副団長は次期公爵~幼き婚約者との10年

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最終章【長かった十年】

※ヴィヴィも待っています

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『今日十八になりました。
 実の両親に軟禁されていた私を養女に迎えてくだったお義父様。
 優しいマリアお義母様。
 暖かいモントレー公爵家に仕える皆さん。
 ありがとうございます。

 そして、アクセル様。
 十年間愛し続けてくださってありがとうございます。
 あと三カ月でヴィヴィはアクセル様と婚姻を結びます。
 嬉しくて嬉しくて、どう言葉にして良いか分からないくらい幸せな気持ちで一杯です。
 
 今日を迎えても、どちらの加護も消える事はありませんでした。
 二つの加護は一生ついてきます。
 本当はこんな加護なんて欲しくはありませんでした。でも、この加護があったお陰でアクセル様と婚約を結ぶことが出来たのですよね。
 神様、ありがとうございます。』

 ヴィヴィは日記を書き終えてそれを閉じた。

 一つ欠伸をしてベッドに横になる。

***

 はぁー。
 あの誘拐未遂以来アクセル様とは添い寝してないのよね。
 週に一回とはいえアクセル様の温もりに触れることが出来るのが嬉しかった。
 あれだけ触れられていたのに今まで全て奪う事はせず大切にして下さったわ。
 本当は怖いけれど全てアクセル様のもにしてくださいと言ってしまいたかった。でも。必死に耐えているアクセル様を見ていたら私も我慢しなくてはと思ったの。
 アクセル様の剣を持つ手はお義父様の様にごつごつしていなかった。
 指はスラッと長く剣ダコはあるけれど、女性的なしなやかさもあって私の身体に触れる時はとっても優しい。
 そんなアクセル様の手が私は好きなのです。

 十五になって閨教育を受けるようになったある日、私は思ったのです。
 私が幼過ぎてお相手できないあいだアクセル様はどうしていたのでしょうかと。
 先生にお聞きしたら男性はそれなりに対処出来ますので私が心配する事はありませんよと言われましたけれど、そう言う気持ちになった時はやはりそれを出さないと・・・なのでしょう?

 婚約した時二十歳の男性がずっと私と婚約してしまったことで、女性とそういう行為をしていなかったとしたら・・・辛かっただろうなと思ってしまったの。
 でも知ってしまいました。
 夜おそーく帰って来たアクセル様とたまたま廊下で出くわしてしまった時、何となく私を避けるようにお部屋に入ってしまわれたけれど、いつものアクセル様とは違う香りがしたんです。
 今から思えば、あれは移り香だったのですね。
 そういった場所に行かれたんだと分かりました。
 よそのご令嬢と浮気をされたことは無いと信じているので、娼館へ行ったことは責めたりしませんけれど・・・でもこれからは許しませんよ。

 忘れもしません。
 二年くらい前でした。初めてアクセル様のそのものに触れて私の手の中でそれを出された時の事を。
 辛そうなお顔をされていたアクセル様が「痛くないよ、気持ち良くて辛いんだ。ヴィヴィ好きだ、愛してる」といってそのあと気持ち良そうに優しいお顔になられたのを見て私も幸せな気分になったことを思い出します。
 
 あと三カ月、こんなことを言ったら破廉恥と言われちゃうかもしれないけれど、私だって初夜を楽しみにしているのですから。


 ふふ、これから忙しくなりますね。
 まずはマリンの結婚式。
 楽しみです。
 私の大親友ですもの、目一杯お祝いしてあげなくてわね。

 その後は「国交復活祭」
 お義父様が勲章をいただけるそうです。
 私の予知で多くの人が救われたと聞いて本当に良かったです。
 これからも国のお役に立てれればと思います。
 ただ、最終加護認定の結果を受けて陛下から聖女に見立てて花冠を頂くのはちょっと恥ずかしけれど。
 でもそれが終わればあとは・・・

 アクセル様との結婚式を待つだけ。

 それでアクセル様にすべてを捧げるの。

 待ち遠しいです。

***



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