僕たちが幸せを知るのに

あかね

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Capitolo3…Perdita di perdita

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 さて僕はシラトリさんについて何も知らない。

 ナイスバディで美人で上品な身なりをしているくせにペニスだのタマだのと下品な物言いをしたりするということしか知らない。

 これだけの情報で人を探せるはずがないか。

 もう僕の記憶の中でシラトリさんの顔形がぼんやりと薄くなってきた。

 よくよく考えてみたら過去のお姉さま達だって顔は憶えてないっけ、ただ美人で良い体をしていて恥じらいがあって、量産型とでも言えるような模範的な熟女ばかりだった。

「(名前だってその時は教えてもらって呼びながら抱いたけどあれも偽名なんだろうなー……偽名…シラトリさんも偽名か、)」

とことん信用されてなかった訳だ、僕は最初から身元を隠されていたらしい。

 まぁナンパ目的と分かっていたから自衛したのだろうけどにしても個室へ連れ込まずに保健室とかでシャツを洗ったりできたはずだ。

 クリーニング代を押し付けて帰すことだってできたはずだろう。

 少なからず僕に興味を持って連れ込んでくれたんじゃないのかな、そう思いたい。


「よーし、」

 僕は昨日彼女と遭遇した場所へ向かい張ってみるも、オープンキャンパスが終わる時間になっても彼女は現れなかった。
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