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怖い?怖くない?
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「食べ歩きに持ってこい!肉串はどうかなぁ~!」
「こっちは美味しいパン屋でーす!コロッケパンはいかがですか~!」
今、丁度この町はお昼頃になっている。
それにつられてギルドの近くの大通りでは冒険者の腹を空腹を刺激するおいしそうな匂いがあたりからたくさん出ていた。
「……」
『「「……」」』
そんな中、僕たちはと言うと
「お待たせいたしました~!山牛のステーキ4人前でーす!」
やや重たい空気の中で食事をすることになった。
『うぅ』
アイはまだ頭をさすっている。
『なんか頭に凸凹がついてる気が……』
「それは気のせいだよ」
そう言って僕はアイの頭をヨシヨシと撫でてあげた。
……。
「……」
『あの?マスター?何手をそっと戻してるんですか?』
「……」
『こっち見てくださいよ⁉︎』
「いや~ボコボコしてないよ、ボコボコしてないよ、うん」
『いや!それしてる反応ですよね⁉︎嘘でしょ⁉︎この体はマスターの物なのに!』
「やめろやめろ!意味深になるだろ!」
「いや~お熱いですねぇ」
それを受付にいた女性はニヤニヤした顔で見る。
「申し遅れました。私あそこのギルドの受付嬢兼冒険者をしています。ベルと言います。気軽にランちゃんとお呼びください」
「ベル要素はどこですか?僕の名前はアーク・ミリアムです」
『私はアイです』
そう言って、握手をしあう。
「それで……」
僕はベルさんの横の人を見る。ベルさんの隣には大柄の人がいた。
大柄かつ丸太のように太い腕と、ぶ厚い手で先程、僕たちは米俵のようにして担がれながらこのレストランに運ばれていった。
アイはずっとその時、『食べないでください。食べないでください』と言っていた。
「俺のフルネームドロン・イダルゴ、冒険者をしている」
「見た目は怖いけど優しい人だよ。見た目は怖いけど」
隣でベルさんが良い笑顔でそう宣言した。
「ほら早くステーキ食べろ。冷めちまうだろ」
そう言うと、ドロンさんもナイフとナイフを使ってステーキを食べ始めた。
食べ方の癖が強いなぁ!フォーク使え!
『マスター上手く食べれません!』
「アイ……片方はフォークを持つべきだよ」
『はっ!ついドロンさんの食べ方を真似てしまいました!』
アイは悪戦苦闘しながらステーキを食べようとしていた。
一方で、ベルさんは普通にナイフとフォークを使って食べていた。
……フォークとフォークで食べるかと思ってた。
「残念だけど、私も普通の食べ方ですよ。ドロンさんもフォークを噛みちぎった過去から丈夫なナイフだけを使うようになっただけだから」
えっ……フォークって噛みちぎれる物なの?それになんで心を読んだの?
「わかりやすいんだよ」
今度はドロンさんにも読まれた!
「なんだか疲れた……いただきます」
肉は柔らかくてナイフで簡単に切ることができ、ステーキにかけられたソースも甘辛でこのお肉ととても合っていて美味しい。
「ここのステーキ美味しいですね」
僕は思わずそう言う。
「そうだろう?」
それを聞いてドロンさんの声はとても嬉しそうだった。
「ここはギルドから近いけど大通りから外れているからな。人がここに流れてこなくて待たずに美味い飯が食える」
そう言って、ドロンさんはニシシシと歯を見せて笑った。
「ドロン坊主の知り合いかい?」
そう言って出てきたのは先程まで料理していたおばさんだった。
「ここすごく美味しいですね」
「あらありがとう」
そう言っておばさんは口に手を当てて「おほほ」と笑った。
「ドロン坊主がここに誰かを連れてくるなんて珍しいね」
「ばぁさん……こいつら宿を探してるんだ」
「おや?そうなのかい?」
「えっはいそうですけど」
なんでドロンさんが知ってるんだろう。
「そりゃああんだけ大きい声で『宿を探さない?』って言ってればわかるぞ」
「あっそうか」
いや大きい声では無かったと思うけど。
「ここは宿屋も兼ねてる。料金も一泊500ペルだ」
「安!」
「ドロン坊主嘘はやめろ。本当の料金は550ペルだよ」
「ほとんど誤差!なんでそんな安いんですか?」
「そりゃあお前さんらがペーペーの冒険者だからだ。ここは新米冒険者のための宿だからね。ある程度金が入るようになったら高くするけどね」
「神かな?」
僕らからしてみればすごくありがたい!
「さてと……宿もここにするなら部屋をどうするかだよ。食べ終わったら部屋を決めな。相部屋もあるよ」
『あっなら私相部屋が良いです』
「アイ⁉︎」
「「ほぅ」」
アイの言葉にベルさんとおばさんがニヤニヤし出した。
「いやその違いますからね!」
『えっ……マスターは私と違う部屋がいいんですか?』
「えっ?」
アイの言葉に慌てて僕はアイの方に振り向く。
「あ~あ~少年やっちゃったね」とおばさんが「い~けないんだ。いけないんだ」とベルさんが言い始めた。
「いやアイ違うからね⁉︎」
『なら同じ部屋でも問題ないんじゃないですか?』
そう言ってアイは首を傾げる。
「……そうだね」
そしてとうとう僕はアイの言葉に同意した。
「「おぉ~」」
ベルさんとおばさんはパチパチとアイに拍手を送っていた。あとおばさんの方は「毎度あり~」とも言っていたな。
「頑張れ」
そう言って、ドロンさんは僕の肩を叩く、冒険者登録、美味しいお店や宿の紹介、この人、ほんとめちゃくちゃ優しいなぁ⁉︎
「なら食べ終わったら冒険者登録しましょう。あの時はドロンさんのせいで出来なかったので」
「出来なかったのはお前のせいでもあるぞラン」
あっそういえば、ベルさんそんなあだ名だったな。
ーーー作者から
こんにちは。
この「劣等魔術師の英雄譚」を書いております。
作者の河内 祐です。
いつも「劣等魔術の英雄譚」を読んでくださりありがとうございます。
この世界のお金の単位なんですが1ペル=1円です。主人公たちが1ペル=1円と考えるのは異世界転生や異世界転移の作品ではない、この小説では違和感となってしまうのではないかと思いここで書かせて頂きました。
あと、私は「オープンワールドのゲームへようこそ!」「異世界旅人の日常」「黒髪の死霊術師と金髪の剣士」「大魔導師と賢者」といったタイトルの小説を書いております。
どの作品も投稿期間は曖昧ですが、お暇な時に読んでくれると幸いです。
いじょうでお話しを終わりにします。
作者からのメッセージを読んでくださりありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
……つまり一泊500円⁉︎
「こっちは美味しいパン屋でーす!コロッケパンはいかがですか~!」
今、丁度この町はお昼頃になっている。
それにつられてギルドの近くの大通りでは冒険者の腹を空腹を刺激するおいしそうな匂いがあたりからたくさん出ていた。
「……」
『「「……」」』
そんな中、僕たちはと言うと
「お待たせいたしました~!山牛のステーキ4人前でーす!」
やや重たい空気の中で食事をすることになった。
『うぅ』
アイはまだ頭をさすっている。
『なんか頭に凸凹がついてる気が……』
「それは気のせいだよ」
そう言って僕はアイの頭をヨシヨシと撫でてあげた。
……。
「……」
『あの?マスター?何手をそっと戻してるんですか?』
「……」
『こっち見てくださいよ⁉︎』
「いや~ボコボコしてないよ、ボコボコしてないよ、うん」
『いや!それしてる反応ですよね⁉︎嘘でしょ⁉︎この体はマスターの物なのに!』
「やめろやめろ!意味深になるだろ!」
「いや~お熱いですねぇ」
それを受付にいた女性はニヤニヤした顔で見る。
「申し遅れました。私あそこのギルドの受付嬢兼冒険者をしています。ベルと言います。気軽にランちゃんとお呼びください」
「ベル要素はどこですか?僕の名前はアーク・ミリアムです」
『私はアイです』
そう言って、握手をしあう。
「それで……」
僕はベルさんの横の人を見る。ベルさんの隣には大柄の人がいた。
大柄かつ丸太のように太い腕と、ぶ厚い手で先程、僕たちは米俵のようにして担がれながらこのレストランに運ばれていった。
アイはずっとその時、『食べないでください。食べないでください』と言っていた。
「俺のフルネームドロン・イダルゴ、冒険者をしている」
「見た目は怖いけど優しい人だよ。見た目は怖いけど」
隣でベルさんが良い笑顔でそう宣言した。
「ほら早くステーキ食べろ。冷めちまうだろ」
そう言うと、ドロンさんもナイフとナイフを使ってステーキを食べ始めた。
食べ方の癖が強いなぁ!フォーク使え!
『マスター上手く食べれません!』
「アイ……片方はフォークを持つべきだよ」
『はっ!ついドロンさんの食べ方を真似てしまいました!』
アイは悪戦苦闘しながらステーキを食べようとしていた。
一方で、ベルさんは普通にナイフとフォークを使って食べていた。
……フォークとフォークで食べるかと思ってた。
「残念だけど、私も普通の食べ方ですよ。ドロンさんもフォークを噛みちぎった過去から丈夫なナイフだけを使うようになっただけだから」
えっ……フォークって噛みちぎれる物なの?それになんで心を読んだの?
「わかりやすいんだよ」
今度はドロンさんにも読まれた!
「なんだか疲れた……いただきます」
肉は柔らかくてナイフで簡単に切ることができ、ステーキにかけられたソースも甘辛でこのお肉ととても合っていて美味しい。
「ここのステーキ美味しいですね」
僕は思わずそう言う。
「そうだろう?」
それを聞いてドロンさんの声はとても嬉しそうだった。
「ここはギルドから近いけど大通りから外れているからな。人がここに流れてこなくて待たずに美味い飯が食える」
そう言って、ドロンさんはニシシシと歯を見せて笑った。
「ドロン坊主の知り合いかい?」
そう言って出てきたのは先程まで料理していたおばさんだった。
「ここすごく美味しいですね」
「あらありがとう」
そう言っておばさんは口に手を当てて「おほほ」と笑った。
「ドロン坊主がここに誰かを連れてくるなんて珍しいね」
「ばぁさん……こいつら宿を探してるんだ」
「おや?そうなのかい?」
「えっはいそうですけど」
なんでドロンさんが知ってるんだろう。
「そりゃああんだけ大きい声で『宿を探さない?』って言ってればわかるぞ」
「あっそうか」
いや大きい声では無かったと思うけど。
「ここは宿屋も兼ねてる。料金も一泊500ペルだ」
「安!」
「ドロン坊主嘘はやめろ。本当の料金は550ペルだよ」
「ほとんど誤差!なんでそんな安いんですか?」
「そりゃあお前さんらがペーペーの冒険者だからだ。ここは新米冒険者のための宿だからね。ある程度金が入るようになったら高くするけどね」
「神かな?」
僕らからしてみればすごくありがたい!
「さてと……宿もここにするなら部屋をどうするかだよ。食べ終わったら部屋を決めな。相部屋もあるよ」
『あっなら私相部屋が良いです』
「アイ⁉︎」
「「ほぅ」」
アイの言葉にベルさんとおばさんがニヤニヤし出した。
「いやその違いますからね!」
『えっ……マスターは私と違う部屋がいいんですか?』
「えっ?」
アイの言葉に慌てて僕はアイの方に振り向く。
「あ~あ~少年やっちゃったね」とおばさんが「い~けないんだ。いけないんだ」とベルさんが言い始めた。
「いやアイ違うからね⁉︎」
『なら同じ部屋でも問題ないんじゃないですか?』
そう言ってアイは首を傾げる。
「……そうだね」
そしてとうとう僕はアイの言葉に同意した。
「「おぉ~」」
ベルさんとおばさんはパチパチとアイに拍手を送っていた。あとおばさんの方は「毎度あり~」とも言っていたな。
「頑張れ」
そう言って、ドロンさんは僕の肩を叩く、冒険者登録、美味しいお店や宿の紹介、この人、ほんとめちゃくちゃ優しいなぁ⁉︎
「なら食べ終わったら冒険者登録しましょう。あの時はドロンさんのせいで出来なかったので」
「出来なかったのはお前のせいでもあるぞラン」
あっそういえば、ベルさんそんなあだ名だったな。
ーーー作者から
こんにちは。
この「劣等魔術師の英雄譚」を書いております。
作者の河内 祐です。
いつも「劣等魔術の英雄譚」を読んでくださりありがとうございます。
この世界のお金の単位なんですが1ペル=1円です。主人公たちが1ペル=1円と考えるのは異世界転生や異世界転移の作品ではない、この小説では違和感となってしまうのではないかと思いここで書かせて頂きました。
あと、私は「オープンワールドのゲームへようこそ!」「異世界旅人の日常」「黒髪の死霊術師と金髪の剣士」「大魔導師と賢者」といったタイトルの小説を書いております。
どの作品も投稿期間は曖昧ですが、お暇な時に読んでくれると幸いです。
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