Fragment-memory of secret garden-

黒乃

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愛に溶けて(下)

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初夜ネタ/甘々
Fragment二部作目 第百節閲覧後推奨

愛に溶けて(上)の続き





















 射精の余韻で頭の芯が蕩ける感覚に酔いしれる。ぼう、とぼやけていく思考の中でラントを見上げた。
 視線の先の彼はレイが放った白濁で手を汚されたにも拘らず、愛おしそうにその手を眺めながら、指先をペロリと舐めた。
 その姿がいやに煽情的で、舐められたものが己が吐精したものだと理解すると途端に熱が顔に集まる。恥ずかしいなんてものではない、穴があったら入りたいくらいだ。思わず腕で顔を隠せば、不思議そうにラントが声をかける。

「どうした?」
「どうもこうも、あるかよっ……!お前がそんな、なんっ……!」

 羞恥と歓喜で口が回らず、紡ぐ言葉はどれも意味をなさないものばかりになってしまう。そんなもの舐めるな、と一言くらい苦言を呈しても良かったのだろうが──自分が出したものを舐められるという行為が存外、嬉しかったなどと。
 言い淀んでいると、不意に片腕をラントに持ち上げられる。恨めしく睨めつければ、どこか満足そうに口元を緩める彼の笑顔が返された。

「精液舐められたの、嬉しかったのか?」
「う、嬉しさ半分恥ずかしさ半分っ!普通、そんなもの舐めたりなんかしないだろ!?」
「まぁな。でもお前のとなれば話は別ってもんだよ」
「う……」

 恥ずかし気もなく堂々と答えられ、言葉に詰まる。ラントの力強い言葉を聴くと、幸福感で胸が満たされていく。裏表のない言葉が、こんなにも心にも沁み渡るなんて。

「それに、ここも」
「ひぁッ!?」

 いつの間にか下腹部に伸ばされたラントの指が、誰にも許していないレイの花園の入り口を掠める。ただ触れられただけのはずのそこから、甘く蕩けるような快楽が腰骨に溶け込んでいく。

「あ、ふ……」
「初めてだから、解しておかないとな。急に挿れたら傷付けちまう」
「でも、俺……なんか、変……!」
「大丈夫だって。変になったって、お前のこと嫌いになるわけじゃないんだから」

 そう笑うラントが、安心しろ、とレイの額にキスを落とす。何処か子供扱いされたような気分にもなるが、ラントなりの気遣いなのだということも理解できる。喉元まで出かかっていた抗議の言葉を飲み込んで、ラントに身を委ねる。

「んンぅ……!」

 レイ自身の白濁でぬらぬらと濡れていた後孔に、つぷりとラントの指が沈む。最初は異物感に痛みすら覚えたが、じっくりと馴染ませるように彼の指は円を描きながら、肉壁を押し上げる。
 甘く刺激しながらも遠慮なく中へ中へと進んでいくラントの指に、やがて柔肉が愛液を滲ませながら吸い付く。

「痛いか?」
「ぃた、くはないけどッ……おく、変になりそっ……」
「良かった、痛くないんだったら大丈夫そうだな」
「ひぅ……ッ、あンッ!?」

 彼の指がある一点に指が当たった瞬間。閃光のように強い官能が脊髄まで駆け上がる。思わず口からついて出た情けない悲鳴に羞恥を覚えるよりも前に、身体を貫くような刺激の正体の方に意識が向いた。
 その一方でラントはレイの反応を見るや否や、にやりと笑みを深くする。まるでそこを見つけることが目的だと言わんばかりの表情に、縋るように彼を見上げた。

「ら、ラント、ぃま俺……ッんぁ」
「怖がることないさ。ここ、前立腺だ。お前の身体が一番気持ちよく感じるトコな」
「あぅう、やっ……!おま、そんなに押しちゃ……ァあ、ヒィ」

 何度もそこを指で突かれてしまうと、はしたない嬌声が溢れ出る。脳の神経が焼き切れそうなほどに熱く、痺れてしまいそうな感覚にのぼせる。気付かないうちに腰が揺れ、ねだるようにくねりをラントに見せつけた。

「らん、ぁッ……も、そこぉ……」
「そんな声出して……可愛いよ、レイ。どうしたい?このままイきたい?」
「んンぅ、あ、アッ、ぃじわる……すんな、よぉ……!」

 じくじくとした疼きが腹の奥で身悶えていく。あと少しで弾けそうな悦楽が刻まれているというのに、もうあと一押しが足りなくて。
 恨めがましくラントを見上げれば、観念したのか小さく苦笑される。

「わかった、俺が悪かったよ。だから泣くなって」

 ぬぷり、と挿れる前よりもだいぶぬるついたラントの指が引き抜かれた。途端に喪失感に苛まれ、レイの意思とは関係なく後孔がきゅうきゅうと切なく呼吸する。
 そして指の代わりの、天高くそそり立ったラントの男根が菊門の縁に宛てがわれた。

 いよいよ自分は、この屹立に犯されるんだ。
 恋人の勃起した肉棒なんて、初めて見る。こんなに大きくて太ましいものが、己の中に挿入ってくるのか。
 ラントは馴染ませるように先端で肉環をなぞってから、腰を押し進め始めた。ぬぷぷ、と自分の中にゆっくりと侵入してくる男根が、レイの柔肉から強烈な快楽を引き出していく。

「ぁう……ンぁアあぁッ」

 まだ全体の1/3も入っていないのに、焦らされた快楽が下腹部で爆発する。喉も腰も仰け反らし、抗う間も無くレイは達してしまう。

「イッ──ア、あはァあ……っあ……!」

 中が拡張されていく感覚に、息苦しさよりも法悦が勝るのは、己に侵入してきているものが愛する人のそれだからだろうか。射精したというのに、毒のようにじんわりと全身に行き渡るかのように、奥底から際限なく快楽が湧き出る。
 まるで身体はずっと貫かれることを待ち望んでいたかのように、愛液を分泌させてラントの屹立にしがみつく。

「ッ……すげぇな、お前……」

 ラントの熱のこもった言葉に、相手も感じてくれているのだと実感する。そのことが嬉しくて、もっと欲しいと肉壁で侵入してくる熱を揉み込み、奥へと誘う。

「そんなに、がっつくなよ。持ってかれそうだ……!お前、本当に初めてなのか?」
「はじめて、にッ……決まってんだ、ろ……ア……お前が、ヨくなるかなって……思っ──ア!はぅ……あぁン!」

 全て言い終わる前に、ラントの腰がレイの臀部に当たる。その感覚で気付いた。ラントの熱を纏った逸物を、丸呑みしたのだと。
 腹の中を、これ以上ないほどに拡げられている。その充足感にレイの双眸から、つぅと涙が一筋流れた。
 ラントはといえば、一度熱を孕んだ息を吐いてから、中を軽く擦り上げてきた。

「ふぁアッ、あン!」

 ほんの少しの刺激でさえ、熱が回ったレイの身体は余すことなく悦楽として拾い上げる。淫液で濡れた肉壁がきゅう、とラントの屹立を抱きしめれば、愉悦に震える彼の声が降り注ぐ。

「お前のナカ、最高に気持ちいいぞ。熱くて狭くて、蕩けそうだ」
「ア、ん……お、れも……。太くて、あっつくて……い、イイ……!」
「可愛いこと言ってくれるじゃねぇか。なら、ご期待に添えなきゃな」

 言うや否や、ラントは一度挿入したものを先端ギリギリまで引き抜いてから、一気に押し込めた。中を一気に擦られ、最奥をずん、と突かれるたびに、レイは愉悦に喉を震わせる。

「あ、ァあう……ン、あふぅうッ」

 自分では知ることのできない腹の内側を何度も突き上げられ、掻き回されるたび、肉の奥から快楽が込み上げる。突き入れられたまま先端で奥をぐりぐりと穿られてしまうと、切ないまでの官能に思考が支配されてしまう。

 抽挿のリズムも一定ではなく、優しく擦り上げるように刺激したかと思えば、レイの肉洞を抉るような激しい突き入れに変化した。
 余程の気持ち良さに、ラントの屹立が腹の中を出入りするたび、じゅぷじゅぷと卑猥な音が部屋に木霊する。粘膜が歓喜の悲鳴を上げている証拠だ。

「ひ、ひぃ、ア……ぃ、イイっ……!そ、こぉ……ぉ、うア、アぁあ、ッ」

 肉襞が蠢き屹立にねっとり絡みつくも、それを振り払わんばかりの勢いで肉洞を抉られる。奥を叩かれているにもかかわらず、その行為を肉体は涎を垂らしながら悦んでいた。

「き、きもちぃ……ァひ、ぉく、つかれるの、イッ、ぃイ……ッ、あぁ──~~ッ」
「俺も、最高に気持ちいいよ……。それに必死に咥えてるお前の身体もめっちゃエロくて、虜になりそうだ」

 ぐぬ、ぐぬ、と愛液に塗れたレイの狭い肉洞をこじ開けるように、ラントは腰を使って中を行き来する。
 火傷しそうなまでに熱く擦られた肉壁がやがて痙攣して、ラントに限界が近いことを伝えた。

「ら、らんとぉ……も、ィく、い、おれ、ぁヒ、もぅ、だ、めぇ……ッ……!」
「いいぞ。寧ろ存分にイッてほしい。俺も、もうすぐだから……ッ!」

 これでもかと身体を密着させたラントに、腹の奥底をどちゅん、と力強く貫かれる。その直後、我慢の限界を超えた官能の波にレイは攫われることになった。
 腰が大きく跳ねて、レイの花茎の先端にある蕾から大量の白濁が飛び散る。

「あァアぁんッ!~~っ!」
「くっ……出す、ぞ……!」

 獣のうなり声のようなラントの声が鼓膜で震えたかと思えば、彼はレイの中に迸りを勢いよく注ぐ。

「んンぅあ、アぁあ──ッ」

 どぷどぷ、とラントの精液で腹が満たされていく。抗えないまでの絶頂の渦に丸呑みされるレイは、彼にしがみつきながら淫蕩にふける。強烈な快感が駆け巡り、ゆるやかに溶け込む。

「レイ……」

 ラントの熱を孕んだ声で呼ばれ顔を見上げる。そのまま惹かれ合うように軽く口付けを交わしてから、ゆっくり離れる。
 ラントが中に挿入した屹立を引き抜こうと腰を動かしたが、レイは咄嗟に下腹部に力を入れてそれを抱き締めた。まだこの熱を離したくない、離れたくない。

 そんなレイの行動に、ラントは嬉しそうに微笑む。さら、と頭を撫でられながら問いかけられた。

「……まだ、いいのか?」
「もっと、欲しいんだ……。だからたくさん、出してくれる……?」

 その言葉に、ラントはレイの腰を掴んでから、小刻みに腰を動かす。腹の中が攪拌され、粘性のある音を立てながら媚肉が擦られる。

「あぁアん、ア……」
「もちろんだ。たっぷりと、お前が俺を搾り尽くすまで注いでやる」

 その言葉は、どんな「愛している」よりも嬉しくて。レイは硬度を増したラントの男根を咥えながら、再び喜悦に震えるのであった。
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