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夜、月明りが照らす中、ソータは塔の前で跪いていた。手を組み祈っているのだ。
キメルが他の者がむやみに近寄らないよう目を光らせてくれている。この塔全てを聖域とするためにソータは祈っている。リーナ姫の所在は確認した。あとは彼女の安全を確保する。今の急務はそれだ。彼女の意識が何故ないのかは不明だが、自発呼吸は確認できた。恐らくだが深く眠っているのだろう。ソータは祈り続けた。三時間は経過しただろうか、ソータはそこにばたりと倒れた。キメルが駆け寄る。
「ソータ、大丈夫か?」
「あはは、もうちょっとなのに」
ソータは起き上がりながら笑っているが、どう見ても満身創痍だ。
だがキメルがここで止めるわけにはいかない。
聖女という職は人を守るためにある。人のために自らの命を捧げる。それが聖女の役割だ。
「お願い、リーナ姫様を守って」
ソータが再び祈り始める。キメルはそれを静かに見守った。いや、それしかできなかった。
キラキラとソータから光が溢れ出す。浄化が完了したようだ。これでフォッシルの塔は完全に聖域となった。神々が集まってくればまた違ってくるだろう。
「ソータ、もう寝ろ」
目を擦っているソータにキメルは背に乗れと合図した。ソータも身軽に飛び乗る。皆のいる野営地に向かい、キメルは火の傍にうずくまった。
この辺りは夜冷え込む。皆寒そうだったが、疲労が溜まっていたせいかあっさり眠りに就いた。
「温感の魔法で」
ソータはこの辺り一帯に結界を張り、暖かくなる魔法を掛けた。
「ソータ、おやすみ」
「キメルはここで火の番をするつもり?」
「俺は体力があるからな」
「うん、知ってる」
ありがとう、とソータはキメルに抱き着き、火から少し離れた場所に丸くなるように寝転がった。
「キメル、おやすみ」
「あぁ」
ソータはすぐに寝入った。疲れていたからだろう。他の者も眠っている。キメルも辺りに気を配りながら目を閉じた。
数時間ほどが経過しただろうか。キメルは目を開けて辺りを見渡した。変わらず皆眠っている。火もついているので獣も寄ってきている気配もない。ホッとしたのも束の間、ざわざわと胸騒ぎを感じた。なんだろう、と思う間もなくそれは消える。キメルは立ち上がった。エンジを前足で叩いて起こす。彼なら間違いなく安心だ。エンジはすぐ目を覚ました。
「ん?どうした?」
「ちょっと周りを見てくる。ソータを頼む」
「あぁ、すぐ戻ってこいよ」
「俺を誰だと思っている?」
「はいはい、キメル様」
エンジに見送られ、キメルは走り出した。ふと、先程の違和感に足を止める。空間が消えてきているのだ。ソータに報せなければと思った。
「……」
キメルは人型になり振り返った。
「お前だな?さっきから俺を見ているやつは」
そこにいたのはリーナ姫だ。
「ふふ、面白い人」
「何が狙いだ?」
「あなたの角、いいわよね」
自分の魔力の源は角だ。キメルは咄嗟にナイフを構えた、がもう遅い。屈強な男たちに羽交い締めにされていた。
「ぐ、離せ!」
「暴れるな!」
「お前たち、乱暴はよしなさい。私のキメル様よ」
リーナが妖艶に笑う。
「私とキメル様の結婚式をしましょうか。私と苦楽を共にしましょう」
「ふざけるな」
ぎり、と腕を捩じ上げられ、キメルは苦しさに喘いだ。ソータの笑顔を思い出す。
「では行きましょう、月へ」
キメルは残りの力を振り絞り痕跡を残した。きっとソータなら気が付いてくれる。そう信じて。
✢✢✢
「きめる…」
ソータはハッとなった。慌てて起き上がる。キメルの姿がないことに更に慌てた。
「ソータ、起きたのか?まだ寝てても…」
「エンジ様、キメルは?」
「キメルなら少し前に周りを見てくるって…」
「私も見てきます」
「ソータ、大丈夫だよ。キメルは強いし」
「でも…!」
ソータはぎゅっと両拳をぐっと握った。喉がひりついている。心細い気持ちだった。何故だか涙がこぼれてくる。
「ソータ、どうしたんだ?」
泣き出したソータにエンジが近付いてきてそばに屈んだ。親指で涙を拭ってくれる。
「あぁ!エンジ兄ちゃんがソータ泣かせてる!!」
ロニが起き上がりながら言う。その声に皆も目を覚ました。
「あれ、ソーちゃん?どしたの?」
「ソータさん、何かあった?」
「ソータナレア様…」
エンジが立ち上がる。
「ロニ、ソータと周りを見てきてくれ」
「え!いいの?」
エンジが咳払いをする。
「デートじゃない」
「やだなぁ、分かってるよ。それくらい。行こ、ソータ」
いつの間にかソータはロニに手を握られている。
「はい」
二人は走り出した。
「デートじゃないっつってんのに、分かってるのか?」
エンジが呆れたように息を吐くとシオウが笑う。
「ロニさんも男の子なんだね」
やれやれ、とエンジは肩をすくめた。
✢✢✢
「…ロニ」
ソータが彼の名前を呼ぶと、どうしたの?と目線で問われる。
「これ、見て」
「これ?」
ソータは杖で地面を一度突いた。キラキラと銀色に輝く粉が落ちている。
「これ、何?」
「キメルの魔力」
「え?」
ソータは震えてしまった。まさか、と思ったがこれはそういうことである。
「キメルになにかあったんだ」
「何かって?」
ソータはその場に蹲った。なんでキメルを一人にしてしまったのだろうと今更ながら後悔した。
「ソータ、落ち着いて。キメルを連れ去った人がいるってこと?」
「分からない。でも、キメルは自分に何かあったら痕跡を残すようにしてくれるって」
その解は必然的にキメルが誘拐されたことを指す。ソータはフラフラしながら立ち上がった。キメルを探さなければ。リーナ姫のこともなんとかしなければならない。
「ソータ、あれ見て!」
ロニが指をさす。空間が消えかけている。まずいとソータは焦った。それはこの次元が意図的に作られたものだということを意味している。
「皆に知らせなきゃ、行こう、ロニ!」
ソータたちは来た道を引き返した。
キメルが他の者がむやみに近寄らないよう目を光らせてくれている。この塔全てを聖域とするためにソータは祈っている。リーナ姫の所在は確認した。あとは彼女の安全を確保する。今の急務はそれだ。彼女の意識が何故ないのかは不明だが、自発呼吸は確認できた。恐らくだが深く眠っているのだろう。ソータは祈り続けた。三時間は経過しただろうか、ソータはそこにばたりと倒れた。キメルが駆け寄る。
「ソータ、大丈夫か?」
「あはは、もうちょっとなのに」
ソータは起き上がりながら笑っているが、どう見ても満身創痍だ。
だがキメルがここで止めるわけにはいかない。
聖女という職は人を守るためにある。人のために自らの命を捧げる。それが聖女の役割だ。
「お願い、リーナ姫様を守って」
ソータが再び祈り始める。キメルはそれを静かに見守った。いや、それしかできなかった。
キラキラとソータから光が溢れ出す。浄化が完了したようだ。これでフォッシルの塔は完全に聖域となった。神々が集まってくればまた違ってくるだろう。
「ソータ、もう寝ろ」
目を擦っているソータにキメルは背に乗れと合図した。ソータも身軽に飛び乗る。皆のいる野営地に向かい、キメルは火の傍にうずくまった。
この辺りは夜冷え込む。皆寒そうだったが、疲労が溜まっていたせいかあっさり眠りに就いた。
「温感の魔法で」
ソータはこの辺り一帯に結界を張り、暖かくなる魔法を掛けた。
「ソータ、おやすみ」
「キメルはここで火の番をするつもり?」
「俺は体力があるからな」
「うん、知ってる」
ありがとう、とソータはキメルに抱き着き、火から少し離れた場所に丸くなるように寝転がった。
「キメル、おやすみ」
「あぁ」
ソータはすぐに寝入った。疲れていたからだろう。他の者も眠っている。キメルも辺りに気を配りながら目を閉じた。
数時間ほどが経過しただろうか。キメルは目を開けて辺りを見渡した。変わらず皆眠っている。火もついているので獣も寄ってきている気配もない。ホッとしたのも束の間、ざわざわと胸騒ぎを感じた。なんだろう、と思う間もなくそれは消える。キメルは立ち上がった。エンジを前足で叩いて起こす。彼なら間違いなく安心だ。エンジはすぐ目を覚ました。
「ん?どうした?」
「ちょっと周りを見てくる。ソータを頼む」
「あぁ、すぐ戻ってこいよ」
「俺を誰だと思っている?」
「はいはい、キメル様」
エンジに見送られ、キメルは走り出した。ふと、先程の違和感に足を止める。空間が消えてきているのだ。ソータに報せなければと思った。
「……」
キメルは人型になり振り返った。
「お前だな?さっきから俺を見ているやつは」
そこにいたのはリーナ姫だ。
「ふふ、面白い人」
「何が狙いだ?」
「あなたの角、いいわよね」
自分の魔力の源は角だ。キメルは咄嗟にナイフを構えた、がもう遅い。屈強な男たちに羽交い締めにされていた。
「ぐ、離せ!」
「暴れるな!」
「お前たち、乱暴はよしなさい。私のキメル様よ」
リーナが妖艶に笑う。
「私とキメル様の結婚式をしましょうか。私と苦楽を共にしましょう」
「ふざけるな」
ぎり、と腕を捩じ上げられ、キメルは苦しさに喘いだ。ソータの笑顔を思い出す。
「では行きましょう、月へ」
キメルは残りの力を振り絞り痕跡を残した。きっとソータなら気が付いてくれる。そう信じて。
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「きめる…」
ソータはハッとなった。慌てて起き上がる。キメルの姿がないことに更に慌てた。
「ソータ、起きたのか?まだ寝てても…」
「エンジ様、キメルは?」
「キメルなら少し前に周りを見てくるって…」
「私も見てきます」
「ソータ、大丈夫だよ。キメルは強いし」
「でも…!」
ソータはぎゅっと両拳をぐっと握った。喉がひりついている。心細い気持ちだった。何故だか涙がこぼれてくる。
「ソータ、どうしたんだ?」
泣き出したソータにエンジが近付いてきてそばに屈んだ。親指で涙を拭ってくれる。
「あぁ!エンジ兄ちゃんがソータ泣かせてる!!」
ロニが起き上がりながら言う。その声に皆も目を覚ました。
「あれ、ソーちゃん?どしたの?」
「ソータさん、何かあった?」
「ソータナレア様…」
エンジが立ち上がる。
「ロニ、ソータと周りを見てきてくれ」
「え!いいの?」
エンジが咳払いをする。
「デートじゃない」
「やだなぁ、分かってるよ。それくらい。行こ、ソータ」
いつの間にかソータはロニに手を握られている。
「はい」
二人は走り出した。
「デートじゃないっつってんのに、分かってるのか?」
エンジが呆れたように息を吐くとシオウが笑う。
「ロニさんも男の子なんだね」
やれやれ、とエンジは肩をすくめた。
✢✢✢
「…ロニ」
ソータが彼の名前を呼ぶと、どうしたの?と目線で問われる。
「これ、見て」
「これ?」
ソータは杖で地面を一度突いた。キラキラと銀色に輝く粉が落ちている。
「これ、何?」
「キメルの魔力」
「え?」
ソータは震えてしまった。まさか、と思ったがこれはそういうことである。
「キメルになにかあったんだ」
「何かって?」
ソータはその場に蹲った。なんでキメルを一人にしてしまったのだろうと今更ながら後悔した。
「ソータ、落ち着いて。キメルを連れ去った人がいるってこと?」
「分からない。でも、キメルは自分に何かあったら痕跡を残すようにしてくれるって」
その解は必然的にキメルが誘拐されたことを指す。ソータはフラフラしながら立ち上がった。キメルを探さなければ。リーナ姫のこともなんとかしなければならない。
「ソータ、あれ見て!」
ロニが指をさす。空間が消えかけている。まずいとソータは焦った。それはこの次元が意図的に作られたものだということを意味している。
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