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4章【隠せぬ欲望】

※暴走しました。

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 ヴィヴィの成人まであと一年。
 俺も二十九歳である。
 俺がいま公爵領の一つであるバレル領へ領主の葬儀に出向く母に付いて来ているのは、次期当主としての顔見せも兼ねていたからだ。
 両親はまだ元気なので公爵を継ぐのはまだ先だと思っているが、本人たちは俺が結婚して落ち着いたら引退しようと考えており、公爵家当主である母は家督を俺に譲って大公である父の妃だけに納まりたいらしい。
 いつそうなっても良いように準備はできている。
 そんな訳で二週間ほどヴィヴィと離れ母の補佐をしているところである。
 俺が留守の間のヴィヴィの護衛は騎士団から誰かをと、母と相談している最中に父が自分の領地での仕事を切り上げて戻って来て護衛は自分が引き受けると言い出した。大公である父親が娘の護衛などありえないと言っても聞かず、仕方なく任せることとなった。
 要は忙しくて普段一緒にいられないヴィヴィを俺がいない隙に護衛という名のもとで独占したいだけだと母は笑っていた。

 こちらが領主の後継者問題を母と対処している間に父はというと。
 ヴィヴィを学院に送り届けると王宮に向かい兄である陛下とチェスをして暇をつぶしてから迎えにきていたという。付き合わされた伯父上も迷惑かと思いきや久しぶりの兄弟での時間を楽しく思っていたというので、それはそれで良かったとは思う。
 帰りには城下を散策しヴィヴィにいろいろプレゼント攻撃をしているとトーマスの手紙に書いてあった。
 俺たちが出立して二日後には、若い女性に人気のカフェに二人で入る姿が目撃されたらしい。そんな場所に似合わない熊のような父と可憐な少女が二人で楽しそうにパフェを食べている光景を見た人たちはさぞかし驚いたことだろう。
 小煩い母もおらず、べったりの俺もいない二週間。
 父はこの時とばかりにヴィヴィを甘やかすつもりらしい。
 まぁ、俺も人のことは言えないが困ったものだ。

 当初二週間で戻る予定が領主の後継者問題が拗れ、ようやくモントレー邸へと帰って来れたのは更に一週間を過ぎてからだった。
 三週間もヴィヴィと離れていたのは初めてのことで、俺は完全なヴィヴィ不足となっていた。
 玄関を入るやいなや「お帰りなさい」と飛びついてきたヴィヴィを息も出来ぬほど抱きしめ、顔中にキスを落としていたら、「いい加減にしろ」と父に引き剥がされる。
――ちっ、自分は俺のいない間ヴィヴィにベッタリだった癖に――
 腹が立ったが使用人たちの目もあるので仕方なくヴィヴィを手放したのだった。 

 領地から帰ったあとも母は忙しく動いている。俺たちの結婚の準備もその一つだった。
 たとえ加護が一つ消え『王家の決まりごと』が解消されてもヴィヴィは俺との結婚を望むと断言しているので両親とも話し合い、式はヴィヴィの誕生日から三カ月後と内々で決めてその旨は国王陛下にも伝えてある。
 ウェディングドレスの完成までには最短でも半年を必要とするらしい。今から準備が必要という母が中心となり採寸も済ませ、デザインを決める所まで来ていた。

「アクセル、ウェディングドレスのサイズが合わなくならないように気を付けてね」
「それって・・・」
 俺がヴィヴィの初めてをまだ奪ってはいないと知りつつ、そこそこ手を出しているとは思っているのだろう。笑顔で言ってはいるが目は笑っていない。
 あれだけ仕掛けておいて今更いうか?しかし母は更に続ける。
「そうね、お式がヴィヴィちゃんの誕生日の三カ月後だから誕生日前は絶対に駄目よ」
「・・・」
 俺はどこかで思っていたのだ。
 ヴィヴィとの婚姻は決まっているのだからもう彼女を俺のモノにしても問題はないのではないかと。
 でも万が一子供が出来たらと言われるとそれは躊躇われた。妊娠して可愛いヴィヴィのウェディングドレス姿が見られなくなるなんてことがあってはならない。
 ヴィヴィの誕生日か・・・そこまで我慢するなら、式の後に初夜を迎えるのがベストだけれど、本当は今すぐにでも抱き潰したい気持ちが押し寄せてくるのだった。
 
 そんな俺の気持ちも知らず、ヴィヴィは残り少ない学生生活を楽しんでいるのだった。

**********

 俺の葛藤は続いていた。
 ヴィヴィの身体に触れ、あの甘い香りと肌の感触を覚えてしまった俺の手は・・・
 胸の頂を弄ばれて漏れてくる可愛い喘ぎ声を聞くと早く秘めた場所へ手を伸ばしてしまえと、もう一人の俺が囁いてくるのだった。
 いっそ添い寝はやめるべきなのかも知れない。
 それでもヴィヴィが枕を抱えてやって来ると拒むことも出来ないのだからどうしようもない。 

 耳から徐々に下がっていく唇を胸の頂き辺りまで俺は丹念に這わせる。
 まだナイティを剥ぎ取ることはしていないが、肩までずらし片方の乳房は露わになっている。
 全裸と違い一部分だけ出ている姿は余計に欲情をそそるものだと初めて知った。

 次の週の夜、また同じように上半身を愛撫していると時折体をよじる様に抵抗して来たのでそのままうつ伏せにし、背中の布を捲くり上げると腰まで唇を這わせた。

――そろそろ下半身に手を伸ばしても良い頃か?――

 俺の手は太腿をなぞり一番敏感なところへと進んでいく。
 もちろん下着の上から。
 薄い布の上から溝をなぞると布越しに濡れてくるの分かった。
 俺を受け入れる準備も徐々に整いつつあるようで嬉しく思う。

 そしてまた次の週の夜。
 今度は下着の中に手を忍ばせた。
 初めて直接刺激を受けたヴィヴィが涙を溜めて見つめてきた。

「大丈夫、怖がらなくていい。慣れればだんだん気持ち良くなってくるから」
 優しくささやくと緊張はしていると思われるのに健気に頷いて来る。
 そんなヴィヴィが愛おしくて堪らない。
 入り口付近を彷徨い十分に潤ってきたのを確認し静かに指で蜜壺の入口付近を撫で回し固くなってきた小さな粒を刺激する。

「あっ」
 可愛い声が洩れる。
 
「アクセル様・・・いや」
「本当に嫌?」
 俺は意地悪く聞き返す。

「なんか、変な気持ち・・・」
「感じている証拠だよ」

「ここ気持ちいだろう?」
「あっ・・・」

 俺は指を少しだけ中に入れたまま花びらの中の小さな粒を空いている指の腹で押しつぶすように転がした。

「んんっ」

 ヴィヴィは小さな呻き声を上げ足を突っ張るように力を入れた後脱力した。
 初めての快楽が少女の身体の中を巡り中に入っていた指先を締め付けていた。俺は自分の張り詰めた前を開くと固く硬直したものを取り出してヴィヴィを組敷いたまま見下ろし、自分の手で扱き欲望の白濁を彼女の腹の上に吐き出す。
 落ち着くと湯を張った桶をとタオルと持って来て脱力したままのヴィヴィの身体を丁寧に拭いてあげた。

「初めてなのに上手にいけたな」

 軽く口づけた後耳元で囁くと眠そうな目を少し開き薄っすらと微笑んだ。
 俺はヴィヴィの横に滑り込み彼女を抱きかかえ、ヴィヴィを攻め立てながら少し暴走をしてしまったが、奪うことなくよく我慢したなと自分を褒める。
 そして達したいった時のヴィヴィの顔を思い出し口元が知らずのうちに緩んでいた。

 あともう少しと迫ったヴィヴィの成人に俺は浮かれていたのだった。
 





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※ギリギリのところで耐えているアクセル様。結婚式まで一年弱我慢できるのか?

※昨日お休みいたしましたので夜にヴィヴィの心情を投稿致します。


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