それはダメだよ秋斗くん!

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「あー……ッ、あー……、あ……」
「……あれ?」

 秋斗の手が、僕の腹へ滑り込む。

「すっごい、たってる」
 
 性器に指が触れる。あぅ、と惨めな喘ぎが漏れ、秋斗が笑う気配を感じた。汗ばんだ手のひらで亀頭を包まれ、唇を噛み締める。

「んぅーっ!」
「ぬるぬるしてる」

 溢れ出た体液をいじるようにぬちぬちと甚振る。その度に腰がガクガクと震えた。

「これ、無意識に動いてんの? ほんと、エッチだね八雲くん」

 顔は見ていないが、表情を想像できるほどの愉快さを含んだ声音だ。口角を歪め、目を弧にしている秋斗を想像して腹の奥が疼く。

「っ、あ!」
「こっち、向いて?」

 瞬間、体がぐるりと回転された。仰向けにされ、クリーム色の天井と、額に汗を滲ませた秋斗が視界に広がる。目元を赤くした彼が、僕の額にかかった髪の毛を掻き上げた。

「八雲くん、ちょっとだけ、ここも貸して欲しいな」

 性器を柔らかく握られ、背中が反った。ここを貸すとは? とクエスチョンマークが頭を埋め尽くす。彼は眉を顰め、余裕がなさそうなまま笑った。

「一緒に、擦っていい?」

 僕の性器に、彼の性器が押し付けられる。下腹部に視線を落とすと、そこには立派なものがあり、悲鳴をあげそうになった。
 自分のものが粗末だと思ったことはない。(男なら誰でもそうである。たとえ粗末であっても、そうだとは信じたくない。そういう生き物なのだ)
 けれど、彼の勃起したものと比べると、まるで子供のようだ。陰毛の薄さも相まって、余計にそう感じる。
 ────どうしよう。
 男のいきり立った部分など、見て興奮するヘキは無い。ましてや、自分の性器に押し付けられ、雄々しさを比べられるような状況下は屈辱以外の何ものでもない。
 ────でも、それ以上に。
 それ以上に興奮している自分がいる。ビクビクと脈打ち、血管の浮き出た性器を見て、指先が震えた。のぼせたようにぼんやりしてしまい、息が上がる。鈴口から垂れるカウパーを見て、口の中に唾液が溢れた。

「お、おっきいね……」

 思わず呟いた言葉に、秋斗は目を見開きポカンとした。やがて、下腹部へ視線を遣り、そうかな? と首を傾げる。

「こんなもんじゃない?」
「う、うーん……あぅッ!」

 彼の手のひらが二人の亀頭を包み込む。ぬるりとした体液が混じり合い、敏感な部分を刺激する。大きく上下に扱かれて、喉が狭まる。

「ん、あ、ぅ、んん、う゛」

 熱い皮膚が触れ合い、互いを慰め合う。足先がピンと張り、目の前が涙で歪んだ。ぬちぬちと淫猥な音が部屋に響く。その音は鼓膜を犯しているようだった。

「やっ……ば、これ」

 荒い呼吸を繰り返す秋斗が、切羽詰まったような声でひとりごちた。頬が染まり、緩んだ口元から赤い舌が見える。興奮具合は彼の性器からも伝わった。擦れ合うたびに、硬さと熱さが増す。
 それが僕を酩酊させ、余計に体液を漏らしてしまうのだ。

「あぅ、あっ、あっ、あー……あきと、く、はっ、あ、ぁ……」
「やくもくん、その声、反則だから……」
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