妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢

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そもそもどうして、ソフィアは私に嫉妬するのだろうか。彼女はすでに、自分の力で幸せを掴み取ったわけだ。私から婚約者を奪ったようなものだろう。結局のところ、彼女は常に私のことを意識していたわけで、私に勝つことができれば、それでよかったんだろう。

「お姉さま、私のことを置いていかないでください！！！！！」

ソフィアはやはり、私の後を追いかけてきた。私にはやっぱり、理解できなかった。

「どうして私だけを仲間外れにしてしまうのでしょうか」

最初から仲間外れにしようだなんて、考えるはずもなかった。と言うよりかは、ソフィアの方が私のことを仲間外れにしてしまったのではないだろうか。

「お待ちくださいって。どうして、私を置いていこうとするんですか。私はもっともっと、これから幸せになるはずなんです。それを、お姉さまだけがゲットしようだなんて、ひどい話ですよ」

だから、何がひどい話だろうか？私にはやっぱりわからなかった。

「ホールデン様と婚約するだけで、私の人生が完結したとでも思っているのですか。そんな事はありませんよ。だって、あなたの方がもっともっとレベルの高い男性と婚約することになるのですから！！！！！」

もしも、この話をホールデン様が直接聞いていたとしたら、彼は一体どんな気持ちになるのだろうか。なんとなく想像してみた。きっと、絶望するんじゃないだろうか。今まで愛してきた、そして愛されてきた事実がすぐさま崩れようとしていたわけだから。

それにしても、案外簡単に崩れ去ってしまうものなのだろうか。私にはやっぱりわからなかった。こういったテーマを扱うこと自体が不慣れだった。