78 / 93
再
転校生と危険な社会見学?③
しおりを挟む
絢峰瑠鬼が絢倉千樹にかけた呪法【秘術ななつぼし】。
「頭、右腕、左腕、右足、左足、そして心臓。そこに縛りと共に杭を打ち付ける。後はそのまま縛りにしたがって動くだけ。最後の縛りが発動した時点で呪法を施された対象は死を迎える。」
聞いただけだがすごい痛そうに感じる。絢倉は自覚なくいるみたいだから、リアルな杭ではなく、霊力で作られた特別な杭なんだろうけど…ゾワゾワするな。
「目に見えて発動しておるのは2つじゃが、それが出る前までになんらかの形で使われておれば、夜の言っていた通り時間がないということになるのう。」
「転校初日から邪気のようなものが広範囲で垂れ流されているのは確認してます。もし、それが杭のひとつの縛りの力だとすれば3つになるかもしれないです。」
まるで人形…操り人形。夜兄も傀儡師で人形を使う時があるけれど、それとはまったく違う『人形』の利用法。
「…たしかに呪法自体は人間が作ったもんだ。でも、こんなもんを使う必要のない今の時代にわざわざ使ってくるってなぁ、よっぽど昔に囚われ、取り残されてる古臭い脳みそ持ちの糞野郎だな。」
昔か。絢の一族ってのはいったいどんな生き方をしてきたんだろう。
絢倉千樹は、今はごく普通に、高校生として学校に通っている、ただそれだけで、俺たちと変わらない。
「…秋緋。」
「ん、なに親父。」
「呪法が分かった今、お前が使えるようになった防呪の精度を高めにゃならん。と、言うことで社会見学の時に俺とマンツーマンだ!いいな!」
うっわ。結局か。あーそれ思いついたから復活早かったわけね。うん、まぁ…さっきの申し訳なさもあるから甘んじて受けるしか…
「その必要はないぞ紅司郎。秋緋は解放まで使えるようになっておる。」
またしても空気が凍った。
あのあれ、本当に大事だったんだ…臭かったけど夜兄さまさまだったんだ。
「…そうなの?」
「あー…うん、一応…できる…」
「お父さんいらない…?」
「あ、いや、いらないわけじゃないっつうか…そんなに俺に構わなくて大丈夫…っていうか…」
結緋さんも悪びれなくサラッと言うんだから…あーあ。茨木は笑いをこらえ…壱弥もかよ。
俺も…自分だけなんでいつもこんな目に合うんだー!とか思ってたけど、親父も割とかわいそうな扱い受けてるっぽいな。さすが親子ってか?
「…解放まで秋緋ができるってことは、直接絢倉千樹にかけられている秘術を解除するのは任せていいってことでしょうか?」
いじけてすみっこ親父になっている親父を余所に、壱弥が今後の話を進めようと笑いを飲み込んで口を開いた。
「夜が西の当主と話をして本家とは直接関わりがないことも分かったからの、様子見はもう終わりじゃ。厄介者の対応はこちらの好きにしてもよいという判断をしてもよいじゃろう。」
結構物騒な話してる気もするけど…好きにしていいって…。
西の本家も手をこまねいているのは確かなんだろう。本当はどうにか和解して、統一したいって思ってるとは思う。でも、実害が出てしまっている。だから、最終的な方法は東の…真砂の判断に委ねるしか無くなったんだろうな。それが今回の件の東と西の和解条件。
「秋緋様。」
「なんだよ、茨木。」
「今回の件は我々妖怪が関わっているものではありません。人間同士の問題です。それを踏まえて、よく考えて行動しなければなりません。…利用されている者に関していえば、私ならこのまま放置し、秘術の最後の瞬きを退けて死を迎えさせる手を取ります。」
妖怪らしい、いや、鬼らしい考えか。弱い者、利用されてる者は切り捨てる。あえて俺にその考えを伝えるってのは…
「お前、実は俺のこと結構好きだろ?」
「馬鹿言わないでください。姫子様が私の判断を秋緋様がしたら悲しむからです。好き嫌いなどどうでもいい。」
「へいへい、そういうことにしとくわ。」
ふんっと、そっぽを向く茨木を見て俺はにやりと笑った。はっきりとは言ってないが、しっかり責任もってお前がやれって言ってんだろう?わかってる、そのつもりで昨日の夜、先生方にしごかれたんだから。
「珍しいね、秋緋がやる気になってるの。」
「珍しいはよけいじゃ。…俺はばちばちにやりあうのは苦手だし、妖怪だろうと人間だろうと傷つけあうのは嫌いだ。」
「そうじゃの、秋緋は顔は怖いが心は優しいからのう、うんうん。」
ちょっと一言余計な気もするけど…
「戦って倒すんじゃなくて、手を差し伸べて助けることが俺にできるなら、俺はそれをやり遂げてやる。」
俺の決意をみんなに伝える。
「なんだかちょっと変わったね、秋緋。じゃあ僕は秋緋の苦手なばちばちにやりあう方をまかせてもらおうかな、ね、師匠?」
そう言って壱弥はすみっこ親父に話しかける。が、反応はない。
「まったく…いつまで落ち込んどるのじゃこの男は。デカいのは態度と図体だけじゃのう…」
「同意します。けど…僕に任せてください。」
あきれ顔の結緋さん。みんなの視線が親父に向けられ、壱弥は親父に近づいてなにやら耳打ちしている…結構長いな…。
「……っ!っ!!」
「ふう、これでたぶん大丈夫。」
わなわなと震えながら元気いっぱいに立ち上がった親父。どうやら完全復活したようだ。
「よおおおっしあきひいいい!!」
「おわっなに!?」
叫ぶ親父にビビる俺。
ひとりひとりの肩をバシッ、バシッと叩いて俺に近づいてくる。ルージュの時とは違う妙な圧に俺は自然に一歩引いてしまう。
「俺は嬉しいぞ!さぁ秋緋!!一緒にがんばろうな!な!」
「あ、うん…が、がんばるわ…」
勢いに負けて了承してしまった。
「おい、壱弥…親父になに吹き込んだんだ」
「え?あぁ、それ?」
『師匠、よく聞いてくださいね。秋緋は師匠…お父さんのことを一番に思ってるんですよ。だから、お父さんにサプライズして驚かせて喜んでもらおうとしたんです。師匠みたいな仕事をしているとはなかなか家族と一緒に楽しく過ごしたりすることがままならないでしょう?だから甘えたかったんです。驚かせて、そして、師匠の力になってあげたいと思ったんじゃないですかね?そんな姿みせちゃってたら、秋緋も悲しんじゃいますよ、さ、立ってください。そして、秋緋にとってかっこよくて、尊敬できるお父さんしてください。』
「こんなかんじかな?」じゃないよ、なに言ってくれてるのよ君は。それじゃまるで俺が親父大好きみたいじゃないか。
「お前…なんてことしてくれたんだ…」
「そんなこといって…結構好きなくせに。」
元気に笑い声をあげる親父を見ながら、俺はこの先どうなるんだろうと…不安しかなかった。
「頭、右腕、左腕、右足、左足、そして心臓。そこに縛りと共に杭を打ち付ける。後はそのまま縛りにしたがって動くだけ。最後の縛りが発動した時点で呪法を施された対象は死を迎える。」
聞いただけだがすごい痛そうに感じる。絢倉は自覚なくいるみたいだから、リアルな杭ではなく、霊力で作られた特別な杭なんだろうけど…ゾワゾワするな。
「目に見えて発動しておるのは2つじゃが、それが出る前までになんらかの形で使われておれば、夜の言っていた通り時間がないということになるのう。」
「転校初日から邪気のようなものが広範囲で垂れ流されているのは確認してます。もし、それが杭のひとつの縛りの力だとすれば3つになるかもしれないです。」
まるで人形…操り人形。夜兄も傀儡師で人形を使う時があるけれど、それとはまったく違う『人形』の利用法。
「…たしかに呪法自体は人間が作ったもんだ。でも、こんなもんを使う必要のない今の時代にわざわざ使ってくるってなぁ、よっぽど昔に囚われ、取り残されてる古臭い脳みそ持ちの糞野郎だな。」
昔か。絢の一族ってのはいったいどんな生き方をしてきたんだろう。
絢倉千樹は、今はごく普通に、高校生として学校に通っている、ただそれだけで、俺たちと変わらない。
「…秋緋。」
「ん、なに親父。」
「呪法が分かった今、お前が使えるようになった防呪の精度を高めにゃならん。と、言うことで社会見学の時に俺とマンツーマンだ!いいな!」
うっわ。結局か。あーそれ思いついたから復活早かったわけね。うん、まぁ…さっきの申し訳なさもあるから甘んじて受けるしか…
「その必要はないぞ紅司郎。秋緋は解放まで使えるようになっておる。」
またしても空気が凍った。
あのあれ、本当に大事だったんだ…臭かったけど夜兄さまさまだったんだ。
「…そうなの?」
「あー…うん、一応…できる…」
「お父さんいらない…?」
「あ、いや、いらないわけじゃないっつうか…そんなに俺に構わなくて大丈夫…っていうか…」
結緋さんも悪びれなくサラッと言うんだから…あーあ。茨木は笑いをこらえ…壱弥もかよ。
俺も…自分だけなんでいつもこんな目に合うんだー!とか思ってたけど、親父も割とかわいそうな扱い受けてるっぽいな。さすが親子ってか?
「…解放まで秋緋ができるってことは、直接絢倉千樹にかけられている秘術を解除するのは任せていいってことでしょうか?」
いじけてすみっこ親父になっている親父を余所に、壱弥が今後の話を進めようと笑いを飲み込んで口を開いた。
「夜が西の当主と話をして本家とは直接関わりがないことも分かったからの、様子見はもう終わりじゃ。厄介者の対応はこちらの好きにしてもよいという判断をしてもよいじゃろう。」
結構物騒な話してる気もするけど…好きにしていいって…。
西の本家も手をこまねいているのは確かなんだろう。本当はどうにか和解して、統一したいって思ってるとは思う。でも、実害が出てしまっている。だから、最終的な方法は東の…真砂の判断に委ねるしか無くなったんだろうな。それが今回の件の東と西の和解条件。
「秋緋様。」
「なんだよ、茨木。」
「今回の件は我々妖怪が関わっているものではありません。人間同士の問題です。それを踏まえて、よく考えて行動しなければなりません。…利用されている者に関していえば、私ならこのまま放置し、秘術の最後の瞬きを退けて死を迎えさせる手を取ります。」
妖怪らしい、いや、鬼らしい考えか。弱い者、利用されてる者は切り捨てる。あえて俺にその考えを伝えるってのは…
「お前、実は俺のこと結構好きだろ?」
「馬鹿言わないでください。姫子様が私の判断を秋緋様がしたら悲しむからです。好き嫌いなどどうでもいい。」
「へいへい、そういうことにしとくわ。」
ふんっと、そっぽを向く茨木を見て俺はにやりと笑った。はっきりとは言ってないが、しっかり責任もってお前がやれって言ってんだろう?わかってる、そのつもりで昨日の夜、先生方にしごかれたんだから。
「珍しいね、秋緋がやる気になってるの。」
「珍しいはよけいじゃ。…俺はばちばちにやりあうのは苦手だし、妖怪だろうと人間だろうと傷つけあうのは嫌いだ。」
「そうじゃの、秋緋は顔は怖いが心は優しいからのう、うんうん。」
ちょっと一言余計な気もするけど…
「戦って倒すんじゃなくて、手を差し伸べて助けることが俺にできるなら、俺はそれをやり遂げてやる。」
俺の決意をみんなに伝える。
「なんだかちょっと変わったね、秋緋。じゃあ僕は秋緋の苦手なばちばちにやりあう方をまかせてもらおうかな、ね、師匠?」
そう言って壱弥はすみっこ親父に話しかける。が、反応はない。
「まったく…いつまで落ち込んどるのじゃこの男は。デカいのは態度と図体だけじゃのう…」
「同意します。けど…僕に任せてください。」
あきれ顔の結緋さん。みんなの視線が親父に向けられ、壱弥は親父に近づいてなにやら耳打ちしている…結構長いな…。
「……っ!っ!!」
「ふう、これでたぶん大丈夫。」
わなわなと震えながら元気いっぱいに立ち上がった親父。どうやら完全復活したようだ。
「よおおおっしあきひいいい!!」
「おわっなに!?」
叫ぶ親父にビビる俺。
ひとりひとりの肩をバシッ、バシッと叩いて俺に近づいてくる。ルージュの時とは違う妙な圧に俺は自然に一歩引いてしまう。
「俺は嬉しいぞ!さぁ秋緋!!一緒にがんばろうな!な!」
「あ、うん…が、がんばるわ…」
勢いに負けて了承してしまった。
「おい、壱弥…親父になに吹き込んだんだ」
「え?あぁ、それ?」
『師匠、よく聞いてくださいね。秋緋は師匠…お父さんのことを一番に思ってるんですよ。だから、お父さんにサプライズして驚かせて喜んでもらおうとしたんです。師匠みたいな仕事をしているとはなかなか家族と一緒に楽しく過ごしたりすることがままならないでしょう?だから甘えたかったんです。驚かせて、そして、師匠の力になってあげたいと思ったんじゃないですかね?そんな姿みせちゃってたら、秋緋も悲しんじゃいますよ、さ、立ってください。そして、秋緋にとってかっこよくて、尊敬できるお父さんしてください。』
「こんなかんじかな?」じゃないよ、なに言ってくれてるのよ君は。それじゃまるで俺が親父大好きみたいじゃないか。
「お前…なんてことしてくれたんだ…」
「そんなこといって…結構好きなくせに。」
元気に笑い声をあげる親父を見ながら、俺はこの先どうなるんだろうと…不安しかなかった。
0
あなたにおすすめの小説
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について
のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。
だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。
「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」
ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。
だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。
その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!?
仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、
「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」
「中の人、彼氏か?」
視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!?
しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して――
同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!?
「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」
代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる