第一王子と愛された公爵令嬢

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それからもザイツ様は度あるごとに私のことをかまおうとした。

「やあ、マリア。今日も元気かい？？？」

「ええ、大丈夫ですけれども」

「そうかそうか。それは良かった。ところで、今日の夜は空いているかな？？？」

「夜はおかげさまでいつも空いておりますが……」

私がこう言うと、ザイツ様は、

「すまなかった」

と一度謝って、

「そろそろ私と子作りしてみないか？？？」

なんて言い出すものだから、私は思わず飲みかけのお茶を吐き出してしまった。そして、まだグラスに残っていたお茶が衣装に溢れたものだから思わず、

「アツイイッ！！！！！」

と叫んでしまった。

「マリア！！！大丈夫か？？？」

ザイツ様は私に駆け寄った。

「すぐに服を変えようじゃないか。さあ、すぐにだ！！！！！このままでは火傷してしまうぞ！！」

すでに火傷している感じもしたが……まあよかった。それにしても、これほど気を使われることはなかったわけで、だいぶ困惑してしまうのだった。そして、今まで着ている衣装よりかはだいぶ高価な衣装をメイドが持って来たせいで、余計に気を使うことになった。

「でも、王室専属の衣装だと、もっと可愛く見えるな」

可愛い……ザイツ様の口からそんな言葉が出るとは思わなかった。