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36束の間の休日
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その頃シリウスは露天風呂に入りゆったりと寛いでいる最中だった。
「そうか、もう鹿が姿を見せたか」
「うん、親子でお湯に浸かって休んで行ったわ」
「今年は冬が早いのかもか知れないな」
「こっちでも雪が降るの?」
「いや、もう少し北へ行けば真っ白な風景は見れるが、この辺りは冬でもぱらつく程度で積もる事はない」
「そうなんだ」
二人が仲良く湯に入り、と思われるような雰囲気ではあるが……そうではなかった。
シリウスは勿論湯船の中だが、ユリカは肌寒くなってきた気候に合わせ、簡易ドレスの上にショールを纏っている。そして、湯船脇の長椅子に座り本を膝の上に広げココアを飲んでいた。
「ユリカも風呂に一緒に入れば温まるぞ」
「恥ずかしくて一緒には入れないわ」
「気にするのか」
「当たり前でしょう!シリウス様ときたらここへ来た途端脱ぎ始めて……もう、信じられない」
昼を過ぎた時に突然友梨香の元を訪れたシリウスが、露天風呂に入りたいから付き合えと言ってきた。
別にそれは構わない。
友梨香の中では一緒に入るという選択肢はなかったので、シリウスが入浴している間はキャンちゃんの中でのんびりしていようと思っていたからだ。
誰もお供付けず二人で来たので友梨香が露天風呂の木戸を開け、湯船の周りの足場を流し準備している最中だった。
「陛下、もう入れ……きゃぁー!!!」
振り向けばシリウスは全裸で立っていたのだった。
思わず両手で顔を押さえ悲鳴をあげてしまう友梨香を気にも留めず、彼は湯船へと入って行ったのだった。
「もう、信じられない。いきなり全裸になるなんて」
「何をそんなに怒っているのか分からぬのだが」
「えっ、レディの前でいきなり脱いで素っ裸なんてありえないでしょう?」
「風呂に入るのには服は脱ぐであろう。それに私は自分で服も脱いだのだ。ユリカに手伝わせた訳ではないぞ?」
「それって、普段は誰かにして貰ってるという事?」
「少し前まではな。当然傍付きの侍女がやる仕事だ」
当たり前のように言われ友梨香はしばし考える。
――王族ってみんなこうなの?
あーそうか。高貴な人たちは小さい頃からずっと他人にお世話をされているから、裸を見られても気にすることもないのか……。
それにしても、せめて前ぐらいは隠して欲しいわ!
「私がアンやディアにされたように陛下も侍女さん達に洗われていたということ?」
「そういう事だ。王族に限らず貴族は一人で風呂に入らないから。数人で世話をする」
「じゃ、陛下の裸を侍女さん達は見てるし、洗われてもいるんだ……」
「侍女に体を洗わせる訳ではないぞ。まぁ貴族にはそうさせている者も多いが、風呂専門の世話係という者がいるのだ。女の場合もいるが男もいる。私は女に触られるのは嫌だから普段は男二人に世話をさせている。男二人と言っても一人は小姓だがな。だからといって、一人で入る事もあるし自分で何もできないという事はない」
小姓ってあれだよね。日本では武将や大名の傍で身の回りの世話をしたりする少年騎士見習いとかもいるらしいけど、夜のお相手とかする男娼の対象だったりもするよね。
「おい、ユリカ。何かよからぬ想像をしていないか?」
「えっ、?」
図星であった。
「私の世話係のジョセフとジョージアは親子だぞ。従者とは別だが、代々王家の身の回りの世話係として仕えてきた家系なのだ」
「えっ?ああ、そういう家系もあるんだ。じゃぁ宰相さんとかキャステルさんみたいに側近の人も代々なの?」
「ドミニクはそうであるが、頭脳が無ければ代々とはならない。それだけマーキュリアル侯爵家の家系が優秀という事だ。貴族に使える家令もだがフリーの者もいて、落ちぶれ気味の家を建て直したりした優秀な者は引き抜かれたりしているようだ」
「おお、ヘッドハンティングされるんだ」
「ヘッド?」
「うん、優秀な人材を今より好条件を提示して引き抜く事を云うの」
「ほう、覚えておこう。ヘッド……ハンティングか。
で、側近だが、通常は幼い頃に将来有望と思われる王子と似たような年齢の貴族の次男などを数人付け、生活を共にさせその中から選ばれる。キャステルの母親は母上とは幼なじみだった。伯爵令嬢で一緒に王妃候補となった。だが、父上が母上に想いを寄せていると知り身を引いてすぐキャステル侯爵と婚姻したのだそうだ。そして第一子、キャステルの兄を産んだ。そして二年後キャステルを身籠ると同時に母上も私を授かった。母上は自分での子育てを望んだが乳の出が悪く、それを聞いたロゼッタが自ら名乗りをあげ、異例ではあるが私の乳母になってくれた。それ故キャステルと私は乳兄弟なのだよ。兄は侯爵家を継ぎ、気心が知れたキャステルが側近となってくれて私は感謝もしているぞ」
「ふふ、それはお二人を見ていて分かります。本当の兄弟みたいだもん」
そんな会話をしていると門からキャンちゃんまでの石畳にカポカポと馬の蹄の音が響いてきた。
「あら、誰か来たみたいよ」
「誰だ?」
湯船の中からシリウスが声を掛けると「キャステルです」と返って来た。
「入っても大丈夫か?」
「どうぞ。キャステルさん」
「なんだ……」
開け放れてあった木戸からひょこっと顔を覗かせたキャステルは、二人の様子を見て呟いた。
「何だとはなんだ?」
「いや、てっきり二人で仲良く入っているかと思ってさ」
「何言ってるんですか!」
「キャステル、ユリカに断られたので仕方なく一人だ。もう構わぬと思わはないか?」
「ん-、その辺は好きにして下さい」
「何だ冷たいな。で、急用なのか?」
シリウスはキャステルからローザリーの到着とその後の様子の報告を受け渋い顔になる。
「全く、何を考えているのだ、あの王女は」
そう言いながら湯船の中からザバッと立ち上った。
「きゃぁぁぁぁ!」
二度までも正面からもろに見せられ友梨香は今度こそ本を投げ出し、キャンちゃんの中へと逃げ込んでいったのだった。
そして思った。
――やっぱり下も金髪で……ご立派でした。
と。
「そうか、もう鹿が姿を見せたか」
「うん、親子でお湯に浸かって休んで行ったわ」
「今年は冬が早いのかもか知れないな」
「こっちでも雪が降るの?」
「いや、もう少し北へ行けば真っ白な風景は見れるが、この辺りは冬でもぱらつく程度で積もる事はない」
「そうなんだ」
二人が仲良く湯に入り、と思われるような雰囲気ではあるが……そうではなかった。
シリウスは勿論湯船の中だが、ユリカは肌寒くなってきた気候に合わせ、簡易ドレスの上にショールを纏っている。そして、湯船脇の長椅子に座り本を膝の上に広げココアを飲んでいた。
「ユリカも風呂に一緒に入れば温まるぞ」
「恥ずかしくて一緒には入れないわ」
「気にするのか」
「当たり前でしょう!シリウス様ときたらここへ来た途端脱ぎ始めて……もう、信じられない」
昼を過ぎた時に突然友梨香の元を訪れたシリウスが、露天風呂に入りたいから付き合えと言ってきた。
別にそれは構わない。
友梨香の中では一緒に入るという選択肢はなかったので、シリウスが入浴している間はキャンちゃんの中でのんびりしていようと思っていたからだ。
誰もお供付けず二人で来たので友梨香が露天風呂の木戸を開け、湯船の周りの足場を流し準備している最中だった。
「陛下、もう入れ……きゃぁー!!!」
振り向けばシリウスは全裸で立っていたのだった。
思わず両手で顔を押さえ悲鳴をあげてしまう友梨香を気にも留めず、彼は湯船へと入って行ったのだった。
「もう、信じられない。いきなり全裸になるなんて」
「何をそんなに怒っているのか分からぬのだが」
「えっ、レディの前でいきなり脱いで素っ裸なんてありえないでしょう?」
「風呂に入るのには服は脱ぐであろう。それに私は自分で服も脱いだのだ。ユリカに手伝わせた訳ではないぞ?」
「それって、普段は誰かにして貰ってるという事?」
「少し前まではな。当然傍付きの侍女がやる仕事だ」
当たり前のように言われ友梨香はしばし考える。
――王族ってみんなこうなの?
あーそうか。高貴な人たちは小さい頃からずっと他人にお世話をされているから、裸を見られても気にすることもないのか……。
それにしても、せめて前ぐらいは隠して欲しいわ!
「私がアンやディアにされたように陛下も侍女さん達に洗われていたということ?」
「そういう事だ。王族に限らず貴族は一人で風呂に入らないから。数人で世話をする」
「じゃ、陛下の裸を侍女さん達は見てるし、洗われてもいるんだ……」
「侍女に体を洗わせる訳ではないぞ。まぁ貴族にはそうさせている者も多いが、風呂専門の世話係という者がいるのだ。女の場合もいるが男もいる。私は女に触られるのは嫌だから普段は男二人に世話をさせている。男二人と言っても一人は小姓だがな。だからといって、一人で入る事もあるし自分で何もできないという事はない」
小姓ってあれだよね。日本では武将や大名の傍で身の回りの世話をしたりする少年騎士見習いとかもいるらしいけど、夜のお相手とかする男娼の対象だったりもするよね。
「おい、ユリカ。何かよからぬ想像をしていないか?」
「えっ、?」
図星であった。
「私の世話係のジョセフとジョージアは親子だぞ。従者とは別だが、代々王家の身の回りの世話係として仕えてきた家系なのだ」
「えっ?ああ、そういう家系もあるんだ。じゃぁ宰相さんとかキャステルさんみたいに側近の人も代々なの?」
「ドミニクはそうであるが、頭脳が無ければ代々とはならない。それだけマーキュリアル侯爵家の家系が優秀という事だ。貴族に使える家令もだがフリーの者もいて、落ちぶれ気味の家を建て直したりした優秀な者は引き抜かれたりしているようだ」
「おお、ヘッドハンティングされるんだ」
「ヘッド?」
「うん、優秀な人材を今より好条件を提示して引き抜く事を云うの」
「ほう、覚えておこう。ヘッド……ハンティングか。
で、側近だが、通常は幼い頃に将来有望と思われる王子と似たような年齢の貴族の次男などを数人付け、生活を共にさせその中から選ばれる。キャステルの母親は母上とは幼なじみだった。伯爵令嬢で一緒に王妃候補となった。だが、父上が母上に想いを寄せていると知り身を引いてすぐキャステル侯爵と婚姻したのだそうだ。そして第一子、キャステルの兄を産んだ。そして二年後キャステルを身籠ると同時に母上も私を授かった。母上は自分での子育てを望んだが乳の出が悪く、それを聞いたロゼッタが自ら名乗りをあげ、異例ではあるが私の乳母になってくれた。それ故キャステルと私は乳兄弟なのだよ。兄は侯爵家を継ぎ、気心が知れたキャステルが側近となってくれて私は感謝もしているぞ」
「ふふ、それはお二人を見ていて分かります。本当の兄弟みたいだもん」
そんな会話をしていると門からキャンちゃんまでの石畳にカポカポと馬の蹄の音が響いてきた。
「あら、誰か来たみたいよ」
「誰だ?」
湯船の中からシリウスが声を掛けると「キャステルです」と返って来た。
「入っても大丈夫か?」
「どうぞ。キャステルさん」
「なんだ……」
開け放れてあった木戸からひょこっと顔を覗かせたキャステルは、二人の様子を見て呟いた。
「何だとはなんだ?」
「いや、てっきり二人で仲良く入っているかと思ってさ」
「何言ってるんですか!」
「キャステル、ユリカに断られたので仕方なく一人だ。もう構わぬと思わはないか?」
「ん-、その辺は好きにして下さい」
「何だ冷たいな。で、急用なのか?」
シリウスはキャステルからローザリーの到着とその後の様子の報告を受け渋い顔になる。
「全く、何を考えているのだ、あの王女は」
そう言いながら湯船の中からザバッと立ち上った。
「きゃぁぁぁぁ!」
二度までも正面からもろに見せられ友梨香は今度こそ本を投げ出し、キャンちゃんの中へと逃げ込んでいったのだった。
そして思った。
――やっぱり下も金髪で……ご立派でした。
と。
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