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2章【学院生活と加護の目覚め】
※カミラとアクセル
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◇カミラ◇
初めてヴィヴィアン会ったのは僕が十才、彼女が八才の時だった。
あの時は少し怖がらせちゃったけれどめちゃくちゃ可愛い子だと思った。
後から父上に彼女の生い立ちを聞いて驚いた。三年間も実の親に虐げられ軟禁されていたなんて。アクセル兄様があれだけ過保護になっているのはそう云う理由もあったんだ。
あの日からずっと僕はヴィヴィアンの事が気になっていた。
なかなか会う機会が無かったけれど、彼女が学院に入学して顔を見れるようになったのがすごく嬉しくて友人たちに自慢したくて堪らないでいた。
僕は生徒会に入っているから入学式にも参加していて大勢の新入生の中でヴィヴィアンは一際目立ちみんなの注目を浴びているのも壇上から見て良く判った。
銀の髪に菫色瞳の儚げな少女はこの日から本人の知らないところで『銀の妖精』と呼ばれ男子の憧れ君となったんだ。
でも、アクセル兄様が少し離れたところから睨みを利かせているので誰も近寄る事は出来ない。
入学式の後暫く経って行われた歓迎パーティーで久しぶりに叔父上にお会いした。相変わらずでっかくて熊みたいだ。令嬢たちの憧れの君である美貌の副騎士団長が熊みたいな伯父上の息子とはなんか信じられないよね。それに叔父上程の人が学院のパーティーに足を運ぶなんて誰も思わなかっただろうと思う。
エスコートはクラスメイトか身内という決まりだからてっきりアクセル兄様がすると思っていたんだけど。伯父上が出て来るなんて・・・僕じゃダメだったのかなぁ?
叔父上と彼女がダンスをした後直ぐに誘いに行ったよ。
だって、ほら周りを見てみてごらん。みんな彼女を誘いたそうにしているけど叔父上が怖くて行けないみたいだし。
ここは王子であり熊叔父の甥っ子の僕が行かなくちゃね。
一緒に踊ったヴィヴィアンのダンスは完璧だった。踊っている時の表情も可愛いくて思わず支える手に力が入っちゃったよ。この時は制服だったけれど、ドレスだったらもっと優雅に見えたんだろうなと思う。
僕を皮切りに何人かが勇気を出してヴィヴィアンをダンスに誘って踊っていた。
その時僕はものすごい殺気のような気配を感じたんだ。その方向を見るとめちゃくちゃ怖い目をしてヴィヴィアンと踊っている相手の事を見ている兄様の姿が。。。
義兄として心配なのは分かるけど美丈夫が台無しだったよ。
その日の帰り道、事故に遭遇して瀕死の人を助けたって聞いて初めて彼女が加護持ちだと知って驚いた。
『加護持ち』の子が現れたという話は聞いていたけどその時は誰とは公表されていなかったのだから。ヴィヴィアンは妖精みたいだもんな。『治癒の加護』を与えられて当然だよ。
そうか!父上たちはヴィヴィアンが『加護持ち』である事を知っていた訳だからアクセル兄様と婚約させたんだ。
んー、でも何で?だって、加護を持っていたってそんなに早く婚約する必要もないよね?それに血は繋がっていないけど兄妹(義兄妹)なんだぞ、その上一回りも年が離れてる。
『加護持ち』を大事にする為なら年の近い僕だっていいじゃないか!
何か父上(陛下)の思惑があるのかな?
兄様との婚約の疑問を持ってから以前にも増してヴィヴィアンの事が気になって来た。
ヴィヴィアンとの学院生活を過ごし間にもっと彼女の事が知りたい。
婚約者のいる令嬢とあまり親しく接するのはよろしくないがそこはほら、身内特権を使えば良いだけの事。
アクセル兄様の目は気になるけど僕の性格を知っているから強くは言ってこないだろうと思って、機会を見てはヴィヴィアンの様子を見に行く事にした。
が、卒業を控えたある日この浅はかな考えが間違いであったと後悔する事になるなんて・・・。
◆アクセル◆
最近やたらとカミラがヴィヴィに絡んでくるのが目に入り遠くから見ていてイライラする。
学生たちの噂も耳に入って来た。
ヴィヴィが成人したらカミラと婚約する為のカモフラージュ?俺が?冗談じゃない。
ヴィヴィは俺のものだ。カミラなんぞに渡さない。
今日もまたヴィヴィの教室に立ち寄っている。
おい、その銀の髪に触るんじゃない!
クッキーをいきなりヴィヴィの口に……
何を考えているんだ?
俺にヤキモチを妬かせて揶揄っているのか?
否、まさか……本気でヴィヴィのことを?
カミラはヴィヴィが二つの加護を持っているのは知らない。
当然「王家の決まりごと」も知らない筈だ。
これはたぶん国王になる者と限られた親族だけに伝えらえて来た決まりごとだ。
そうじゃないと王権争いの駒として使われ兼ねない。
カミラはヴィヴィが成人を迎え、もし加護の一つが消えたとしたら婚約を破棄できる事も知らない訳だから要らぬ心配はする必要もないとは思うのだが、あと数年は同じ学院で過ごす。その間に親密度が増しヴィヴィの方がカミラに心を寄せる事になったら決まりごとが解消された時・・・
ダメだ、そんな事考えるんじゃない!
ヴィヴィはこのまま俺が伴侶に迎えるんじゃないか!
そうは思いながらもカミラの行動の意図が読めず不安を抱えたまま悶々した日々を過ごした。
____________________________
※10歳年下の王子に振り回されるアクセル様。
冷血な騎士もヴィヴィアンが絡むと年甲斐も無く少年のような不安を抱えてしまうのでした。
初めてヴィヴィアン会ったのは僕が十才、彼女が八才の時だった。
あの時は少し怖がらせちゃったけれどめちゃくちゃ可愛い子だと思った。
後から父上に彼女の生い立ちを聞いて驚いた。三年間も実の親に虐げられ軟禁されていたなんて。アクセル兄様があれだけ過保護になっているのはそう云う理由もあったんだ。
あの日からずっと僕はヴィヴィアンの事が気になっていた。
なかなか会う機会が無かったけれど、彼女が学院に入学して顔を見れるようになったのがすごく嬉しくて友人たちに自慢したくて堪らないでいた。
僕は生徒会に入っているから入学式にも参加していて大勢の新入生の中でヴィヴィアンは一際目立ちみんなの注目を浴びているのも壇上から見て良く判った。
銀の髪に菫色瞳の儚げな少女はこの日から本人の知らないところで『銀の妖精』と呼ばれ男子の憧れ君となったんだ。
でも、アクセル兄様が少し離れたところから睨みを利かせているので誰も近寄る事は出来ない。
入学式の後暫く経って行われた歓迎パーティーで久しぶりに叔父上にお会いした。相変わらずでっかくて熊みたいだ。令嬢たちの憧れの君である美貌の副騎士団長が熊みたいな伯父上の息子とはなんか信じられないよね。それに叔父上程の人が学院のパーティーに足を運ぶなんて誰も思わなかっただろうと思う。
エスコートはクラスメイトか身内という決まりだからてっきりアクセル兄様がすると思っていたんだけど。伯父上が出て来るなんて・・・僕じゃダメだったのかなぁ?
叔父上と彼女がダンスをした後直ぐに誘いに行ったよ。
だって、ほら周りを見てみてごらん。みんな彼女を誘いたそうにしているけど叔父上が怖くて行けないみたいだし。
ここは王子であり熊叔父の甥っ子の僕が行かなくちゃね。
一緒に踊ったヴィヴィアンのダンスは完璧だった。踊っている時の表情も可愛いくて思わず支える手に力が入っちゃったよ。この時は制服だったけれど、ドレスだったらもっと優雅に見えたんだろうなと思う。
僕を皮切りに何人かが勇気を出してヴィヴィアンをダンスに誘って踊っていた。
その時僕はものすごい殺気のような気配を感じたんだ。その方向を見るとめちゃくちゃ怖い目をしてヴィヴィアンと踊っている相手の事を見ている兄様の姿が。。。
義兄として心配なのは分かるけど美丈夫が台無しだったよ。
その日の帰り道、事故に遭遇して瀕死の人を助けたって聞いて初めて彼女が加護持ちだと知って驚いた。
『加護持ち』の子が現れたという話は聞いていたけどその時は誰とは公表されていなかったのだから。ヴィヴィアンは妖精みたいだもんな。『治癒の加護』を与えられて当然だよ。
そうか!父上たちはヴィヴィアンが『加護持ち』である事を知っていた訳だからアクセル兄様と婚約させたんだ。
んー、でも何で?だって、加護を持っていたってそんなに早く婚約する必要もないよね?それに血は繋がっていないけど兄妹(義兄妹)なんだぞ、その上一回りも年が離れてる。
『加護持ち』を大事にする為なら年の近い僕だっていいじゃないか!
何か父上(陛下)の思惑があるのかな?
兄様との婚約の疑問を持ってから以前にも増してヴィヴィアンの事が気になって来た。
ヴィヴィアンとの学院生活を過ごし間にもっと彼女の事が知りたい。
婚約者のいる令嬢とあまり親しく接するのはよろしくないがそこはほら、身内特権を使えば良いだけの事。
アクセル兄様の目は気になるけど僕の性格を知っているから強くは言ってこないだろうと思って、機会を見てはヴィヴィアンの様子を見に行く事にした。
が、卒業を控えたある日この浅はかな考えが間違いであったと後悔する事になるなんて・・・。
◆アクセル◆
最近やたらとカミラがヴィヴィに絡んでくるのが目に入り遠くから見ていてイライラする。
学生たちの噂も耳に入って来た。
ヴィヴィが成人したらカミラと婚約する為のカモフラージュ?俺が?冗談じゃない。
ヴィヴィは俺のものだ。カミラなんぞに渡さない。
今日もまたヴィヴィの教室に立ち寄っている。
おい、その銀の髪に触るんじゃない!
クッキーをいきなりヴィヴィの口に……
何を考えているんだ?
俺にヤキモチを妬かせて揶揄っているのか?
否、まさか……本気でヴィヴィのことを?
カミラはヴィヴィが二つの加護を持っているのは知らない。
当然「王家の決まりごと」も知らない筈だ。
これはたぶん国王になる者と限られた親族だけに伝えらえて来た決まりごとだ。
そうじゃないと王権争いの駒として使われ兼ねない。
カミラはヴィヴィが成人を迎え、もし加護の一つが消えたとしたら婚約を破棄できる事も知らない訳だから要らぬ心配はする必要もないとは思うのだが、あと数年は同じ学院で過ごす。その間に親密度が増しヴィヴィの方がカミラに心を寄せる事になったら決まりごとが解消された時・・・
ダメだ、そんな事考えるんじゃない!
ヴィヴィはこのまま俺が伴侶に迎えるんじゃないか!
そうは思いながらもカミラの行動の意図が読めず不安を抱えたまま悶々した日々を過ごした。
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※10歳年下の王子に振り回されるアクセル様。
冷血な騎士もヴィヴィアンが絡むと年甲斐も無く少年のような不安を抱えてしまうのでした。
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