それが恋だっていうなら…××××

ハル*

文字の大きさ
5 / 62

ノるの? ノらないの? 2

しおりを挟む


~小林side~



無事に試用期間を終えて、飲み会前日を迎えた俺。

あの話の後にも、水無瀬さんと一緒に出掛ける云々の話題になりはしたものの、何もなく。

本当に、なーんにもなくって、釘を刺されていた話が本当だったのかもと思いはじめていた。

さすがに俺だって理解しなきゃいけないんだろうなって思うでしょ? いくらなんでも…さ。

飲み会には日中のパートさんとか、店長とか、他の正社員の人とか…。

そこまで大人数じゃないけど、ようこそ! って感じで受け入れてもらえているのが、素直に嬉しい飲み会だ。

社会の厳しさはこれから知らされるんだとしても、楽しめたらいいなと思っている。

今日は水無瀬さんは市内の別店舗の方にヘルプに行ってて、明日の飲み会で顔を合わせることになりそう。

仕事を終えて、帰りしな…コンビニへ。

何かを食べたいってわけじゃないんだけど、まっすぐ家に帰る気分じゃなくてフラリと立ち寄っただけの話。

自分が接客する側になってみてから、いろんな同業者の接客を気にするようになった。

単純に接客と一括りにしてしまえば安易過ぎだけど、その場所その場所でやることや気づかう方向もまるっきり違うことがある。

まだまだヒヨコレベルの接客しか出来ていない俺だけど、こうしていろんなものを気にしながら自分へと変換出来たら無駄にはならないかもと思うようになった。

だからって、得たモノを体現できるかどうかはまた別の話で、まだまだお客さんの前で挙動不審になることは多い。

日本語が時々ポンコツになるとパートさんに言われて、接客している時は必死だったからあまり記憶がなく。

一体何をどう答えたりしたのか、誰か再現してほしいと何度も思った。

人対人…で、会う人が変われば対応も少しだけ違ったり、いわゆる臨機応変さが本当に必要すぎる。

人と関われる仕事をと望んできたものの、凹む時の方が多かった試用期間。

それでも面白みがすこしずつ見いだせている気もして、やっぱり辞めます! なんて言葉は浮かばなかった。

適当なお菓子と飲み物を買って、コンビニを出る。

不意にスマホが震えて、メッセージの受信を知らせていた。

タップしてみれば、水無瀬さんからのもので。

『明日、俺の隣空けておくから』

とだけ送られてきていたのを見て、明日を想像する。

自分の体のことを思い、たとえ今は体調がよくてもどこでまた崩れるかわからない。

酔っぱらって前後不覚になって、どこかでケガでもしたら大変だ。

散々負担をかけて、心配をさせて、ようやっと大学を出て、ここまで来れた。

アルコールは飲まなくても、人間生きていけるんだろうしね。実際、俺自身飲まずに生きてきた。

幸いといえばいいのか、就職先の書店の方からもその辺は了承を得られている。

元々そこまで飲み会があるわけでもないようだから、あとは自分のプライベートの範疇で気をつければいいだけ。

今後もしも…俺が誰かと付き合うことになったとして、そのことを相手が理解をしてくれなければ一緒にいるのは難しくなる。

一度デカい病気をした後は、どうしても臆病になる。でも、臆病な方がいいと何年もかけて思えるようになった。

『わかりました。明日、居酒屋の方で会いましょう』

水無瀬さんは、明日もヘルプで他店で仕事をしてからの参加らしい。

俺は、朝から出勤して定時あがりで飲み会へ。

大学にいた時にも飲み会には参加したことがなかったから、どんな雰囲気なのかまったくわからない。

マンガではよく見てるけど、実際のものとは何かが違うんだろうしね。

「…うん、楽しみだ」

のんびり歩きながら、途中で買ったばかりの紅茶を開ける。

こくりと飲むと、冷たさが喉を通って気持ちいい。

行ったことがない居酒屋のメニューがどんなものかを想像しつつ、家へと歩き続けた。

――――翌日、仕事帰り、居酒屋。

店長に声をかけられ、これからもよろしくお願いしますと簡単に挨拶をして始まった飲み会。

話してあった通りに、水無瀬さんは俺の隣に。

「今日は、どうだった? 忙しかった?」

「あー…まぁ、いつも通りでした」

「…そ? こっちは時間通りに出られるか微妙だったんだよね。バイトくんが遅れてきてて、そこのフォローしてからだったからさ」

「そうなんですか。…お疲れさまでした」

「ん。危うく小林くんの隣が誰かに取られるところだったかもしれないなってさ」

初っ端からグイグイ飲んでいく水無瀬さんは、お酒の影響か、やたら話してくる。

俺はウーロン茶を飲んでいて、他の人も各々でワイワイ飲みながら話に花が咲いているよう。

時々反対隣のパートさんに話しかけられて、お子さんの大学の話なんかを聞きながら、憶えている範囲内で大学の話をしたり。

その中で、また釘を刺すようなことを囁かれた俺。

「水無瀬くん、結構飲める方なんだけど、飲むと寝ちゃうのよね。あと、抱きつき癖あるから、気をつけてね」

なんて言われて、俺の腕にすでに水無瀬さんの腕が絡まれているのを横目で確かめた。

「…あの、振り払うことは可能なんですか? こういうのって」

と、腕だけ俺の腕に絡めつつ飲んでいる水無瀬さんを指させば、パートさんは笑ってるだけ。

「え……、いつも他の方はどうやって逃げてるんですか?」

思わず嫌な予感がして、逃げる方法をと思って聞けば。

「隣に座らないようにするのが、一番よ」

なんて、今から打てない対策だけを教えられる。

「…これ、まだこれくらいの酔いなら、逃げられますか?」

こっそり耳打ちするように聞いても、パートさんは「ふふふ」とあいまいに笑って終わり。

(そうだよな? まさか自分にそんな酒癖があるとか、自己申告なんてしてくる人間いないよな)

その後聞いた年齢が、たった3歳差の水無瀬さん。

頼りになるようで、酒の席では頼りにしちゃいけない相手なんだと知った…初めての飲み会。

3歳差のわりに、経験値の差か…大人っぽすぎる時もあるけど、時々子どもみたいなことをいう時もある。

「こっばやっしくん、ウーロン茶頼もうか?」

俺の腕をぐいと引き、トロンとした視線で見上げてくる水無瀬さん。

「そう…ですね。っていうか、水無瀬さん。ペース早くないですか? 普段どれくらいで飲んでいるのか知りませんけど、疲れてたら酔いが早いとか聞きますし。…そろそろペース落とした方が…」

いつもよりも目尻が垂れてきて、どことなく幼く見える水無瀬さんに囁いてみるけれど。

「誰かさんの分も飲むって、言っただろ? 俺。…頑張ってるんだけどなー、俺」

そういってからみんなに声をかけて、飲み物の追加をまとめ始める。

意外と頭は回っている範囲内の酔いなのかな? と様子を見ていると、かすかに聴こえる歌がある。

「……水無瀬、さん?」

鼻歌が、隣から聴こえてくる。

何の曲だろう。どこかで聴いたことがある気もするんだけど、すぐには思い出せない。

首をかしげながら鼻歌を聴いていると、急に腕が軽くなる。

水無瀬さんが立ち上がり、「ちょっと…行ってきますね」と小上がりから出ていく。

トイレかなと思えば、なかなか戻ってこない。心配になってパートさんに聞けば、多分タバコよと言う。

職場でタバコを吸っている姿を見ていないだけに、不思議な感じだ。

なんだかそわそわして、トイレに行く振りをして外にあるという喫煙コーナーへと足を向けた。

「…ん? どうしたの? 小林くん」

さっきまでとは顔つきが違ってて、酔いがさめたのかいつもの顔になっている。

「あー…いや、その…戻ってこないので、ちょっと心配になって。俺の分も飲んでもらってる、し」

どことなく言い訳っぽいなと思いながら、口元から白く煙を吐いている水無瀬さんに声をかけた。

「酔いをさまそうと思って、一服しにきただけ。気にしなくてもいいのに…」

そういいながら、タバコを灰皿に押しつけて火を消した。

「タバコ、吸うんですね?」

なんとなく聞いてみれば、飲んだ時だけ吸うらしくて。

「なんか、口寂しくなるっていうか、吸ってる時の雰囲気が好きでね。ここだけ自分の世界になってるみたいで」

「…タバコを吸ってて、ですか?」

「そう。タバコ吸ってるだけで、世界がなんか違ってる感じになるんだよね」

「口寂しいのはなくなるんですか?」

「んー…なくなるようで、むしろ寂しさが増すっていう感じでもあり。……あ、でもね、タバコ吸ってたら面白いんだよね」

「面白い、ですか?」

そういいながら、おもむろに新しくタバコに火をつけて、すぅっと息を吸い込む。

上へ向けて、細く長く煙を吐き出す水無瀬さん。

「タバコの煙の色、みた?」

「?????」

「んっと、火が付いているだけの状態のタバコからは、タバコに近い場所は紫煙って、淡い紫も混じったような色の煙なんだけど、こうして吸って吐くと」

説明しながら、さっきのようにまた煙を吐き出して。

「ただ、白いだけなんだよね」

なぜかタバコの煙に関してのレクチャーを始めている水無瀬さん。

「火を点けっぱなしているタバコから立ち上る煙は、タバコから離れるにしたがって白い煙になってて。本当にタバコの際っていうのかな。その辺だけが淡い紫に近い色合いでね。……俺は、その色の変化を見ているのが好きなんだ」

頬をゆるめつつ、いわゆる他愛ない話をして、二人でただ煙を見るだけの時間を過ごす。

「タバコ吸わないんだったよね、そういえば。…ごめんね、煙たかっただろ?」

「ちょっとだけだったから、いいですよ」

「じゃ、中に戻ろっか」

「はい」

店の中に戻って、また飲み直して。

気づけばまた、水無瀬さんが俺の腕に自分の腕を絡めていて。

「今日の水無瀬くんのお守は、小林くんみたいね?」

などと、聞きたくもなかった予告めいた言葉を隣から聞かされたり。

(――ナニガドウシテコウナッタ)

自問自答をしたくなるような、そんな展開。

「水無瀬さん? 着きましたよ?」

そう声をかけても、隣で俺の腕をつかんで離さない人はウトウトしたままだ。

「はぁ…。じゃ、これでお願いします」

ため息をつきつつ、タクシーの運転手さんに支払いをして、どうにか車から降りる。

「えっと、部屋が…一階の角部屋」

居酒屋で解散前に店長から渡された、水無瀬さんの自宅の住所その他諸々。

「水無瀬さーん。鞄の中、失礼しますね? 鍵、取りますよ?」

自分と差ほど変わらない身長の彼の腕を、自分の肩に掛けるようにして、どうにか部屋の前までたどり着く。

二つの鍵を開けて玄関に入り、上がり口にひとまず水無瀬さんを座らせる。

靴を脱ぎ、部屋のスイッチを探して明かりを順に点けていく。

振り返れば、玄関に足を放り出したまま上がり口でごろんと寝転がっている水無瀬さん。

「あぁ、もう。…飲み会、もう二度と行かない」

さすがに呆れてものが言えなくなってきたとはいえ、放置して帰るのは嫌すぎる。

靴を脱がせ、引きずるようにして家の中へ。

寝室へとどうにか運ぶと、息が上がってきて呼吸が乱れた。

布団をめくりあげ、水無瀬さんを着の身着のまま放るようにして寝かせる。

布団を掛けて、鍵をかけてポストから鍵を中に落とせば完了…だよな? よくある話での知識だけど。

ううん…と小さく唸った声に、胸元だけくつろげていこうとシャツのボタンに手をかけた俺。

ひとつ…ふたつ…と、ボタンを外していた時だった。

「…………小林くん?」

ボタンを外している俺の手首を、グッとつかむ手の感触と水無瀬さんの声がして。

別に悪いことをしていたわけじゃないのに、アワアワしながら状況を早口でまくし立てる俺に水無瀬さんが呟く。

「ごめん、迷惑かけちゃって。…お詫びにもならないけど、今日、泊まっていかない? 時間も時間だし」

部屋の時計を見れば、日付は明日になっていて。

「それとも、迷惑かけるような上司の部屋にいるのは…嫌かい?」

どことなく断りにくい空気に、俺は手首をつかまれたままゆるく首を振る。

この人のそばにいるのが嫌というわけじゃない。

(ただ、あの夜を一瞬思い出してしまっただけだ。この人には無関係なあの夜のことが、頭から離れてないだけだ)

嫌じゃないと無言で返した俺に、水無瀬さんがぽつりと呟く。

「嫌われたわけじゃ、ない?」

アルコールのせいか、いつもの彼とは違う表情ばかりが目につく。

「嫌ってませんよ」

そう言いながら、目の前のこの人が俺に嫌われることを嫌がっている理由が見えなくてモヤっとする。

「それじゃ、好き…かい?」

続けて聞かれたことの意味を深読みしていいのかダメなのかわからない。

(というか、ここで勘違いなんかしても、俺に何が出来るって?)

何が正解なのかわからないや。

社会人なりたて。この人は上司。そして、男。質問の意図が、上司として好きか否かだけだったら問題はなし。

「嫌いじゃ、ないです」

好きという言葉を安易に口にしない方がいい気がして、その言葉を飲み込む。

「…………好き、では…ない、と」

俺の言葉に納得できていないのか、もう一度といわんばかりに重ねてくる。

「いい上司ですよ? 水無瀬さんは」

焦れながら、躱す言葉を模索する。

「そ…っか。ふぅん……いい、上司」

酔ってるのか酔いはさめているのか、何とも言えない表情で水無瀬さんがベッドから起き上がってふらつきつつどこかへ行く。

「水無瀬さん、危ないですよ?」

自分も立ち上がって後を追えば、キッチンの方で水を飲んでいた。

「言ってくれたら持ってきたのに」

なんて声をかけたら、無言でどこか冷えた視線で見られている気がする。気のせいじゃなきゃだけど。

「もう大丈夫なら、俺…帰りますね」

ボディバッグの上から財布とかを軽く叩いて確認し、玄関へと向かおうとした俺。

その俺の背中にかけられた声は、静かで低く、重い声。

「泊ってくんだろ? ここに」

軽く後ろへと引き寄せられた腕に、体が思わずよろける。

肩に当たった水無瀬さんの体を感じた瞬間、耳元で囁く声がした。

「俺の知らない小林くんのこと、話してくれるまで帰さないから」

「……え」

よろけた俺を支えたかと思えば、そのまま両肩に水無瀬さんの手が乗ってガッシリつかまれる。

「え…?」

思いのほか強くつかまれた肩。見たことのない、冷えた視線の水無瀬さん。

「話そうよ、朝まで。まだ夜は始まったばかりだよ」

彼がなにを聞き出そうとしているのかわからず、困惑する自分を抑えられない。

視線をそらして、なんとか離れようとすれども離れてくれない。

「こっちで話そう」

ドクドクと強くなる心臓。彷徨う視線。まとまらない思考。

「怖がらなくっていいのに。上司だとかどうとかっていうんじゃなくさ、3歳しか違わないんだから…他愛ない話でもしようよ」

そういいつつ彼が誘ったのはリビングのあるテーブル。

「ここに座ってて。コーヒーは普段から飲んでるもんね」

「あ…」

俺が胸元をくつろげた状態のまま、近くにある棚からコーヒーミルを手にして豆を挽き始める。

「え……、そこから…淹れるんですか? コーヒー。俺…てっきりインスタントかなんかかと」

今度は違う意味で驚く俺に、水無瀬さんは人差し指を立てて唇に当て。

「小林くんは特別なお客様だから、豆から…ね。でも他の人には、内緒、ね?」

ふわりと微笑みをたたえながら、首をかしげるようにして呟かれたその言葉に。

(特別、って?)

水無瀬さんが知らない、俺の過去の話。

コーヒーのいい香りに戸惑いながら、アイツのことを思い出していた。


しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。顔立ちは悪くないが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…? 2025/09/12 ★1000 Thank_You!!

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...