Fragment-memory of secret garden-

黒乃

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氷華、散る。(上) ヤク

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モブレ/複数人/無理矢理/攻めフェラ/拘束/シリアス
Fragment一部作目 第七十一節閲覧後推奨






















 薄暗くひんやりとした地下牢の一室。手足の防具以外を全て切り裂かれたヤクは、目の前の男たちを睨みつける。
逃げようにも、今の自分は捕虜だ。手は頭上で拘束され、使われている拘束具にはマナを抑制させられる作用がある。魔術を行使して枷を破壊することも叶わない。

「そんなに睨むなよノーチェ。久し振りの再会を喜び合おうじゃないか、なぁ?」

 目の前にいる男は三人。そのうちの一人である巨漢の男は、かつての己の上司でもあったハイトだ。今やカーサの戦闘員に成り下がった彼は、卑しい笑いを隠しもせずに話しかけてくる。
 こんな状況に加えてこの男を前にすると、過去の記憶が蘇ってしまう。士官学校時代、研修生として軍に仮入隊していた時に送った、彼らからの陵辱の記憶が。

 今はあの頃とは違う。力が弱く抵抗できなかった、あの頃とは。ハイトが近寄り己の射程内に侵入したと気付いたヤクは、彼の頭をめがけ蹴りを入れた──はずだった。

「なっ……」
「不意打ちを狙ったんだろうが、残念だったなぁ。成長したのはお前だけじゃないんだぜ?」

 蹴り上げた足は、いとも簡単に受け止められてしまっていた。ハイトはヤクの足から手を離すことなく近付き、背後に回る。曲げた膝を抱えられ、無理矢理足を開かせるような体勢にさせられた。
 ぴたりと密着され片足も不自由になってしまい、状況は先程よりも悪化する。悔しさに小さく唇を噛む。

「それとも、俺のモノを早くしゃぶりたくなったか?」

 するり、と太腿を撫でられ吐き気がこみ上げた。射殺さんばかりに睨みつけ、声を荒げる。

「ふざけるな……!」
「おっかねぇなぁ。いい顔が勿体ないぜ。安心しな、この空間には防音結界を張ってある。俺のモノ咥えて沢山泣いても、外に声が漏れ出たりはしねぇよ」
「誰が貴様のものなど!」
「……まぁそうだよなぁ。モノなんかよりもまずは、全身を解してやらないとなぁ!」

 まるでそれが合図かのように、ハイトが空いている手でヤクの胸の飾りを容赦無く摘み上げた。外気に晒されて敏感になってしまっていた乳首が、強く摘まれることで痛みをヤクに与える。思わず顔を歪め、小さい悲鳴をあげた。

「痛っ……!」
「おっと悪い。久々なんで加減を忘れてたぜ。けど相変わらず敏感な乳首してやがらぁ。昔もこうされると、お前はすぐに腰を捩ったもんだ」

 ハイトは一度手を離し、次はそこを揉むようにして押し潰される。くりくりと捏ねくり回し、指先でぴんっと弾かれていく。その行為に対して感じるのは嫌悪感だけだ。この男の手で感じたくなどない。
 しかし彼自身の意思とは関係なく、体の方は存外に快いと感じているらしい。擦られるたびに実は硬くなり、ぽってりと膨らんでしまっているようだ。そんな様子を、ハイトが感嘆の息を漏らしながら実況する。

「ほぉら、もうこんなになってやがる。相変わらず淫乱な体だなぁオイ」
「く、ぅ……黙れッ……!」
「事実じゃねぇか。誰がお前の体を開発してやったと思ってるんだ?ん?」
「ん、くぅッ……!」

 きゅ、と果実をもぎ取るかのように乳首を引っ張られる。声を漏らしてたまるものかと、歯を食いしばりハイトの手から逃げようともがく。その様子をただ見ていた他の二人の男たちが、そわそわとした様子でハイトに声をかけた。

「ハイトさん、こんなの見せられたら堪りませんって!」
「そうですよ!俺たちも混ざっていいですかね?」

 ハイトよりも若い男たちは、眼前に広がる馳走を前に今か今かと目をギラつかせる。そんな二人にハイトも興が乗ったのか、いいぞと招く。待ってましたと言わんばかりに男たちはヤクに近寄り、彼の体にむしゃぶりついた。

「こいつの体は昔俺が開発してやったからな、全身がもれなく性感帯だぜ?」
「そいつぁいいっすね。んじゃ、俺は寂しそうなこっちを」
「そんじゃあオレはこっち。へへ、敵の部隊長を好き勝手出来るなんて最高ですわ」
「ンうっ……!?」

 一人の男は体を屈めヤクの中心をすっぽりと口の中に含み、もう一人は彼の顔を掴むと己の唇を無理矢理重ねた。
 一度に全身を責め立てられる現実に、ヤクの中で過去の記憶が呼び起こされる。嫌だともがこうにも三人相手では分が悪く、彼らに好き勝手に蹂躙されていく。

「ァ、ふぁ……うぅ……!」

 きつく閉じた唇をこじ開けられ、咥内に男の舌が侵入してくる。咥内を舐め回され、逃げ惑うヤクの舌を補足する相手の肉厚な舌。あてつけかのように貪られ、根元を吸われる。息すらも呑み込まれてしまう感覚に、体の奥の性の芽が芽吹き始めた。これ以上されてたまるかと相手の舌を噛もうとするも、ぱっと顔が離れていく。ようやく終わった長い接吻に、息が上がっていた。

 しかしヤクに休む暇はない。下腹部を責め立てる男の口淫が、快楽の波を一層荒立たせる。ぬめぬめとした男の舌が、唾液を塗りたくるように、甘く勃ち始めていたヤクの雄の象徴を愛撫していく。背後に回された手は彼の尻の肉をがっしりと握り、揉みしだく。

「ひぃ、あッ!やめッ……!」

 上の男との接吻のせいで口を閉ざすことが出来ず、嬌声が漏れ出る。根元の双球にも舌を這われ、飴玉を転がすかのようにてろてろと舐め上げられる。そしてそのまま啄むように唇で揉まれると、そこを中心に快楽の毒が体を蝕んでいく。熱を帯び始めた中心がむくりと育ってく感覚を、ヤクは敏感に感じ取ってしまっていた。

「あァ、ン、くぅ、やめ……!」
「やっべ、エロすぎんだろ」
「まったくだ。こりゃ犯しがいがあるのも頷けますわ」
「そうだろう?こいつの趣味は男を貪ることだからな」
「ンぁあっ!」

 口々に好き勝手呟き、それでもヤクの身体を堪能する手をやめないハイトや男たち。首筋を噛まれ、乳首は乳輪ごときつく吸われたかと思えば甘噛みされ、陰嚢の奥に隠れている後孔を舌でぴちゃぴちゃと舐められる。

 決して感じまいと誓っていたというのに、淫靡な空気を纏う空間の中で、確実に快楽は芽吹き、蕾すら花開こうとしていた。

 男の口から解放され、ひやりとした外気に晒された肉茎はその先端から淫蜜を垂らしている。ぴくぴく、と小さく震える性器が己のものだと認識したくないと、ヤクは目を閉じ顔を逸らす。
 そんな様子を盗み見たようで、ハイトが男二人に一度離れるよう指示する。彼が何をしようとしようとしているのか理解したらしく、男二人は素直にヤクから離れた。ようやく訪れた安息に、ヤクは乱れた呼吸を整える。

「認めろよ、いくら否定しようがお前の体は立派な変態に出来上がってんだ。男を咥えなけりゃ生きていけない体なんだよ」
「だま、れ……!ち、がう……ッ」
「これだけご立派に勃たせておきながら、よくほざけるもんだ」

 ぐに、と花茎を握られヤクは悲鳴を漏らす。一度吐き出せば楽になれるのだろうが、ハイトはヤクに慈悲を与える様子はない。わざとやわやわと優しく握り、裏筋をすぅっと嬲られる。腰を捩って襲い来る快楽から逃げようにも、がっしりと体を固定されてはそれも叶わず。

「ほら、はしたねぇなぁ。こんなに涎垂らしやがって」
「屈しないッ……きさまら、などに……!」
「まだ強がれるだけの気力はあるってか。いいぜ、そんなお前を屈服させる瞬間が大好きなんだよ俺は……!」

 ヤクの性器を弄り倒していた手が、彼の窄まりまで辿り着く。すでに先走りや男の舌で濡れていた入り口に滑ってくる、太ましい指。それは多少の抵抗を物ともせず、快楽の蕾に三本のメスを突き立てる。痛みと異物感にヤクは目を見開き、わなないた。

「いァあ!はぁッ……!」
「ん~?キツイな、暫く振りってやつか。さぞや寂しかっただろうなぁ、ココも」
「はぁン、あァ……ッ!!」

 傍若無人に蜜壺を進み暴れ回る指は、本当に人間のものなのだろうかと疑いたくなるほどだ。閉ざされた媚肉は割られ、きゅうと締めるたびに肉壁が押し潰される。粘着質な愛液が意思とは関係なしに溢れ、淫猥な水音を立てていく。もっと奥へと誘うように収縮する秘孔は指を食み、ハイトの手助けをしてしまっていた。

「やめッ、ぁン、この、ぉ……ぬ、ぬけぇ……!」
「何言ってんだ、俺を離してくれないのはお前の体だよ。素直だよなぁ、俺の指を覚えててくれたんだからよ」

 ぐじゅぐじゅと、まるで愛液を泡立てるように抽送を繰り返される。齎される暴力的な快楽に、軸足の膝が笑いそうになっていた。いやいやとかぶりを振り、波に飲み込まれないようにと必死に抵抗を試みる。そんな自分の様子が楽しいのか、ハイトの秘所を責める指が速度を増す。押し上げられる感覚に、断続的な悲鳴が喉から迸る。

 もう、限界だ。このままでは達してしまう。

「あ、ァあ、あッ、ぃやあ……!」
「こんなもんか。分かったよ、こっちは抜いてやらぁ。俺は優しいからな」

 あと一歩というところで、ずりゅ、と勢いよく指が引き抜かれる。達せられないことで出口を失った迸りがヤクの下腹部を中心として、熱と淫欲を持って全身で暴れ回る。

「代わりにもっとイイものがあるからなぁ」

 床にズボンが脱ぎ捨てられたらしく、背後から布の落ちる音が聞こえた。見てみろよと顔を無理矢理下腹部へ向けられると、嫌でも視界に入り込んできた。
 まるで人間のものとは思えない、張り詰めて弾けんばかりの、ハイトの巨大な怒張が。
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