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ソータが目を覚ますと朝だった。どうやら自分は宿にいるらしい。
「ソータ、起きたのかな」
鬼がやってきた。手にはマグカップを持っている。
「ヤシャ様、ここは?」
マグカップを受け取りながら、ソータは尋ねた。マグカップからは甘い匂いが漂っている。
「うん、中央都市…だったところの無事だった宿…かな」
彼は言いにくそうにこう言った。
「え?だったところって…」
嫌な予感しかしないが、聞かないわけにはいかない。ソータは鬼の言葉を待った。
「うん、聖騎士団のおかげで人的被害はほとんどないんだけど、街がちょっと?…壊れちゃって…」
「ちょっとじゃないのですね…」
「…うん」
鬼は最終的に認めた。ソータはとりあえずマグカップに口をつける。ものすごくお腹が空いていた。
「わ、美味しい」
「ホットチョコレートだよ。ソータは甘いの好きだもんね」
「はい。大好きなのです」
ヤシャは微笑んで、ベッドに腰掛けた。
「でね、ソータ」
「やりますよ」
「え?」
鬼がきょとんとした。ソータは鬼に笑い掛ける。
「中央都市の復興、僕もやるのです」
「ソータ…アオナはいいのかい?」
ソータは首を横に振った。
「もちろん一度アオナには帰らなくてはなりません。陛下は今もリーダーをお待ちになっていますから」
「そうだよね」
鬼は頷いた。
「ソータ!」
やって来たのはハ・デスだ。ソータを見るなり相好を崩す。
「良かった。意識を取り戻したんだな」
「ハ・デス様。お力を回復されたのですね」
「あぁ、でもリヒにすごく叱られたよ。なんであんなに偉そうなんだ、あの人間!」
「その人間に敵わないのは君でしょう?」
リヒがひょこっと顔を出す。ハ・デスがびくっと飛び上がった。
「良かった、ソータ。無事なんだね」
「リヒ兄様。ハ・デス様と契約を?」
「この子があまりに貧弱だから僕の力を貸してあげたの。弱いって本当にやだよねー」
リヒの言葉は明らかにハ・デスにグサグサと突き刺さっている。
「リヒ、言い過ぎだぞ。ソータ、意識が戻って良かったな」
「フレン兄様。はい」
「ソーちゃん、ご飯食べる?エンジが外で炊いてくれたよ」
「きっと腹が減ってると思ってな」
「エンジさんの炊いたお米、すごく美味しいんだよ」
レント、エンジ、シオウがやって来る。
「ソータ、土産だ」
獅子がやって来てベッドサイドテーブルにドッと何かを乗せた。何かと思えばカゴに入った鶏卵である。少なく見積もっても十個は超えていた。
「ヤム島でもらったからよ。茹でてあるから殻剥いて食え」
「わぁ、玉子なんて滅多に食べられないのです」
「俺も食べて良い?」
「私も頂きたいな」
ワイワイと玉子に周囲が群がる。
「おいおい、俺はソータに…」
「うめー!」
「うん、美味しいね」
獅子も皆が喜ぶ様子を見て気が済んだらしい。まあいいや、と呟いた。
「獅子様、玉子美味しいのです。」
ソータがそう言うと獅子も嬉しかったらしい。口の端を上げてにやりと笑った。
「そうだろう、なにせこの玉子を生んでる鶏の食ってるもんが違うからよ」
「へぇ、玉子も奥深いね。フレン、殻剥いて」
リヒははい、とフレンに玉子を渡している。
「お前なぁ…」
そう言いながらもフレンは律儀に殻を剥いてリヒに渡してやっている。リヒは一口食べてふわぁ、と笑った。
「美味しいー。フレンもう1個」
「1個目食い終わってからな」
皆で玉子を食べるという平和な光景に、ソータは改めてホッとしていた。闇神は人間のいる場所に必ずいる。人間は弱く愚かな生き物だとソータもよく理解している。だが、強くお互いを支え合うのもまた人間である。ソータは思念伝播の魔法でキメルに話しかけてみた。彼だけいないのは寂しい。
「キメル、どこにいるの?」
「後片付けだ。お前は休んでいろ」
「片付けって…なにを?」
キメルは一体何をしているのだろう。ソータは気になった。
「ヤシャ様…」
そっと鬼に言うと彼は頷いた。
「行っておいで」
ソータはそっとその場から抜け出した。
✢✢✢
ソータたちが闇神を祓った後、キメルは現場の確認をし始めた。小さな闇神がまだちらほらと残っていたのでそれも祓う。土地は抉れ建物は無惨な姿になっている。
「リヒの予知夢だけでは闇神の出現まで阻止できなかったか」
キメルは中央都市全体を駆け回った。この姿の良い点は、走りやすいこととソータを背中に乗せやすいことだろうか。
「ソータ…」
意識を失うまで力を使う彼女を自分はいつも止められない。ふと一筋の光が見える。夜明けが近いのだと悟り、キメルは足を止めてそれを見つめていた。
「キメル、どこにいるの?」
ふとソータの不安げな声がしてキメルは一瞬焦った。ソータをこの自分が不安にさせるなどもっての外である。
「後片付けだ。お前は休んでいろ」
「片付けって…なにを?」
ソータが首を傾げている様が容易に想像出来る。ソータがよくやる可愛らしい仕草の一つだ。キメルがぼうっとしている間に、ソータが移動したことが分かる。まさか…と思い、キメルは駆け出した。
「キメルー!」
やはりソータは自分の所に来てくれる。いつもの可愛らしい姿にキメルはじん、としてしまった。
「ソータ、無理をするな」
「無理なんてしてないよ。キメルってば一人で行っちゃうんだもの」
そう言いながらソータはどこかだるそうだ。やはり浄化の力はソータの小さな体には負担なのだろう。キメルはソータの髪に鼻先を近付けた。
「ソータ、乗れ」
「うん」
ソータは手慣れた様子でキメルに跨る。こうして森で遊んでいたのだ。あれからそんなに時間が経っていないはずなのに随分様子が変わってしまった。
「ソータ、俺は闇神を祓っていた。やつらはどこにでも潜めるからな」
「そうだったんだ」
キメルはソータに現在の中央都市の様子を話した。土地が抉れてしまっていること、建物も倒壊してしまっている。
「中央都市の人たちが無事で良かった」
ソータがホッとしたように言う。優しい彼女がキメルは大好きなのだ。
「リヒ兄様の予知夢が現れるなんて、本当に特別な出来事だったんだね」
ソータが驚いているのも無理はない。リヒの家系は高名な魔導士の一族だ。リヒもまた潤沢な魔力を保持している。だからこそハ・デスと契約を結ぶなどという離れ業が出来るのである。リヒの予知夢は滅多に出ない。よほど危険なことが起きない限りは。
「あの馬鹿野郎は頭を噛んでやる」
ソータに抱き着きやがって…とは流石に言えないが、渾身の怒りを込めてキメルが呟くと、ソータが笑った。
「キメル、リヒ兄様のことライバルだと思ってるもんね」
ソータは気が付いていない。自分とリヒが恋敵であることを。ソータがきょとんと首を傾げた。
「あれ?違ったかな?」
「いや、大体合っている」
とりあえずソータをこのまま活動させるのは良くないとキメルは判断した。アオナに戻るなら体力は温存しなければならない。
宿に向かってキメルは走り出した。
「俺が思うに中央都市の復興にはそこまで時間がかからない」
キメルの言葉にソータも嬉しそうに笑う。
「神々が守ってくださっている土地だものね」
「ソータ、中央都市の人間は今どこにいると思う?」
「え?どこかな?近くの村とか?」
「とりあえず宿に戻るぞ」
キメルは更に走るスピードを上げた。
「ソータ、起きたのかな」
鬼がやってきた。手にはマグカップを持っている。
「ヤシャ様、ここは?」
マグカップを受け取りながら、ソータは尋ねた。マグカップからは甘い匂いが漂っている。
「うん、中央都市…だったところの無事だった宿…かな」
彼は言いにくそうにこう言った。
「え?だったところって…」
嫌な予感しかしないが、聞かないわけにはいかない。ソータは鬼の言葉を待った。
「うん、聖騎士団のおかげで人的被害はほとんどないんだけど、街がちょっと?…壊れちゃって…」
「ちょっとじゃないのですね…」
「…うん」
鬼は最終的に認めた。ソータはとりあえずマグカップに口をつける。ものすごくお腹が空いていた。
「わ、美味しい」
「ホットチョコレートだよ。ソータは甘いの好きだもんね」
「はい。大好きなのです」
ヤシャは微笑んで、ベッドに腰掛けた。
「でね、ソータ」
「やりますよ」
「え?」
鬼がきょとんとした。ソータは鬼に笑い掛ける。
「中央都市の復興、僕もやるのです」
「ソータ…アオナはいいのかい?」
ソータは首を横に振った。
「もちろん一度アオナには帰らなくてはなりません。陛下は今もリーダーをお待ちになっていますから」
「そうだよね」
鬼は頷いた。
「ソータ!」
やって来たのはハ・デスだ。ソータを見るなり相好を崩す。
「良かった。意識を取り戻したんだな」
「ハ・デス様。お力を回復されたのですね」
「あぁ、でもリヒにすごく叱られたよ。なんであんなに偉そうなんだ、あの人間!」
「その人間に敵わないのは君でしょう?」
リヒがひょこっと顔を出す。ハ・デスがびくっと飛び上がった。
「良かった、ソータ。無事なんだね」
「リヒ兄様。ハ・デス様と契約を?」
「この子があまりに貧弱だから僕の力を貸してあげたの。弱いって本当にやだよねー」
リヒの言葉は明らかにハ・デスにグサグサと突き刺さっている。
「リヒ、言い過ぎだぞ。ソータ、意識が戻って良かったな」
「フレン兄様。はい」
「ソーちゃん、ご飯食べる?エンジが外で炊いてくれたよ」
「きっと腹が減ってると思ってな」
「エンジさんの炊いたお米、すごく美味しいんだよ」
レント、エンジ、シオウがやって来る。
「ソータ、土産だ」
獅子がやって来てベッドサイドテーブルにドッと何かを乗せた。何かと思えばカゴに入った鶏卵である。少なく見積もっても十個は超えていた。
「ヤム島でもらったからよ。茹でてあるから殻剥いて食え」
「わぁ、玉子なんて滅多に食べられないのです」
「俺も食べて良い?」
「私も頂きたいな」
ワイワイと玉子に周囲が群がる。
「おいおい、俺はソータに…」
「うめー!」
「うん、美味しいね」
獅子も皆が喜ぶ様子を見て気が済んだらしい。まあいいや、と呟いた。
「獅子様、玉子美味しいのです。」
ソータがそう言うと獅子も嬉しかったらしい。口の端を上げてにやりと笑った。
「そうだろう、なにせこの玉子を生んでる鶏の食ってるもんが違うからよ」
「へぇ、玉子も奥深いね。フレン、殻剥いて」
リヒははい、とフレンに玉子を渡している。
「お前なぁ…」
そう言いながらもフレンは律儀に殻を剥いてリヒに渡してやっている。リヒは一口食べてふわぁ、と笑った。
「美味しいー。フレンもう1個」
「1個目食い終わってからな」
皆で玉子を食べるという平和な光景に、ソータは改めてホッとしていた。闇神は人間のいる場所に必ずいる。人間は弱く愚かな生き物だとソータもよく理解している。だが、強くお互いを支え合うのもまた人間である。ソータは思念伝播の魔法でキメルに話しかけてみた。彼だけいないのは寂しい。
「キメル、どこにいるの?」
「後片付けだ。お前は休んでいろ」
「片付けって…なにを?」
キメルは一体何をしているのだろう。ソータは気になった。
「ヤシャ様…」
そっと鬼に言うと彼は頷いた。
「行っておいで」
ソータはそっとその場から抜け出した。
✢✢✢
ソータたちが闇神を祓った後、キメルは現場の確認をし始めた。小さな闇神がまだちらほらと残っていたのでそれも祓う。土地は抉れ建物は無惨な姿になっている。
「リヒの予知夢だけでは闇神の出現まで阻止できなかったか」
キメルは中央都市全体を駆け回った。この姿の良い点は、走りやすいこととソータを背中に乗せやすいことだろうか。
「ソータ…」
意識を失うまで力を使う彼女を自分はいつも止められない。ふと一筋の光が見える。夜明けが近いのだと悟り、キメルは足を止めてそれを見つめていた。
「キメル、どこにいるの?」
ふとソータの不安げな声がしてキメルは一瞬焦った。ソータをこの自分が不安にさせるなどもっての外である。
「後片付けだ。お前は休んでいろ」
「片付けって…なにを?」
ソータが首を傾げている様が容易に想像出来る。ソータがよくやる可愛らしい仕草の一つだ。キメルがぼうっとしている間に、ソータが移動したことが分かる。まさか…と思い、キメルは駆け出した。
「キメルー!」
やはりソータは自分の所に来てくれる。いつもの可愛らしい姿にキメルはじん、としてしまった。
「ソータ、無理をするな」
「無理なんてしてないよ。キメルってば一人で行っちゃうんだもの」
そう言いながらソータはどこかだるそうだ。やはり浄化の力はソータの小さな体には負担なのだろう。キメルはソータの髪に鼻先を近付けた。
「ソータ、乗れ」
「うん」
ソータは手慣れた様子でキメルに跨る。こうして森で遊んでいたのだ。あれからそんなに時間が経っていないはずなのに随分様子が変わってしまった。
「ソータ、俺は闇神を祓っていた。やつらはどこにでも潜めるからな」
「そうだったんだ」
キメルはソータに現在の中央都市の様子を話した。土地が抉れてしまっていること、建物も倒壊してしまっている。
「中央都市の人たちが無事で良かった」
ソータがホッとしたように言う。優しい彼女がキメルは大好きなのだ。
「リヒ兄様の予知夢が現れるなんて、本当に特別な出来事だったんだね」
ソータが驚いているのも無理はない。リヒの家系は高名な魔導士の一族だ。リヒもまた潤沢な魔力を保持している。だからこそハ・デスと契約を結ぶなどという離れ業が出来るのである。リヒの予知夢は滅多に出ない。よほど危険なことが起きない限りは。
「あの馬鹿野郎は頭を噛んでやる」
ソータに抱き着きやがって…とは流石に言えないが、渾身の怒りを込めてキメルが呟くと、ソータが笑った。
「キメル、リヒ兄様のことライバルだと思ってるもんね」
ソータは気が付いていない。自分とリヒが恋敵であることを。ソータがきょとんと首を傾げた。
「あれ?違ったかな?」
「いや、大体合っている」
とりあえずソータをこのまま活動させるのは良くないとキメルは判断した。アオナに戻るなら体力は温存しなければならない。
宿に向かってキメルは走り出した。
「俺が思うに中央都市の復興にはそこまで時間がかからない」
キメルの言葉にソータも嬉しそうに笑う。
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