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2章【学院生活と加護の目覚め】
※新入生歓迎パーティー
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翌日から母上の指導でダンスのレッスンが始まった。
「アクセルもっとヴィヴィちゃんのことを引き付けて!」
あの鉄拳のような扇を翳し叱咤を飛ばしてくる。
ヴィヴィもダンスは踊れるようになっているのでステップは大丈夫なのだが。
何か照れが出てしまい母上には間違いなくそれが伝わっているのだと思う。
二十四にもなってどうかしてるぞ俺。
「十五才で社交界デビューもするんですからね。パートナーはもうアクセル、貴方って決まっているのよ。照れながら踊っていたらみっともないでしょう!」
「アクセルあなたがリードしないでどうするの、シャキッとしなさい!」
背筋を伸ばせと扇で叩かれる。
「ヴィヴィとの身長差があるから仕方ないだろう?」
「それをうまくカバーするのがパートナーなのよ。それが出来なければ一人前の男と云えないわ」
「本番は今より高いヒールを履くからもっと腰を付けて少しヴィヴィちゃんの身体を浮かすくらいの気持ちでいいわ」
「母上。今の練習は今度の学院のパーティーの為で俺と踊るヴィヴィのデビューはまだまだ先ですからね」
俺は息を切らしながら訴える。
「いいのよ、これが先に繋がるんですから。グタグタ言わない!騎士の癖に何息を切らしてるの」
「はぁー。ヴィヴィ、君から母上にギブって言ってくれよ」
「えっ、わたしは大丈夫。だってアクセル様と踊っていられるんですですもの」
と頬を染める。
『あーーーーもう勘弁してくれ。ヴィヴィにそんな事を言われたら俺は暴走するぞ』
俺はステップを踏む足を止めて彼女を抱きすくめる。
「イチャイチャしてないで真面目に踊りなさい!」
母上からまた鉄拳の扇が頭に落とされた。
◇◇◇
歓迎パーティー当日。
父は軍服を着ようとしたところを母上に止められ公爵らしさ損なわない程度のスーツを着せされていた。
母上の言いなりである父はヴィヴィのエスコートが出来るとあってウキウキしている。
ーーーちっ、クマめ浮かれやがってーーー
「はい、皆様お時間ですよ」
トーマスに言われ父が行こうかとヴィヴィの手を取る。
俺はすかさずその手を払う。
「学院迄の護衛は私の仕事ですから」
固まる父を置き去りにして馬車迄ヴィヴィを連れていき二人で乗り込む。
母上が声を立てて笑っているのが聞こえた。
後から乗り込んできた父は俺とヴィヴィの前に座り俺の事を睨みつけている。
「呆れてものも言えんわ」
「だったら言わないで下さい」
ヴィヴィがクスリと笑った。
学院に着き先に降りてヴィヴィに手を差し出す。
最後に降りて来た父に彼女の手を預ける。
父はうんと頷きヴィヴィの手を取ると自分の腕に添えさせた。
腕を組んで歩く二人の後ろを少し離れてついていく。
誰がエスコートして来るんだろうと興味津々だった同級生たちは熊のような男と登場したヴィヴィアンに驚いている。
まるで美女と何とかに思えたに違いないと苦笑してしまう。
しかし保護者達は別の意味で驚いているようだ。
何せ普段社交の場に姿を現さない王弟で将軍と呼ばれた大公兼公爵が学院の小さなパーティーに姿を見せたのだから。
パーティーは和やかに進められた。生徒会の挨拶やら何やら懐かしいな。
あっ、カミラがいるのか。王族は生徒会必須だからな。
俺は護衛として目立たぬように壁際で父とヴィヴィの姿を目を追っている。
音楽が流れ始め二人が踊り出した。
えっ、俺よりデカい父が小さなヴィヴィの歩幅に合わせ優雅に踊っている。どう云う事だ?
そうか軍人だった父も元は言えば王家の人間なのだ(否、今もだが)。王弟として社交の場に出ていたのだからどんな相手でも踊れるように教育されていたんだな。
初めて俺は尊敬の眼差しで父親の事を見た気がした。
父とのダンスが終わって直ぐに駆け寄る影。
ふん、やはりカミラが来たか。
お前と踊ると余計にヴィヴィが目立ってしまうだろうが。
義従妹相手ににやけた顔をするなっ!周りの女子生徒もキャァキャァ言っているぞ。
ヴィヴィが虐めに遭ったらどうするんだ。
やっと父上の元に帰って来た。
おっ、クマが寄り添う天使の元にダンスを申し込みに行く勇気ある少年がいるぞ。勇者か⁉
ヴィヴィが父を見るとクマが頷いた。
そやつの手を取りダンスの輪に入って行くヴィヴィ。
踊っていいよとは言ったもののやはりその姿を見ているのは面白くないものだな。
それ以上近づくなよ。
銀色の綺麗な髪が揺れている。
ふとヴィヴィと目が合いこちらに向かって笑顔を見せる。
周りで見ていた男子がその笑顔に釘付けになった。
『おいヴィヴィアン、ダメだ!そんな可愛い顔を周りにみせるんじゃない!』
天使の笑顔を印象付けてしまったではないか。俺は心の中で叫んでいた。
二曲ほど違う学生と踊り父の元に帰って来ると立食パーティーの料理を摘みながら楽しそうに話をしている。
父も嬉しそうで何よりだ。
が、しかし予想通り少年たちの視線がヴィヴィに集中している。
俺はこれからの学院生活が心配で堪らなくなってしまった。
護衛騎士として壁際に立ちヴィヴィアンにとって初めてのパーティー見守りながら耐え続けたアクセルでありました。
「アクセルもっとヴィヴィちゃんのことを引き付けて!」
あの鉄拳のような扇を翳し叱咤を飛ばしてくる。
ヴィヴィもダンスは踊れるようになっているのでステップは大丈夫なのだが。
何か照れが出てしまい母上には間違いなくそれが伝わっているのだと思う。
二十四にもなってどうかしてるぞ俺。
「十五才で社交界デビューもするんですからね。パートナーはもうアクセル、貴方って決まっているのよ。照れながら踊っていたらみっともないでしょう!」
「アクセルあなたがリードしないでどうするの、シャキッとしなさい!」
背筋を伸ばせと扇で叩かれる。
「ヴィヴィとの身長差があるから仕方ないだろう?」
「それをうまくカバーするのがパートナーなのよ。それが出来なければ一人前の男と云えないわ」
「本番は今より高いヒールを履くからもっと腰を付けて少しヴィヴィちゃんの身体を浮かすくらいの気持ちでいいわ」
「母上。今の練習は今度の学院のパーティーの為で俺と踊るヴィヴィのデビューはまだまだ先ですからね」
俺は息を切らしながら訴える。
「いいのよ、これが先に繋がるんですから。グタグタ言わない!騎士の癖に何息を切らしてるの」
「はぁー。ヴィヴィ、君から母上にギブって言ってくれよ」
「えっ、わたしは大丈夫。だってアクセル様と踊っていられるんですですもの」
と頬を染める。
『あーーーーもう勘弁してくれ。ヴィヴィにそんな事を言われたら俺は暴走するぞ』
俺はステップを踏む足を止めて彼女を抱きすくめる。
「イチャイチャしてないで真面目に踊りなさい!」
母上からまた鉄拳の扇が頭に落とされた。
◇◇◇
歓迎パーティー当日。
父は軍服を着ようとしたところを母上に止められ公爵らしさ損なわない程度のスーツを着せされていた。
母上の言いなりである父はヴィヴィのエスコートが出来るとあってウキウキしている。
ーーーちっ、クマめ浮かれやがってーーー
「はい、皆様お時間ですよ」
トーマスに言われ父が行こうかとヴィヴィの手を取る。
俺はすかさずその手を払う。
「学院迄の護衛は私の仕事ですから」
固まる父を置き去りにして馬車迄ヴィヴィを連れていき二人で乗り込む。
母上が声を立てて笑っているのが聞こえた。
後から乗り込んできた父は俺とヴィヴィの前に座り俺の事を睨みつけている。
「呆れてものも言えんわ」
「だったら言わないで下さい」
ヴィヴィがクスリと笑った。
学院に着き先に降りてヴィヴィに手を差し出す。
最後に降りて来た父に彼女の手を預ける。
父はうんと頷きヴィヴィの手を取ると自分の腕に添えさせた。
腕を組んで歩く二人の後ろを少し離れてついていく。
誰がエスコートして来るんだろうと興味津々だった同級生たちは熊のような男と登場したヴィヴィアンに驚いている。
まるで美女と何とかに思えたに違いないと苦笑してしまう。
しかし保護者達は別の意味で驚いているようだ。
何せ普段社交の場に姿を現さない王弟で将軍と呼ばれた大公兼公爵が学院の小さなパーティーに姿を見せたのだから。
パーティーは和やかに進められた。生徒会の挨拶やら何やら懐かしいな。
あっ、カミラがいるのか。王族は生徒会必須だからな。
俺は護衛として目立たぬように壁際で父とヴィヴィの姿を目を追っている。
音楽が流れ始め二人が踊り出した。
えっ、俺よりデカい父が小さなヴィヴィの歩幅に合わせ優雅に踊っている。どう云う事だ?
そうか軍人だった父も元は言えば王家の人間なのだ(否、今もだが)。王弟として社交の場に出ていたのだからどんな相手でも踊れるように教育されていたんだな。
初めて俺は尊敬の眼差しで父親の事を見た気がした。
父とのダンスが終わって直ぐに駆け寄る影。
ふん、やはりカミラが来たか。
お前と踊ると余計にヴィヴィが目立ってしまうだろうが。
義従妹相手ににやけた顔をするなっ!周りの女子生徒もキャァキャァ言っているぞ。
ヴィヴィが虐めに遭ったらどうするんだ。
やっと父上の元に帰って来た。
おっ、クマが寄り添う天使の元にダンスを申し込みに行く勇気ある少年がいるぞ。勇者か⁉
ヴィヴィが父を見るとクマが頷いた。
そやつの手を取りダンスの輪に入って行くヴィヴィ。
踊っていいよとは言ったもののやはりその姿を見ているのは面白くないものだな。
それ以上近づくなよ。
銀色の綺麗な髪が揺れている。
ふとヴィヴィと目が合いこちらに向かって笑顔を見せる。
周りで見ていた男子がその笑顔に釘付けになった。
『おいヴィヴィアン、ダメだ!そんな可愛い顔を周りにみせるんじゃない!』
天使の笑顔を印象付けてしまったではないか。俺は心の中で叫んでいた。
二曲ほど違う学生と踊り父の元に帰って来ると立食パーティーの料理を摘みながら楽しそうに話をしている。
父も嬉しそうで何よりだ。
が、しかし予想通り少年たちの視線がヴィヴィに集中している。
俺はこれからの学院生活が心配で堪らなくなってしまった。
護衛騎士として壁際に立ちヴィヴィアンにとって初めてのパーティー見守りながら耐え続けたアクセルでありました。
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