5 / 40
5
最初から分かっていた展開……何度も言う通り、私は驚かなかった。
「お姉さま。今日は私どもにとって記念すべき日ですわ!!!」
「ええ、そうね。本当に今日は素晴らしい日……」
純粋にそう思っていた。
ソフィアの姿を見れば、きっと誰もがそう思うはずだ。私に比べて……本当に姉妹なのか疑問に思うレベルの違いなんだ。私がひどすぎて……。
どうすればいいだろうか???
「お姉さま、こんなに素敵なドレス……私に似合いますでしょうか???」
質問する意図は、つまり、私には似合わないと強調したいだけなのだ。私とは違う……ホールデン様に似つかわしいのは自分以外この世界にはいないと。こう言いたいわけだ。ソフィアもまたわかりやすい女なのだ。
ソフィアもまた、私のことをわかりやすい女だと思っているようだ。だが、実際は違う。私はソフィアに比べるとだいぶ分かりにくい女だと思う。何を考えているのか分からない……まあ、それでちょうどいいと思う。
まずは、ソフィアとホールデン様の婚約を精一杯祝福しないと。私は気分を切り替えた。そう、他に何も考えたいなかった。
でも、どうしてだか雨が降り始めて……私はそのまま雨の中を歩く羽目になった。私は婚約式に呼ばれていたが、馬車の手配をされていなかった。だから、歩くしかなかったのだ。神様が笑った後なのか、私はすっかりずぶぬれになった。ずぶぬれになっても、今更引き返すことはできない。家族みんな揃っている中、私だけがいないって言うのは、これもまた変な話だったから。
「あれは誰かしら????」
戦地から帰還した兵隊は、こういう気分になるのだろうか……と私は一瞬思った。
「お姉さま。今日は私どもにとって記念すべき日ですわ!!!」
「ええ、そうね。本当に今日は素晴らしい日……」
純粋にそう思っていた。
ソフィアの姿を見れば、きっと誰もがそう思うはずだ。私に比べて……本当に姉妹なのか疑問に思うレベルの違いなんだ。私がひどすぎて……。
どうすればいいだろうか???
「お姉さま、こんなに素敵なドレス……私に似合いますでしょうか???」
質問する意図は、つまり、私には似合わないと強調したいだけなのだ。私とは違う……ホールデン様に似つかわしいのは自分以外この世界にはいないと。こう言いたいわけだ。ソフィアもまたわかりやすい女なのだ。
ソフィアもまた、私のことをわかりやすい女だと思っているようだ。だが、実際は違う。私はソフィアに比べるとだいぶ分かりにくい女だと思う。何を考えているのか分からない……まあ、それでちょうどいいと思う。
まずは、ソフィアとホールデン様の婚約を精一杯祝福しないと。私は気分を切り替えた。そう、他に何も考えたいなかった。
でも、どうしてだか雨が降り始めて……私はそのまま雨の中を歩く羽目になった。私は婚約式に呼ばれていたが、馬車の手配をされていなかった。だから、歩くしかなかったのだ。神様が笑った後なのか、私はすっかりずぶぬれになった。ずぶぬれになっても、今更引き返すことはできない。家族みんな揃っている中、私だけがいないって言うのは、これもまた変な話だったから。
「あれは誰かしら????」
戦地から帰還した兵隊は、こういう気分になるのだろうか……と私は一瞬思った。
あなたにおすすめの小説
え〜婚約者さん厳しい〜(笑)私ならそんなこと言わないのになぁ
ばぅ
恋愛
「え〜婚約者さん、厳しい〜。私ならそんなこと言わないのになぁ」
小言の多い私を笑い、マウントを取ってくる幼馴染令嬢。私が言葉に詰まっていると、豪快で声のデカい婚約者が笑い飛ばした。
「そうだな、だからお前は未だに婚約相手が決まらないんだろうな!」
悪気ゼロ(?)の大声正論パンチで、幼馴染をバッサリ撃退!
私の「厳しさ」を誰よりも愛する太陽の騎士様との、スカッと痛快ラブコメディ。
【完結】離縁されたので実家には戻らずに自由にさせて貰います!
山葵
恋愛
「キリア、俺と離縁してくれ。ライラの御腹には俺の子が居る。産まれてくる子を庶子としたくない。お前に子供が授からなかったのも悪いのだ。慰謝料は払うから、離婚届にサインをして出て行ってくれ!」
夫のカイロは、自分の横にライラさんを座らせ、向かいに座る私に離婚届を差し出した。
妹に一度殺された。明日結婚するはずの死に戻り公爵令嬢は、もう二度と死にたくない。
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
恋愛
婚約者アルフレッドとの結婚を明日に控えた、公爵令嬢のバレッタ。
しかしその夜、無惨にも殺害されてしまう。
それを指示したのは、妹であるエライザであった。
姉が幸せになることを憎んだのだ。
容姿が整っていることから皆や父に気に入られてきた妹と、
顔が醜いことから蔑まされてきた自分。
やっとそのしがらみから逃れられる、そう思った矢先の突然の死だった。
しかし、バレッタは甦る。死に戻りにより、殺される数時間前へと時間を遡ったのだ。
幸せな結婚式を迎えるため、己のこれまでを精算するため、バレッタは妹、協力者である父を捕まえ処罰するべく動き出す。
もう二度と死なない。
そう、心に決めて。
婚約者を友人に奪われて~婚約破棄後の公爵令嬢~
tartan321
恋愛
成績優秀な公爵令嬢ソフィアは、婚約相手である王子のカリエスの面倒を見ていた。
ある日、級友であるリリーがソフィアの元を訪れて……。
完結『王太子を呼べ!』と国王陛下が言っています。国王陛下は激オコです
まほりろ
恋愛
王命で決められた公爵令嬢との婚約を破棄し、男爵令嬢との婚約を発表した王太子に、国王陛下が激オコです。
※他サイトにも投稿しています。
「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
小説家になろうで日間総合ランキング3位まで上がった作品です。
【完結】女王と婚約破棄して義妹を選んだ公爵には、痛い目を見てもらいます。女王の私は田舎でのんびりするので、よろしくお願いしますね。
五月ふう
恋愛
「シアラ。お前とは婚約破棄させてもらう。」
オークリィ公爵がシアラ女王に婚約破棄を要求したのは、結婚式の一週間前のことだった。
シアラからオークリィを奪ったのは、妹のボニー。彼女はシアラが苦しんでいる姿を見て、楽しそうに笑う。
ここは南の小国ルカドル国。シアラは御年25歳。
彼女には前世の記憶があった。
(どうなってるのよ?!)
ルカドル国は現在、崩壊の危機にある。女王にも関わらず、彼女に使える使用人は二人だけ。賃金が払えないからと、他のものは皆解雇されていた。
(貧乏女王に転生するなんて、、、。)
婚約破棄された女王シアラは、頭を抱えた。前世で散々な目にあった彼女は、今回こそは幸せになりたいと強く望んでいる。
(ひどすぎるよ、、、神様。金髪碧眼の、誰からも愛されるお姫様に転生させてって言ったじゃないですか、、、。)
幸せになれなかった前世の分を取り返すため、女王シアラは全力でのんびりしようと心に決めた。
最低な元婚約者も、継妹も知ったこっちゃない。
(もう婚約破棄なんてされずに、幸せに過ごすんだーー。)
王太子に「戦友としか思えない」と言われたので、婚約を解消しました
明衣令央
恋愛
婚約者である王太子ヘンリーから「君のことは戦友としか思えない」と告げられた、公爵令嬢アリスティア。
十年以上の王妃教育を積んできた彼女は、静かに婚約解消を受け入れる。
一年後、幸せな結婚を迎えた彼女にとって、ヘンリーのその後は――もうどうでもいいことだった。
私は不要とされた~一番近くにいたのは、誰だったのか~
ゆめ@マンドラゴラ
恋愛
彼の幼馴染は、いつも当然のように隣にいた。
「私が一番、彼のことを分かっている」
そう言い切る彼女の隣で、婚約者は何も言わない。
その沈黙が、すべての答えのように思えた。
だから私は、身を引いた。
――はずだった。
一番近くにいたのは、本当に彼女だったのか。
「不要とされた」シリーズ第三弾。