらんでいるような目で。
「おはようございます。グリニッジ男爵。どうしたんですか、そんなに急いで???」
もちろん私は何も知らないことになっている。そうでなかったとしたら、私はこれからどんな運命をたどるのだろうか???
「カレン様。まことに申し上げにくいのですが、本日死刑執行予定となっておりました囚人が脱走しました!!!!!」
「脱走ですって???それはずいぶんと物騒な話じゃないですか……」
「そのとおりでございます。今日の囚人は取り立てて極悪人でございますから。見つけ次第殺してしまっても、かまいませんよね???」
見つかるわけがない、私は心の中でそうつぶやいた。でも、表向きは統治者でなければならなかった。
「どれほど極悪なのかは知りませんが、あなたがそうおっしゃるのでしたら、私は特に何も意見しませんよ」
「承知いたしました。それではすぐに、捜査活動を開始したいと思います!!!!!」
グリニッジ男爵は、やはりミクリッツ様のことを警戒しているようだった。どうして???その謎はすぐには解けなかった。
「おい、なんとしてでも閣下を探し出すんだ!!!!!」
グリニッジ男爵は声を張り上げた。
「がんばってくださいね」
私は静かに声をかけた。いくら探したって、見つかるわけはないんだ。だって、ミクリッツ様はもうここにいないのだから。
次の日、つまり予定通りミクリッツ様が処刑される日の朝、グリニッジ男爵は慌てていた。
「そんなことが、どうしてだ。逃げられるわけないじゃないか……」
グリニッジ男爵は、すぐさま考えた。そして、ミクリッツ様を逃したかもしれない犯人に目星をつけた。その勢いでよくわかった。おそらく、私に疑念を抱いているのだろうと。
「カレン様。失礼いたします!!!!!」
いつもよりだいぶ大きな声で、そして時々私のことをにらんでいるような目で。
「おはようございます。グリニッジ男爵。どうしたんですか、そんなに急いで???」
もちろん私は何も知らないことになっている。そうでなかったとしたら、私はこれからどんな運命をたどるのだろうか???
「カレン様。まことに申し上げにくいのですが、本日死刑執行予定となっておりました囚人が脱走しました!!!!!」
「脱走ですって???それはずいぶんと物騒な話じゃないですか……」
「そのとおりでございます。今日の囚人は取り立てて極悪人でございますから。見つけ次第殺してしまっても、かまいませんよね???」
見つかるわけがない、私は心の中でそうつぶやいた。でも、表向きは統治者でなければならなかった。
「どれほど極悪なのかは知りませんが、あなたがそうおっしゃるのでしたら、私は特に何も意見しませんよ」
「承知いたしました。それではすぐに、捜査活動を開始したいと思います!!!!!」
グリニッジ男爵は、やはりミクリッツ様のことを警戒しているようだった。どうして???その謎はすぐには解けなかった。
「おい、なんとしてでも閣下を探し出すんだ!!!!!」
グリニッジ男爵は声を張り上げた。
「がんばってくださいね」
私は静かに声をかけた。いくら探したって、見つかるわけはないんだ。だって、ミクリッツ様はもうここにいないのだから。
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