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ーーどうしても… ② 蒼sideーー
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「蒼、それってどう言う意味⁉︎」
伊吹は怒りに任せて怒鳴る。
「ごめん…。でも行かないと…。もしかしたら今日の帰りは遅くなるかもしれないから、その時は晩ご飯、先、食べてて」
柚を病院に連れて行ってから、その後のことは予想できない。
「え⁉︎そんなに遅くなるの⁉︎」
「遅くならないようにしたいけど、わからない」
蒼は伊吹と話しながらも、もしもの時ように用意していた、オメガ専用のヒート抑制剤を鞄に入れ、出かける準備を急いだ。
「どこに行くの⁉︎」
「……言えない……」
「誰と行くの⁉︎」
「ごめん。それも言えない…」
「どうして、なにも言えないんだよ‼︎」
不安が一気に溢れ出したようで、伊吹の目から涙が溢れる。
「‼︎…ごめん、伊吹…。どうしても、言えないんだ…」
そんな悲しい顔させたくない。
させたくないけど、これは言えない。
「今までなんでも話してくれたのに、どうして今日は教えられないの⁉︎」
「ごめん…」
「蒼、最近、俺によそよそしいよ…」
「ごめん…。いつか言える日がくるまで、まって…」
蒼が苦しそうに、伊吹を見た。
伊吹は怒りに任せて怒鳴る。
「ごめん…。でも行かないと…。もしかしたら今日の帰りは遅くなるかもしれないから、その時は晩ご飯、先、食べてて」
柚を病院に連れて行ってから、その後のことは予想できない。
「え⁉︎そんなに遅くなるの⁉︎」
「遅くならないようにしたいけど、わからない」
蒼は伊吹と話しながらも、もしもの時ように用意していた、オメガ専用のヒート抑制剤を鞄に入れ、出かける準備を急いだ。
「どこに行くの⁉︎」
「……言えない……」
「誰と行くの⁉︎」
「ごめん。それも言えない…」
「どうして、なにも言えないんだよ‼︎」
不安が一気に溢れ出したようで、伊吹の目から涙が溢れる。
「‼︎…ごめん、伊吹…。どうしても、言えないんだ…」
そんな悲しい顔させたくない。
させたくないけど、これは言えない。
「今までなんでも話してくれたのに、どうして今日は教えられないの⁉︎」
「ごめん…」
「蒼、最近、俺によそよそしいよ…」
「ごめん…。いつか言える日がくるまで、まって…」
蒼が苦しそうに、伊吹を見た。
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