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12◆ヤマト視点

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「ヤマト、木苺は好きですか?」

「木苺?」

今、僕はハーメルンさんとルンルンと森を探検している。

珍しい生き物とかいるのかなと思っていたら、わりと知っている動物ばかりでドキドキしちゃうね!

ウサギ、リス、鳥、熊、猫、ライオン………ライオン?

「ハーメルンさん、ライオンがいるけど、襲われたりは……しないの?」

ライオンは可愛いよね。

可愛いけど、肉食で有名だよね。

僕は、ヒヤリと嫌な予感みたいなものを感じてしまった。

けれど、どうやらそれは杞憂だったらしい。

「彼はベジタリアンなので、お肉は食べませんよ」

ニコニコしているハーメルンさんに手招きされて、ライオンはハーメルンさんに近寄りハーメルンさんの足に頭を擦りつけている。

………可愛い!

「撫でていい?」

「ふふ、撫でて大丈夫ですよ」

頭を撫でてあげると、ゴロゴロと喉を鳴らしていて愛らしいと思ったよ。

それにしても、森にライオンがいるのはちょっとビックリしたな!

あ、そういえば………。

「ハーメルンさん、木苺がどうかしたの?」

いけないいけない。

忘れるところだったよ。

ハーメルンさんも、ハッ!とした顔をしているから、僕と同じだったのかな?

「木苺がたくさん実っている場所があるので、木苺のジャムを作ろうと思っているんですけど………木苺は好きですか?」

「食べたことないけど、ハーメルンさんのジャム食べたい!」

僕、イチゴなら食べたことあるけど、木苺はイチゴと似た味なのかな?

すごく興味深いね!

僕は、ハーメルンさんに期待の眼差しを向けた。

「ふふ、ではこのままその場所に行きましょうか」

そう穏やかに笑うハーメルンさんと、木苺のジャムが楽しみな僕と、後をついてくるライオン。

「ハーメルンさん、どうしてライオンもついてくるの?」

「木苺が食べたいんでしょうね!」

ライオンは話が理解できるのか、首を縦に振ってガゥ!って鳴いた。

ライオンって………鳴き声カッコいいね!


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