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おまけ
ハロウィンと千晶さん
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「真司さん!見てください!」
それは10月のある日のことだった。
目をキラキラさせた千晶が、俺に何かを手渡してくる。
それはオレンジ色のチラシだった。
いや、その表現はちょっと違うな。
そのチラシには、オレンジ色のカボチャが所狭しに描かれているのだ。俺はチラシを読み上げる。
「んーと…?ハロウィンお茶会?」
「はい!もうすぐハロウィンでしょう?都内のホテルでやるイベントなんです。
皆で仮装してお茶会ができるみたいで」
「へえ」
(なんか、いっぱい若い女の子が来そうなイベントだな)
千晶は多分、皆とお茶会がしたいんだと推察される。そんな千晶が言う。
「そのイベントだけで食べられる限定のスイーツがあるんです!」
やっぱりな。
さて、どうしたものか。
俺は考えた。俺は仮装というものを今までしたことがないし、お茶会というものもしたことがないからなあ。
「千晶はなんの仮装をするつもりなんだ?」
「そ…そうですね。えーと」
やっぱり考えてなかったか、千晶らしいな。俺は思わず笑ってしまった。
「前にしたメイドさんのコスプレ衣装はどうしたんだ?」
千晶は以前、母校である大学の文化祭の手伝いでメイドさんの格好をしたことがある。あれはものすごく可愛かった。できるならまた見たいし、写真も撮りたい。文化祭の時はきっぱり断られたからな。
「あれですか?!あ、ありますけど…」
千晶が困ったように言う。
「じゃあそれだな。俺は…」
ピンポーンとタイミングよくインターフォンが鳴る。一体誰だろう?
千晶と顔を見合わせて、俺は玄関に向かった。
ーーー
「えー!ぐっどたいみんぐー!」
舌足らずな口調で喜んでいるのは、千晶のお姉さん、水穂さんだった。
急に千晶の顔が見たくなって、ここまでやって来たのだと言う。
行動力がすごいな。
彼女はしばらく千晶に抱き着いて離れなかった。
「あたしのお友達にレイヤーさんがいるから真司くんの衣装借りてきてあげる!」
「え、いいんですか?」
「いいよ!千晶はメイドさんだよね!それなら真司くんは執事さんだよね!」
執事…聞き慣れない言葉だ。
「水穂、俺も執事の方が…」
「駄目!千晶は可愛いんだからメイドさんだよ!
メイクならあたしがしてあげる!」
「えと…水穂さんは参加は?」
一応聞いてみたら、水穂さんは笑った。
「あたしはあくまで裏方!可愛い千晶の写真お願いね!」
「はぁ」
水穂さんのパワーにはいつも驚かされるな。
「ねえ、千晶。あの子達は呼ばないの?」
「あの子達?」
千晶が首を傾げている。
なんか嫌な予感がするなぁ。
「最近よく話してくれるじゃない。
かなさんと千尋さんだよ!」
水穂さんの言葉に千晶は頷いた。
「聞いてみるよ」
「わぁ、やったぁ!お姉ちゃん、二人に会ってみたかったのー!」
なんか、どんどん話が広がってないか?
でも楽しそうだしいいか。
水穂さんは夕飯を食べて帰って行った。
千晶は早速かなさんたちにメッセージを送ったようだ。
いったいどうなるんだろう?
それは10月のある日のことだった。
目をキラキラさせた千晶が、俺に何かを手渡してくる。
それはオレンジ色のチラシだった。
いや、その表現はちょっと違うな。
そのチラシには、オレンジ色のカボチャが所狭しに描かれているのだ。俺はチラシを読み上げる。
「んーと…?ハロウィンお茶会?」
「はい!もうすぐハロウィンでしょう?都内のホテルでやるイベントなんです。
皆で仮装してお茶会ができるみたいで」
「へえ」
(なんか、いっぱい若い女の子が来そうなイベントだな)
千晶は多分、皆とお茶会がしたいんだと推察される。そんな千晶が言う。
「そのイベントだけで食べられる限定のスイーツがあるんです!」
やっぱりな。
さて、どうしたものか。
俺は考えた。俺は仮装というものを今までしたことがないし、お茶会というものもしたことがないからなあ。
「千晶はなんの仮装をするつもりなんだ?」
「そ…そうですね。えーと」
やっぱり考えてなかったか、千晶らしいな。俺は思わず笑ってしまった。
「前にしたメイドさんのコスプレ衣装はどうしたんだ?」
千晶は以前、母校である大学の文化祭の手伝いでメイドさんの格好をしたことがある。あれはものすごく可愛かった。できるならまた見たいし、写真も撮りたい。文化祭の時はきっぱり断られたからな。
「あれですか?!あ、ありますけど…」
千晶が困ったように言う。
「じゃあそれだな。俺は…」
ピンポーンとタイミングよくインターフォンが鳴る。一体誰だろう?
千晶と顔を見合わせて、俺は玄関に向かった。
ーーー
「えー!ぐっどたいみんぐー!」
舌足らずな口調で喜んでいるのは、千晶のお姉さん、水穂さんだった。
急に千晶の顔が見たくなって、ここまでやって来たのだと言う。
行動力がすごいな。
彼女はしばらく千晶に抱き着いて離れなかった。
「あたしのお友達にレイヤーさんがいるから真司くんの衣装借りてきてあげる!」
「え、いいんですか?」
「いいよ!千晶はメイドさんだよね!それなら真司くんは執事さんだよね!」
執事…聞き慣れない言葉だ。
「水穂、俺も執事の方が…」
「駄目!千晶は可愛いんだからメイドさんだよ!
メイクならあたしがしてあげる!」
「えと…水穂さんは参加は?」
一応聞いてみたら、水穂さんは笑った。
「あたしはあくまで裏方!可愛い千晶の写真お願いね!」
「はぁ」
水穂さんのパワーにはいつも驚かされるな。
「ねえ、千晶。あの子達は呼ばないの?」
「あの子達?」
千晶が首を傾げている。
なんか嫌な予感がするなぁ。
「最近よく話してくれるじゃない。
かなさんと千尋さんだよ!」
水穂さんの言葉に千晶は頷いた。
「聞いてみるよ」
「わぁ、やったぁ!お姉ちゃん、二人に会ってみたかったのー!」
なんか、どんどん話が広がってないか?
でも楽しそうだしいいか。
水穂さんは夕飯を食べて帰って行った。
千晶は早速かなさんたちにメッセージを送ったようだ。
いったいどうなるんだろう?
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