48 / 51
続話
侍女ドリーの回想(前)
しおりを挟む
私はドリーです。
ヴィヴィアンお嬢様について十四年になります。
十二の時に三歳のお嬢様の遊び相手兼お世話係になりました。
お嬢様は生まれた時に「加護」を授けられたそうです。でもその加護が何の加護なのかは、五歳にならないと分からない。
しかも、生まれた時に加護を持っていると言われても、五歳の鑑定で消えていることが殆どだというのですよ。不思議ですよね?
そんな事もあり大事に育てられていたお嬢様。
ある日を境に突然、予知に近いことを口にされるようになりました。
私がお傍に付くようになって半年過ぎた頃、
「オークの森の川にはキラキラしたお砂がいっぱいあるのに」
と呟かれたのです。
旦那様がその森に流れる川を探索したところ、砂金が見つかりました。
加護が開花するという五歳を迎えていないのに、力を発揮されたお嬢様。領主だった旦那様は大喜びでした。
採掘された砂金で一財産築き、バルムフォード伯爵家は私腹を肥やします。旦那様は手広く事業を始め、人が変わったようにお金の亡者となっていったのです。
奥さまもまた然り。派手な生活と贅沢三昧の日々を過ごしていました。
でもそれもつかの間のことでした。砂金の量は思ったほど多くはなく、あっという間に採り尽くしてお金は減る一方。
どんどん家は傾いていきます。
それでもご夫婦は生活を変えようとはしませんでした。一度知った贅沢な生活は止めることが出来なかったのでしょうね。
それに旦那様には目論見があったのです。
何故なら加護が開花して「加護持ち」と認定されると、お国から保護され実家には保護目的のための多額のお金が贈られることになっていたからだと思います。
お嬢様をお金を生む娘としか認識しなくなった両親のもと、お嬢様が四歳半ばの時でした。。
「ドリー、海の向こうが揺れてみんなが波に飲まれちゃう」
と、泣きながら言ってこられたのです。
私には何のことだか分からず、「怖い夢を見られたのですね」と返すことしか出来ませんでしたが、その翌々日に領内の海岸が津波に襲われたのです。いくつかの町や村が無くなりました。多くの人が亡くなったと聞いて、お嬢様の言ったのがこの予知のことだったの分かりました。
もちろん津波の話はお嬢様の耳に入ります。それを知ったお嬢様はとてもショックを受けられて、その日を境に口を閉ざしてしまったのです。
寡黙になったままお嬢様は五歳の誕生日を迎えます。
そして加護鑑定の日。
・・・・・・・・・。
儚くもお嬢様の加護は消え、開花はなかったとの宣告を受けたのでした。
旦那様は自分たちの目論見が泡と消えたことに激怒し、お嬢様を「役立たず」と罵り屋敷の隅にあった小屋に軟禁します。
親の身勝手でたった五歳のお嬢様を軟禁するなんて信じられません。
私は自分から申し出て、軟禁されたお嬢様のお世話を続けました。
同時に伯爵家はどんどん傾いていき、領主としての仕事も上辺だけとなり使用人たちの数も減っていきます。
細々とした食事と本を届ける毎日。日に日に痩せていくお姿を見るのは本当に辛いものがありました。それでも最悪な両親と加護からの柵が無くなり安堵したのか、少しずつ笑顔をみせてくれるようになりました。
軟禁から三年。八歳のお誕生日を過ぎたある日、私はお嬢様に笑顔で言われます。
「ねえドリー、もうすぐ知らない人が来てここから出してくれるわ」
そして三日後、その言葉通り私とお嬢様はこのお屋敷を出ることになったのでした。
その日、王都から来られたお役人と兵士のような方々。彼らが差し押さえのためにお屋敷に入って間もなく、突然火の手が上がりました。
私は急いでお嬢様のいる小屋へ向かいました。でも鍵が開かず扉の前で泣くことしか出来ずにいたのです。
火の手が小屋にまで迫る中、私とお嬢様は軍服を着た大柄な男性に助け出されました。
訳も分からないままに私達は馬車に乗せられました。
立派な軍服を着た御仁にどうしてあの様なところにいたのかと聞かれたので、今までの経緯を話しました。もちろん加護のことも。
話し終わるとそのお方はお嬢様を膝に乗せ、よく頑張ったなと大きな手で優しく頭を撫でられたのです。
それが心地良かったのか、そのまま眠ってしまったお嬢様。
行く先も分からず馬車に揺られていましたが、不思議と不安を覚えることはありませんでした。
いつの間にか私も寝てしまい「着いたぞ」と声を掛けられたその場所は、驚くことに王城だったのです。
お嬢と私は騒動で汚れた姿のまま、恐れ多くも国王陛下の御前へ。
私は頭の中が真っ白になり陛下の言葉も殆ど思えておりません。ただ最後にお嬢様が加護認定をもう一度受ける事になった。と言うことだけ耳に残っていました。
神官様たちが呼ばれ、静寂した室内。
目の前で光り輝く水晶の玉を見て、神官様が歓喜に満ちた声を上げられます。
「おお、間違いございません【先読みの加護】でございます!」
驚かれる陛下とあの御仁。
やはりお嬢様の加護は消えてなかったのです!
でもでも、それだけではありませんでした。
一度消えた光がまた違う色で光り始めました。
「こ、これは・・・」
「どうしたのだ神官?」
「陛下、このお嬢様は先読みに続き【治癒の加護】もお持ちになられています!」
「誠か!!」
なんとなんと、お嬢様は二つの加護を持っていたのです!!!
その時私は、あの強欲な領主夫妻の顔を思い浮かべ「ざまぁ。」と思ったのは言うまでもありません。
私とお嬢様は控えの間で待つことになりました。
温かいお茶とお菓子を出していただいたき、お嬢様は遠慮がちに手を出されます。
久しぶりに甘いお菓子を口に入れたお嬢様の嬉しそうなお顔が、今でも忘れられません。
「お嬢様はご自分で二つの加護があることを知っていたのですか?」
「・・・先読みはドリーも知っていたでしょう?」
「はい。でも加護は消えたと・・・」
「うん、あの時はもう加護なんていらないって思ったの。砂金が出てからお父様もお母様も変わってしまった。夢で見た津波の話が本当に起きて怖かったし、こんな加護は消えてしまえと思ったら一時的に消えたみたいなの。治癒はね、小屋にいた時にガラスで手を切ってしまったの。誰もいないし、お薬もなかったでしょう?どうしようかと思いながら、早く血が止まりますようにって神様にお祈りしたら、あっという間に傷がふさがって傷跡もなくなっちゃったの」
「まぁ、そんなことが・・・」
「その後もね、小屋に迷い込んできたカエルさんの足を治してあげたりしてたけど、急にできなくなったからそれももう無いと自分では思ってた」
笑顔で答えるお嬢様がとても愛しく思えました。
「そうだったんですね」
そんな会話をしているとまた、従者の方に呼ばれました。
先ほどと違うお部屋には陛下と助けてくださった方が待っておられました。
「私はまだ名乗っていなかったな。ウィリアム・ウェルズだ。君の名はヴィヴィアンで良かったかな?」
「はい、ウェルズ様。私はヴィヴィアン・バルムフォード、八歳です」
「そうか、バルムフォードか・・・まあいい。これからヴィヴィアンを我が家に迎えることになった」
「「えっ?」」
お嬢様と私は思わず声を揃えてしまいました。
「ヴィヴィアン、君の家は燃えてなくなってしまった。両親も火事で死んでしまった。だからバルムフォードという家名はもう無いのだよ。この熊みたいな男は儂の弟でな。今は大公なのじゃ。今日から君はこいつの家で暮らすことになる」
驚きました。助けてくださった御仁はなんと陛下の弟君で大公殿だったなんて。
「先程の鑑定でヴィヴィアンは加護持ちと認定された。加護持ちは国で手厚く保護されることになっておるのじゃ。君には両親がいない、よって保護者にこのウィリアムがなるということだ。分かるな?」
「は い」
「なーに、こんな熊みたいだが優しい男ぞ。奥方も美人で面倒見の良い公爵夫人だから心配することはない」
――えっ、大公様の奥方が公爵夫人?
「恐れながら陛下、大公妃殿下ではなく公爵夫人なのですか?」
私はメイドの分際にも関わらず国王陛下に問いかけてしまいました。
「ああ、大公妃殿下でもあり、モントレー公爵当主夫人でもあるのだ」
――な、なんというか、凄いところへ・・・でも安堵しました。
「そうでございますか。お嬢様はお国から保護されて幸せになれるのですね。良かったです・・・大公殿下様どうぞお嬢様のことをよろしくお願い致します」
私は深々と頭を下げたのでした。
お辛い思いをされてきたお嬢様が大公様のもとで幸せに暮らすことが出来る。こんな嬉しいことはありませんでした。
「おい、ドリーと言ったな。お前も一緒だぞ」
「えっ、私もですか?」
大公様の言葉に驚き声が裏返ってしまいました。
「ああ、お前だって行くところがなかろう?一緒に来て、今まで通りヴィヴィアンの世話をすれば良い」
「ほ、本当でございますか!ありがとうございます」
行き場を失っていた私はお嬢様に抱きついて泣いたのでした。
こうしてお嬢様と大公様にお世話になることになったのです。
____________________________
※続話、不定期投稿ですが「侍女ドリーの回想後半」なる早で投稿できるように頑張ってますm(__)m
ヴィヴィアンお嬢様について十四年になります。
十二の時に三歳のお嬢様の遊び相手兼お世話係になりました。
お嬢様は生まれた時に「加護」を授けられたそうです。でもその加護が何の加護なのかは、五歳にならないと分からない。
しかも、生まれた時に加護を持っていると言われても、五歳の鑑定で消えていることが殆どだというのですよ。不思議ですよね?
そんな事もあり大事に育てられていたお嬢様。
ある日を境に突然、予知に近いことを口にされるようになりました。
私がお傍に付くようになって半年過ぎた頃、
「オークの森の川にはキラキラしたお砂がいっぱいあるのに」
と呟かれたのです。
旦那様がその森に流れる川を探索したところ、砂金が見つかりました。
加護が開花するという五歳を迎えていないのに、力を発揮されたお嬢様。領主だった旦那様は大喜びでした。
採掘された砂金で一財産築き、バルムフォード伯爵家は私腹を肥やします。旦那様は手広く事業を始め、人が変わったようにお金の亡者となっていったのです。
奥さまもまた然り。派手な生活と贅沢三昧の日々を過ごしていました。
でもそれもつかの間のことでした。砂金の量は思ったほど多くはなく、あっという間に採り尽くしてお金は減る一方。
どんどん家は傾いていきます。
それでもご夫婦は生活を変えようとはしませんでした。一度知った贅沢な生活は止めることが出来なかったのでしょうね。
それに旦那様には目論見があったのです。
何故なら加護が開花して「加護持ち」と認定されると、お国から保護され実家には保護目的のための多額のお金が贈られることになっていたからだと思います。
お嬢様をお金を生む娘としか認識しなくなった両親のもと、お嬢様が四歳半ばの時でした。。
「ドリー、海の向こうが揺れてみんなが波に飲まれちゃう」
と、泣きながら言ってこられたのです。
私には何のことだか分からず、「怖い夢を見られたのですね」と返すことしか出来ませんでしたが、その翌々日に領内の海岸が津波に襲われたのです。いくつかの町や村が無くなりました。多くの人が亡くなったと聞いて、お嬢様の言ったのがこの予知のことだったの分かりました。
もちろん津波の話はお嬢様の耳に入ります。それを知ったお嬢様はとてもショックを受けられて、その日を境に口を閉ざしてしまったのです。
寡黙になったままお嬢様は五歳の誕生日を迎えます。
そして加護鑑定の日。
・・・・・・・・・。
儚くもお嬢様の加護は消え、開花はなかったとの宣告を受けたのでした。
旦那様は自分たちの目論見が泡と消えたことに激怒し、お嬢様を「役立たず」と罵り屋敷の隅にあった小屋に軟禁します。
親の身勝手でたった五歳のお嬢様を軟禁するなんて信じられません。
私は自分から申し出て、軟禁されたお嬢様のお世話を続けました。
同時に伯爵家はどんどん傾いていき、領主としての仕事も上辺だけとなり使用人たちの数も減っていきます。
細々とした食事と本を届ける毎日。日に日に痩せていくお姿を見るのは本当に辛いものがありました。それでも最悪な両親と加護からの柵が無くなり安堵したのか、少しずつ笑顔をみせてくれるようになりました。
軟禁から三年。八歳のお誕生日を過ぎたある日、私はお嬢様に笑顔で言われます。
「ねえドリー、もうすぐ知らない人が来てここから出してくれるわ」
そして三日後、その言葉通り私とお嬢様はこのお屋敷を出ることになったのでした。
その日、王都から来られたお役人と兵士のような方々。彼らが差し押さえのためにお屋敷に入って間もなく、突然火の手が上がりました。
私は急いでお嬢様のいる小屋へ向かいました。でも鍵が開かず扉の前で泣くことしか出来ずにいたのです。
火の手が小屋にまで迫る中、私とお嬢様は軍服を着た大柄な男性に助け出されました。
訳も分からないままに私達は馬車に乗せられました。
立派な軍服を着た御仁にどうしてあの様なところにいたのかと聞かれたので、今までの経緯を話しました。もちろん加護のことも。
話し終わるとそのお方はお嬢様を膝に乗せ、よく頑張ったなと大きな手で優しく頭を撫でられたのです。
それが心地良かったのか、そのまま眠ってしまったお嬢様。
行く先も分からず馬車に揺られていましたが、不思議と不安を覚えることはありませんでした。
いつの間にか私も寝てしまい「着いたぞ」と声を掛けられたその場所は、驚くことに王城だったのです。
お嬢と私は騒動で汚れた姿のまま、恐れ多くも国王陛下の御前へ。
私は頭の中が真っ白になり陛下の言葉も殆ど思えておりません。ただ最後にお嬢様が加護認定をもう一度受ける事になった。と言うことだけ耳に残っていました。
神官様たちが呼ばれ、静寂した室内。
目の前で光り輝く水晶の玉を見て、神官様が歓喜に満ちた声を上げられます。
「おお、間違いございません【先読みの加護】でございます!」
驚かれる陛下とあの御仁。
やはりお嬢様の加護は消えてなかったのです!
でもでも、それだけではありませんでした。
一度消えた光がまた違う色で光り始めました。
「こ、これは・・・」
「どうしたのだ神官?」
「陛下、このお嬢様は先読みに続き【治癒の加護】もお持ちになられています!」
「誠か!!」
なんとなんと、お嬢様は二つの加護を持っていたのです!!!
その時私は、あの強欲な領主夫妻の顔を思い浮かべ「ざまぁ。」と思ったのは言うまでもありません。
私とお嬢様は控えの間で待つことになりました。
温かいお茶とお菓子を出していただいたき、お嬢様は遠慮がちに手を出されます。
久しぶりに甘いお菓子を口に入れたお嬢様の嬉しそうなお顔が、今でも忘れられません。
「お嬢様はご自分で二つの加護があることを知っていたのですか?」
「・・・先読みはドリーも知っていたでしょう?」
「はい。でも加護は消えたと・・・」
「うん、あの時はもう加護なんていらないって思ったの。砂金が出てからお父様もお母様も変わってしまった。夢で見た津波の話が本当に起きて怖かったし、こんな加護は消えてしまえと思ったら一時的に消えたみたいなの。治癒はね、小屋にいた時にガラスで手を切ってしまったの。誰もいないし、お薬もなかったでしょう?どうしようかと思いながら、早く血が止まりますようにって神様にお祈りしたら、あっという間に傷がふさがって傷跡もなくなっちゃったの」
「まぁ、そんなことが・・・」
「その後もね、小屋に迷い込んできたカエルさんの足を治してあげたりしてたけど、急にできなくなったからそれももう無いと自分では思ってた」
笑顔で答えるお嬢様がとても愛しく思えました。
「そうだったんですね」
そんな会話をしているとまた、従者の方に呼ばれました。
先ほどと違うお部屋には陛下と助けてくださった方が待っておられました。
「私はまだ名乗っていなかったな。ウィリアム・ウェルズだ。君の名はヴィヴィアンで良かったかな?」
「はい、ウェルズ様。私はヴィヴィアン・バルムフォード、八歳です」
「そうか、バルムフォードか・・・まあいい。これからヴィヴィアンを我が家に迎えることになった」
「「えっ?」」
お嬢様と私は思わず声を揃えてしまいました。
「ヴィヴィアン、君の家は燃えてなくなってしまった。両親も火事で死んでしまった。だからバルムフォードという家名はもう無いのだよ。この熊みたいな男は儂の弟でな。今は大公なのじゃ。今日から君はこいつの家で暮らすことになる」
驚きました。助けてくださった御仁はなんと陛下の弟君で大公殿だったなんて。
「先程の鑑定でヴィヴィアンは加護持ちと認定された。加護持ちは国で手厚く保護されることになっておるのじゃ。君には両親がいない、よって保護者にこのウィリアムがなるということだ。分かるな?」
「は い」
「なーに、こんな熊みたいだが優しい男ぞ。奥方も美人で面倒見の良い公爵夫人だから心配することはない」
――えっ、大公様の奥方が公爵夫人?
「恐れながら陛下、大公妃殿下ではなく公爵夫人なのですか?」
私はメイドの分際にも関わらず国王陛下に問いかけてしまいました。
「ああ、大公妃殿下でもあり、モントレー公爵当主夫人でもあるのだ」
――な、なんというか、凄いところへ・・・でも安堵しました。
「そうでございますか。お嬢様はお国から保護されて幸せになれるのですね。良かったです・・・大公殿下様どうぞお嬢様のことをよろしくお願い致します」
私は深々と頭を下げたのでした。
お辛い思いをされてきたお嬢様が大公様のもとで幸せに暮らすことが出来る。こんな嬉しいことはありませんでした。
「おい、ドリーと言ったな。お前も一緒だぞ」
「えっ、私もですか?」
大公様の言葉に驚き声が裏返ってしまいました。
「ああ、お前だって行くところがなかろう?一緒に来て、今まで通りヴィヴィアンの世話をすれば良い」
「ほ、本当でございますか!ありがとうございます」
行き場を失っていた私はお嬢様に抱きついて泣いたのでした。
こうしてお嬢様と大公様にお世話になることになったのです。
____________________________
※続話、不定期投稿ですが「侍女ドリーの回想後半」なる早で投稿できるように頑張ってますm(__)m
2
あなたにおすすめの小説
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
唯一の味方だった婚約者に裏切られ失意の底で顔も知らぬ相手に身を任せた結果溺愛されました
ララ
恋愛
侯爵家の嫡女として生まれた私は恵まれていた。優しい両親や信頼できる使用人、領民たちに囲まれて。
けれどその幸せは唐突に終わる。
両親が死んでから何もかもが変わってしまった。
叔父を名乗る家族に騙され、奪われた。
今では使用人以下の生活を強いられている。そんな中で唯一の味方だった婚約者にまで裏切られる。
どうして?ーーどうしてこんなことに‥‥??
もう嫌ーー
このたび、あこがれ騎士さまの妻になりました。
若松だんご
恋愛
「リリー。アナタ、結婚なさい」
それは、ある日突然、おつかえする王妃さまからくだされた命令。
まるで、「そこの髪飾りと取って」とか、「窓を開けてちょうだい」みたいなノリで発せられた。
お相手は、王妃さまのかつての乳兄弟で護衛騎士、エディル・ロードリックさま。
わたしのあこがれの騎士さま。
だけど、ちょっと待って!! 結婚だなんて、いくらなんでもそれはイキナリすぎるっ!!
「アナタたちならお似合いだと思うんだけど?」
そう思うのは、王妃さまだけですよ、絶対。
「試しに、二人で暮らしなさい。これは命令です」
なーんて、王妃さまの命令で、エディルさまの妻(仮)になったわたし。
あこがれの騎士さまと一つ屋根の下だなんてっ!!
わたし、どうなっちゃうのっ!? 妻(仮)ライフ、ドキドキしすぎで心臓がもたないっ!!
むにゃむにゃしてたら私にだけ冷たい幼馴染と結婚してました~お飾り妻のはずですが溺愛しすぎじゃないですか⁉~
景華
恋愛
「シリウス・カルバン……むにゃむにゃ……私と結婚、してぇ……むにゃむにゃ」
「……は?」
そんな寝言のせいで、すれ違っていた二人が結婚することに!?
精霊が作りし国ローザニア王国。
セレンシア・ピエラ伯爵令嬢には、国家機密扱いとなるほどの秘密があった。
【寝言の強制実行】。
彼女の寝言で発せられた言葉は絶対だ。
精霊の加護を持つ王太子ですらパシリに使ってしまうほどの強制力。
そしてそんな【寝言の強制実行】のせいで結婚してしまった相手は、彼女の幼馴染で公爵令息にして副騎士団長のシリウス・カルバン。
セレンシアを元々愛してしまったがゆえに彼女の前でだけクールに装ってしまうようになっていたシリウスは、この結婚を機に自分の本当の思いを素直に出していくことを決意し自分の思うがままに溺愛しはじめるが、セレンシアはそれを寝言のせいでおかしくなっているのだと勘違いをしたまま。
それどころか、自分の寝言のせいで結婚してしまっては申し訳ないからと、3年間白い結婚をして離縁しようとまで言い出す始末。
自分の思いを信じてもらえないシリウスは、彼女の【寝言の強制実行】の力を消し去るため、どこかにいるであろう魔法使いを探し出す──!!
大人になるにつれて離れてしまった心と身体の距離が少しずつ縮まって、絡まった糸が解けていく。
すれ違っていた二人の両片思い勘違い恋愛ファンタジー!!
行き遅れ王女、重すぎる軍団長に肉で釣られる
春月もも
恋愛
25歳、独身、第四王女システィーナ。
夜会でも放置されがちな行き遅れ王女の前に、ある夜突然現れたのは、ローストビーフを差し出す重すぎる第三軍団長だった。
形のない愛は信じない。
でも、出来立ての肉は信じてしまう。
肉に釣られ、距離を詰められ、気づけば下賜され、そして初夜へ。
これは、行き遅れ王女が重たい愛で満たされるまでの、ちょっとおかしなお話。
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
責任を取らなくていいので溺愛しないでください
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
漆黒騎士団の女騎士であるシャンテルは任務の途中で一人の男にまんまと美味しくいただかれてしまった。どうやらその男は以前から彼女を狙っていたらしい。
だが任務のため、そんなことにはお構いなしのシャンテル。むしろ邪魔。その男から逃げながら任務をこなす日々。だが、その男の正体に気づいたとき――。
※2023.6.14:アルファポリスノーチェブックスより書籍化されました。
※ノーチェ作品の何かをレンタルしますと特別番外編(鍵付き)がお読みいただけます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる