チロはオレの猫

まめ

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 オレは売れない漫画家をやっている。趣味は読書と言いたいが、アナニーである。
 きっかけは、エロ漫画を読んで、前立腺に興味を持ったことからだが、エッチなことに好奇心旺盛なお年頃をなめちゃいけない。一人暮らしなのも加勢して、みるみる間にアナニーマスターへの道を上っていった。
 はぁ、気持ちいい。前立腺をこきゅんと刺激されるのたまんない。

「チロぉ、もっとしてぇ。とんとんお願いぃ……」

 いつもオレの足に挟まって眠っていたチロは、最近ではオレの足の間にあるアナルにちんぽをハメるようになり、今もオレをひんひん言わせている。

「ともちゃん、ぼく……ぼくぅ、もうっ。あっ!あん!みゃっ!にゃふぅぅ……」

 いや、オレがチロをあんあん言わせている。のかもしれない。
 オレたちはとても快楽に弱かった。
 最初、昔のようにいっしょに寝ようとしたが、オレよりデカくなってしまったチロは、股の間に収まらなかった。
 それでも、股の間で寝たいともにょもにょとポジションを変え続けるチロに、刺激されたオレのちんぽがむくむくと立ち上がり――結局毎晩セックスしてないか?オレたち。

「チロ、また先にイッたのか。よし二回戦突入な。そのちんぽを鍛えるんだ」

 オレがまだ腹の中にいるチロのちんぽをきゅっと締め付けると、ゆっくりと固く大きく育っていくのがわかった。
 チロは、下腹部をオレにすり付けるように、深くオレの中に収まると、くいっくいっと小刻みに前立腺を刺激する。お互いの陰毛がじりじりと擦れ合う。チロの陰嚢がぴたぴたとケツにあたる。こうしていると、空気がねっとりと粘度を増していき、息苦しいくらいの濃密な快感に襲われる。はぁ、チロ。最高に気持ちいい。オレのチロ。――もうどこにも行かないで。
 一度チロが消えた事実は、ときにオレを臆病にする。セックスの最中に、もう離したくない気持ちが、ぶわぁと広がって、チロにしがみついてしまう。
 心だけじゃなくて、身体も繋がってしまったら、もう手放せる訳ないだろ。
 オレは、たまにチロに抱かれながら、すんすんと泣いて、ペロペロと涙をなめとられる。

「ともちゃん、泣いてるにゃ。痛いんにゃ?」

「違うよ……気持ちよすぎて、涙出ちゃった……」

 ぱんぱん、くちゅくちゅ、ぱんぱん、ぬぷぬぷ、リズミカルに腰を降るチロ、合間にキスをしたり、乳首をなめたりと、気遣いを忘れないのが素晴らしい。だって、あのチロだぞ。
 いつも縁側で寝てるか、オレの上で寝てるか、なにか食べてるかくらいしか見てなかったのに、チロは前戯も出来たし、オレをとろとろに溶かして、解してから、ちんぽを入れるのも知っていた。

 セックスが終わり、ここちよい脱力感に身を任せる時間、オレは、バックハグするチロにたずねた。

「なあ、チロ。おまえとえっちするのすごく気持ちいいんだけど、そのテクどこで習ったんだ?」

「ともちゃんを見て覚えたにゃ。毎晩ぼくを部屋中から閉め出して、ひとりでエッチしてたの見てたんにゃ」

 チロは、障子の隅に空いている小さな穴を指さした。ちょうど、昔のチロの目線あたりだ。

「ずっと見てたんにゃ。ともちゃんがぼくを仲間はずれにして、気持ちよさそうにあんあん言ってたの」
 
「うっ!チロ……。だって恥ずかしいだろ。いくらチロが猫だからって」

「ぼくだって、ともちゃんのおっぱいなめたりできたんにゃ!」

 チロは、すねたようにそう言うと、オレの乳首をつねった。

「あっ……痛いっ!」

「痛いのも好きなの知ってるにゃ!昨日もひんひん言ってたくせに。もう、ともちゃんは、ぼくだけのものにゃ!」

 チロは、しっぽをふとんにばふんばふんと叩きつけた。間抜けな音なのに、無言の重圧を感じる。
 
「……そのとおりだよな。もうチロだけだから。道具も使わないよ……」

「捨てたから。ともちゃんが寝てる間に、エロい道具は全部捨てたにゃ……」

 チロが、オレのうなじにかぷりと歯を立てた。

「ともちゃんのバカ。ぼくの執着心を思いしれ」

 これは!異世界小説でよくある番契約?うなじをかまれると身体が変質して、その相手しか受け入れられなくなるという――違う、それはオメガバースだったっけ?オレがぐるぐると考えこむ間に、チロの歯が皮膚に食い込んで――ぷつん。チロの歯が、深く深くオレの中に入り込んだのを感じた後、オレの意識は消失した――

 
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