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5(バートン視点)
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女性とまともに話をしたことがない…だから、どんな話をすればいいのか分からなかった。だけど、アンナという女性に出会ってから、それが少しずつ変化していった。
アンナの屋敷に到着して…まずは執事が顔を出した。アンナは…遠目から見ていたが、意外に普通だった。これなら話せる…なんて思った。公爵令嬢という肩書とは相反するというか、飾っていないというか。
「初めまして!元公爵令嬢のアンナです!」
元気いっぱいの女の子、といった感じだった。
「はははは…はじめ、ましてっ…」
僕はきちんと挨拶することが出来なかった。執事が笑いこけた。
「旦那様…大丈夫ですか?」
言葉では心配しているのだが、明らかにバカにしていた。
「おい、茶化すなよ。緊張しているんだから…」
「緊張…まあそうですね。女性と手をつないだこともない、非常に初心ですからね…」
「…だから、そんなことは言わないで!!!」
こんなやり取りをしていると、アンナはくすっと笑った。その笑顔もまた、自然体であり魅力的であった。旅路が進み、段々と田舎の景色になっていく…アンナはどうも田舎を好むようだった。目の色を輝かせて、遠くの山や川を見ていた。そうなると、僕は段々と声をかけやすくなっていった。
「ひょっとして…こういう景色が好きなの?」
尋ねると、アンナはにこりとほほ笑んだ。
「もちろん、都会を離れていつかはこんな田舎に住めればなって思っていたから!ちょうどいいくらいよ!!!」
快活なアンナの横で、僕はアンナと出会えた嬉しさをかみしめていた。
邸宅に到着すると、アンナは僕に握手を求めた。邸宅を案内して欲しかったみたいだ。
「これからよろしくね、という意味で…」
僕は自然とアンナの手に触れることが出来た。ほとんど緊張しなかった。
そして、僕とアンナの関係はどんどん深まることになった。
アンナの屋敷に到着して…まずは執事が顔を出した。アンナは…遠目から見ていたが、意外に普通だった。これなら話せる…なんて思った。公爵令嬢という肩書とは相反するというか、飾っていないというか。
「初めまして!元公爵令嬢のアンナです!」
元気いっぱいの女の子、といった感じだった。
「はははは…はじめ、ましてっ…」
僕はきちんと挨拶することが出来なかった。執事が笑いこけた。
「旦那様…大丈夫ですか?」
言葉では心配しているのだが、明らかにバカにしていた。
「おい、茶化すなよ。緊張しているんだから…」
「緊張…まあそうですね。女性と手をつないだこともない、非常に初心ですからね…」
「…だから、そんなことは言わないで!!!」
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尋ねると、アンナはにこりとほほ笑んだ。
「もちろん、都会を離れていつかはこんな田舎に住めればなって思っていたから!ちょうどいいくらいよ!!!」
快活なアンナの横で、僕はアンナと出会えた嬉しさをかみしめていた。
邸宅に到着すると、アンナは僕に握手を求めた。邸宅を案内して欲しかったみたいだ。
「これからよろしくね、という意味で…」
僕は自然とアンナの手に触れることが出来た。ほとんど緊張しなかった。
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