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第三章 アランが己の中にある神秘を自覚し、体得する
第二十話 嵐の前の静けさ(1)
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◆◆◆
嵐の前の静けさ
◆◆◆
同時刻、城主クリスは自室の窓から外を見下ろしていた。
クリスはある人物が来るのを待っていた。予定通りならそろそろ到着する頃であった。
「……来たか」
クリスは丘の向こうから姿を現した騎馬隊を見てそう呟き、身だしなみを確認するために鏡の前に立った。
「クリス様、そろそろお時間です。お出迎えの準備を」
襟元を正すクリスの耳に、臣下ハンスの催促の声がドアの向こうから届いた。
「わかっている。今行く」
返事を返したクリスは深呼吸し、鏡の中にいる自分に言い聞かせるように口を開いた。
「失礼があってはならないぞ、クリス。今日の客人はカルロの次に王になるかもしれない御方なのだから」
気を引き締めたクリスはやや緊張した面持ちで部屋をあとにした。
◆◆◆
クリスは門の後ろで客人の到着を待った。
場は緊張と荘厳な雰囲気に包まれていた。それは門に続く道の中央に立つクリスの姿勢の美しさと力強さにも表れていた。
クリスの右後ろには臣下であるハンスが、反対側の左後ろには客将であるアランが立ち、そして後方にはクラウスとディーノを含む多くの兵士達が整列していた。
しばらくして管楽器の音色と共に門が重い音を立てながらゆっくりと開き始めた。それと同時に、道を挟んで向かい合うように並んでいた兵士達が剣を真上に掲げた。
馬に乗った客人達は門が開き切ってから悠々と城内に入ってきた。
城主クリスは客人と一瞬目を合わせてからその場に跪いた。アランとハンス、後方に控える他の者達もクリスに習った。
クリスはそのまま微動だにせず、馬蹄の音が自身の目の前まで迫ったところで口を開いた。
「お待ちしておりましたアンナ様、ようこそ我が城に」
騎馬隊を引き連れた客人はアンナであった。
「丁寧なお出迎え、痛み入ります。どうか顔を上げてください」
アンナはそう言って馬から降り、クリス達は顔を上げて立ち上がった。
身内であるアランがアンナの前で膝を突いていたのは不自然に見えるかもしれない。しかしアランはただの客将の身であり、この城の客人であるアンナを迎えるための礼儀を示しているに過ぎないのだ。
「お久しぶりですねクリス様。十年ぶりくらいでしょうか?」
「それくらいになりますか。しかし見違えましたよ。本当に美しくなられた」
「お世辞はやめてください。照れてしまいます」
アンナは笑みを返した後、兄であるアランのほうに視線を移した。
「お兄様も。元気そうで何よりです」
「久しぶりだね、アンナ。そっちも元気そうで良かった」
アランがアンナに微笑みを返した後、クリスが口を開いた。
「積もる話は中でいたしましょう。応接間に案内します」
クリスは上に向けた手の平を城の入り口のほうに向け案内する意思を見せた後、先頭を歩き始めた。アンナとアラン達はその後ろに並んでついていった。
◆◆◆
応接間に案内されたアンナは上座にあたるソファーに座り、アランとクリスはテーブルを挟んだ対面側のソファーに腰掛けた。
話の種を事前に用意していたらしく、一番初めに口を開いたのはクリスだった。
「アンナ様のご活躍はよく耳にしております。戦場を馬で駆け回り、敵を次々に倒しておられるとか」
「いえ、私なんてまだまだです。たまたま勝てる相手ばかり回ってきただけのこと。それに、私の馬術はあのレオン将軍と比べれば子供の遊びのようなものです」
アンナのこの言葉にクリスは軽快な笑い声を上げた後、言葉を続けた。
「そんなに謙遜されては我々の立場が無くなってしまいます。アンナ様は最近巷で『炎の騎士』と呼ばれているご様子。並の活躍ではそうはなりますまい」
クリスの雄弁な語り口調に返す言葉を無くしたのか、はたまた照れているだけなのか、アンナは薄い笑みを浮かべたまま口を閉ざした。
喋る勢いが治まらないクリスは、再びその口を開いた。
「最近はアンナ様が戦線を巡回してくれているおかげで、この辺りも大分落ち着いてきました。我が兵士達もそれを感じ取っているのか、城内には落ち着いた空気が漂っております」
クリスの言葉に、アンナは安堵の表情を浮かべながら口を開いた。
「それを聞いて安心しました。……ずっと不安だったのです。私に自分の勤めが果たせるのかと。お父様からあなたの御父上のような、この国を支える人間になれと言われましたから」
カルロが自分の父のことをそんな風に思っていてくれた、その事実にクリスは胸が熱くなるのを感じたが、それは表情に出さず、深い礼を返しながら口を開いた。
「……そのようなお言葉、まことにもったいなく存じます。きっと我が父上も雲の上で喜んでいることでしょう」
クリスの礼は普通よりも少し長かったが、アンナはクリスが頭を上げるのを待ってから口を開いた。
「クリス様、この城を少し見て回りたいのですが、よろしいですか?」
「ええ、もちろん。案内いたしますよ」
そう言いながらクリスはやや勢いよく立ち上がった。その様はまるで城内を一刻も早く見せたいと言わんばかりであった。
◆◆◆
クリスは応接間の外に待機していた臣下ハンスと数名の側近を身辺警護として加えた後、アンナを連れて城の中を案内した。当然のようにアランもこれに続き、引き寄せられたかのように、クラウスとディーノも一行に加わった。
城の中を練り歩く一行は当然のように多くの兵士や従者達とすれ違った。
すれ違う者達は皆クリスへの敬礼を欠かさなかった。
その威厳あるやり取りに当てられたのか、アンナの口から言葉が自然に滑り出た。
「皆に慕われているのですね」
「とてもありがたいことです。自分には他に何もいらない、そんな気分にさせてくれます」
クリスは穏やかな表情を浮かべながら言葉を続けた。
「……できれば、父上が生きているうちにこれを見せたかった」
慕われる城主、それはクリスが望んだものであり、彼の父が願っていたものでもあった。
◆◆◆
案内が終わる頃には、ちょうど夕食の時間になっていた。
一行は一つのテーブルを囲んだ。その中にはディーノの姿もあった。
テーブルの上に夕食が並ぶ。それは決して豪華と呼べるものでは無かった。
席に着いたクリスは客人であるアンナに向かって頭を下げながらこう言った。
「こんな粗末な食事しか用意できなくて申し訳ない」
クリスは口ではそう言っていたが、悪びれている様子は全く無かった。むしろその表情は力強く、今は節制するのが当然、とでも言わんばかりであった。
嵐の前の静けさ
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同時刻、城主クリスは自室の窓から外を見下ろしていた。
クリスはある人物が来るのを待っていた。予定通りならそろそろ到着する頃であった。
「……来たか」
クリスは丘の向こうから姿を現した騎馬隊を見てそう呟き、身だしなみを確認するために鏡の前に立った。
「クリス様、そろそろお時間です。お出迎えの準備を」
襟元を正すクリスの耳に、臣下ハンスの催促の声がドアの向こうから届いた。
「わかっている。今行く」
返事を返したクリスは深呼吸し、鏡の中にいる自分に言い聞かせるように口を開いた。
「失礼があってはならないぞ、クリス。今日の客人はカルロの次に王になるかもしれない御方なのだから」
気を引き締めたクリスはやや緊張した面持ちで部屋をあとにした。
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クリスは門の後ろで客人の到着を待った。
場は緊張と荘厳な雰囲気に包まれていた。それは門に続く道の中央に立つクリスの姿勢の美しさと力強さにも表れていた。
クリスの右後ろには臣下であるハンスが、反対側の左後ろには客将であるアランが立ち、そして後方にはクラウスとディーノを含む多くの兵士達が整列していた。
しばらくして管楽器の音色と共に門が重い音を立てながらゆっくりと開き始めた。それと同時に、道を挟んで向かい合うように並んでいた兵士達が剣を真上に掲げた。
馬に乗った客人達は門が開き切ってから悠々と城内に入ってきた。
城主クリスは客人と一瞬目を合わせてからその場に跪いた。アランとハンス、後方に控える他の者達もクリスに習った。
クリスはそのまま微動だにせず、馬蹄の音が自身の目の前まで迫ったところで口を開いた。
「お待ちしておりましたアンナ様、ようこそ我が城に」
騎馬隊を引き連れた客人はアンナであった。
「丁寧なお出迎え、痛み入ります。どうか顔を上げてください」
アンナはそう言って馬から降り、クリス達は顔を上げて立ち上がった。
身内であるアランがアンナの前で膝を突いていたのは不自然に見えるかもしれない。しかしアランはただの客将の身であり、この城の客人であるアンナを迎えるための礼儀を示しているに過ぎないのだ。
「お久しぶりですねクリス様。十年ぶりくらいでしょうか?」
「それくらいになりますか。しかし見違えましたよ。本当に美しくなられた」
「お世辞はやめてください。照れてしまいます」
アンナは笑みを返した後、兄であるアランのほうに視線を移した。
「お兄様も。元気そうで何よりです」
「久しぶりだね、アンナ。そっちも元気そうで良かった」
アランがアンナに微笑みを返した後、クリスが口を開いた。
「積もる話は中でいたしましょう。応接間に案内します」
クリスは上に向けた手の平を城の入り口のほうに向け案内する意思を見せた後、先頭を歩き始めた。アンナとアラン達はその後ろに並んでついていった。
◆◆◆
応接間に案内されたアンナは上座にあたるソファーに座り、アランとクリスはテーブルを挟んだ対面側のソファーに腰掛けた。
話の種を事前に用意していたらしく、一番初めに口を開いたのはクリスだった。
「アンナ様のご活躍はよく耳にしております。戦場を馬で駆け回り、敵を次々に倒しておられるとか」
「いえ、私なんてまだまだです。たまたま勝てる相手ばかり回ってきただけのこと。それに、私の馬術はあのレオン将軍と比べれば子供の遊びのようなものです」
アンナのこの言葉にクリスは軽快な笑い声を上げた後、言葉を続けた。
「そんなに謙遜されては我々の立場が無くなってしまいます。アンナ様は最近巷で『炎の騎士』と呼ばれているご様子。並の活躍ではそうはなりますまい」
クリスの雄弁な語り口調に返す言葉を無くしたのか、はたまた照れているだけなのか、アンナは薄い笑みを浮かべたまま口を閉ざした。
喋る勢いが治まらないクリスは、再びその口を開いた。
「最近はアンナ様が戦線を巡回してくれているおかげで、この辺りも大分落ち着いてきました。我が兵士達もそれを感じ取っているのか、城内には落ち着いた空気が漂っております」
クリスの言葉に、アンナは安堵の表情を浮かべながら口を開いた。
「それを聞いて安心しました。……ずっと不安だったのです。私に自分の勤めが果たせるのかと。お父様からあなたの御父上のような、この国を支える人間になれと言われましたから」
カルロが自分の父のことをそんな風に思っていてくれた、その事実にクリスは胸が熱くなるのを感じたが、それは表情に出さず、深い礼を返しながら口を開いた。
「……そのようなお言葉、まことにもったいなく存じます。きっと我が父上も雲の上で喜んでいることでしょう」
クリスの礼は普通よりも少し長かったが、アンナはクリスが頭を上げるのを待ってから口を開いた。
「クリス様、この城を少し見て回りたいのですが、よろしいですか?」
「ええ、もちろん。案内いたしますよ」
そう言いながらクリスはやや勢いよく立ち上がった。その様はまるで城内を一刻も早く見せたいと言わんばかりであった。
◆◆◆
クリスは応接間の外に待機していた臣下ハンスと数名の側近を身辺警護として加えた後、アンナを連れて城の中を案内した。当然のようにアランもこれに続き、引き寄せられたかのように、クラウスとディーノも一行に加わった。
城の中を練り歩く一行は当然のように多くの兵士や従者達とすれ違った。
すれ違う者達は皆クリスへの敬礼を欠かさなかった。
その威厳あるやり取りに当てられたのか、アンナの口から言葉が自然に滑り出た。
「皆に慕われているのですね」
「とてもありがたいことです。自分には他に何もいらない、そんな気分にさせてくれます」
クリスは穏やかな表情を浮かべながら言葉を続けた。
「……できれば、父上が生きているうちにこれを見せたかった」
慕われる城主、それはクリスが望んだものであり、彼の父が願っていたものでもあった。
◆◆◆
案内が終わる頃には、ちょうど夕食の時間になっていた。
一行は一つのテーブルを囲んだ。その中にはディーノの姿もあった。
テーブルの上に夕食が並ぶ。それは決して豪華と呼べるものでは無かった。
席に着いたクリスは客人であるアンナに向かって頭を下げながらこう言った。
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