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進展
第18話 決意。
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※少しずつR18にはいっていきます
金曜日いつも通りのSARA。
残っているのは松ちゃんと遠野、そして貴史の3人だった。
「流石に金曜日は地元で飲む奴はすくねぇな」
「そうですねー、みんな賑やかなところへ繰り出しているんでしょう」
「貴ちゃんも会社で飲み会とかあるんじゃないの?」
遠野に聞かれて
「うちの部署は結構若いのが多いんです。プレゼンとか、商談の成功の打ち上げは別ですけどそれ以外の飲み会に上司が居たら楽しくないでしょう」
「でも『須藤部長~一緒に飲みましょう♪』とか言われるんじゃねえのかい」
松ちゃんが少し悪そうな目をしています。
「少し前までよく誘われましたが、有難い事に香織さんのお陰で今は少なくなりましたね」
「香織ちゃんのお陰って?」
遠野が身を乗り出してきた。
「あのパーティーの前に香織さんとランチの約束をしていたんですが、意図的に部下たちに香織さんと一緒の所を見せつけたんです。お陰で戻ったら女子社員達に詰め寄られて大変でしたが、効果抜群でした。あれから私は彼女持ちと云う事で色々面倒が無くなりまして」
「へぇー、そんなことがあったのかい。モテる男は大変だな」
「では香織ちゃんと付き合ってるって事になったんですね!」
嬉しそうなかの遠野を抑えるように
「遠野ちゃん。カモフラージュにされたのよ」
今まで黙っていた香織が口を開くと
「なんだそりゃ」と松ちゃんが貴史を睨む。
「いや、私としてはその時もそういうつもりではなく、今も返事待ちな訳でして。。。」
「えっ、そうなのかい?香織ちゃんどうなんだよ」
「今は保留中です!」
そいう言うと香織はそっぽを向いて厨房に入ってしまった。
「なかなか手厳しいですね」
貴史が肩を落とすと、松ちゃんが
「まぁあれだな。香織ちゃんは男を見る目が厳しいから生半可な気持ちじゃ落ちねえよ」
「ええ、十分承知しています」
「おし、じゃぁ俺らは帰るわ。貴ちゃんは香織ちゃんを送っていくだろう?」
「はい」
「うん、じゃあ香織ちゃんお勘定」
その声に厨房から出てきた香織は照れ隠しなのか、少しむくれた顔をしながら計算して
「余計なこと言わないでね」と釘を刺していた。
◆◆◆
二人が帰ってしまい沈黙が続く二人。
「飲もっか」
グラスをもって貴史の隣に座る。
「この間ここであたしが言った言葉なんだけど」
本当は早く答えが欲しいと思っていた貴史でしたが、香織が無理して言葉を繋ごうとしているように見え、焦っては駄目だと自分に言い聞かせる。
「まだ答えが出ていないなら無理しなくてもいいよ。僕は待ってると言ったでしょう?」
「ありがとう、あたし貴史さんが好きよ。あたしも自分の気持ちにきちんと向き合って、ケリを付けたいの」
香織はほっとしたように答え微笑む。
「うん、了解」
貴史はも優しく微笑みかえした。
その後ふたりで他愛もない話をし、店を出て歩きながら香織のマンションまで送る。
入り口前で貴史は香織を引寄せ抱きしめた。
「キスしても良い?」
香織が頷くと貴史は優しく唇を重ねた。一度離れた唇がもう一度触れると今度は少し長く、そしてそれ以上になる前に貴史は香織から離れた。
「これ以上すると止まらなくなりなりそうだから今夜はこれで我慢するよ」
香織は少し驚いたような顔をしたが、
「はい、おやすみなさい」
とマンションの中に消えていった。
駅まで歩きながらタクシーを探し歩く貴史の足取りは少し重かった。
貴史はもう少し待って欲しいと言った香織の言葉を思い返して、
『何時まで待てばいいのだろう、俺を見極めている最中なんだろうか。
それとも他に理由があるのか、真中に関係しているとか・・・』
色々なことが頭の中で渦巻く。
香織の事で頭がいっぱいになり苦悩することも貴史にとってはまた新鮮なことでもあった。
これからクリスマスシーズンで貴史の仕事も忙しなる。
その前に何とか出来たらと思うのでありました。
金曜日いつも通りのSARA。
残っているのは松ちゃんと遠野、そして貴史の3人だった。
「流石に金曜日は地元で飲む奴はすくねぇな」
「そうですねー、みんな賑やかなところへ繰り出しているんでしょう」
「貴ちゃんも会社で飲み会とかあるんじゃないの?」
遠野に聞かれて
「うちの部署は結構若いのが多いんです。プレゼンとか、商談の成功の打ち上げは別ですけどそれ以外の飲み会に上司が居たら楽しくないでしょう」
「でも『須藤部長~一緒に飲みましょう♪』とか言われるんじゃねえのかい」
松ちゃんが少し悪そうな目をしています。
「少し前までよく誘われましたが、有難い事に香織さんのお陰で今は少なくなりましたね」
「香織ちゃんのお陰って?」
遠野が身を乗り出してきた。
「あのパーティーの前に香織さんとランチの約束をしていたんですが、意図的に部下たちに香織さんと一緒の所を見せつけたんです。お陰で戻ったら女子社員達に詰め寄られて大変でしたが、効果抜群でした。あれから私は彼女持ちと云う事で色々面倒が無くなりまして」
「へぇー、そんなことがあったのかい。モテる男は大変だな」
「では香織ちゃんと付き合ってるって事になったんですね!」
嬉しそうなかの遠野を抑えるように
「遠野ちゃん。カモフラージュにされたのよ」
今まで黙っていた香織が口を開くと
「なんだそりゃ」と松ちゃんが貴史を睨む。
「いや、私としてはその時もそういうつもりではなく、今も返事待ちな訳でして。。。」
「えっ、そうなのかい?香織ちゃんどうなんだよ」
「今は保留中です!」
そいう言うと香織はそっぽを向いて厨房に入ってしまった。
「なかなか手厳しいですね」
貴史が肩を落とすと、松ちゃんが
「まぁあれだな。香織ちゃんは男を見る目が厳しいから生半可な気持ちじゃ落ちねえよ」
「ええ、十分承知しています」
「おし、じゃぁ俺らは帰るわ。貴ちゃんは香織ちゃんを送っていくだろう?」
「はい」
「うん、じゃあ香織ちゃんお勘定」
その声に厨房から出てきた香織は照れ隠しなのか、少しむくれた顔をしながら計算して
「余計なこと言わないでね」と釘を刺していた。
◆◆◆
二人が帰ってしまい沈黙が続く二人。
「飲もっか」
グラスをもって貴史の隣に座る。
「この間ここであたしが言った言葉なんだけど」
本当は早く答えが欲しいと思っていた貴史でしたが、香織が無理して言葉を繋ごうとしているように見え、焦っては駄目だと自分に言い聞かせる。
「まだ答えが出ていないなら無理しなくてもいいよ。僕は待ってると言ったでしょう?」
「ありがとう、あたし貴史さんが好きよ。あたしも自分の気持ちにきちんと向き合って、ケリを付けたいの」
香織はほっとしたように答え微笑む。
「うん、了解」
貴史はも優しく微笑みかえした。
その後ふたりで他愛もない話をし、店を出て歩きながら香織のマンションまで送る。
入り口前で貴史は香織を引寄せ抱きしめた。
「キスしても良い?」
香織が頷くと貴史は優しく唇を重ねた。一度離れた唇がもう一度触れると今度は少し長く、そしてそれ以上になる前に貴史は香織から離れた。
「これ以上すると止まらなくなりなりそうだから今夜はこれで我慢するよ」
香織は少し驚いたような顔をしたが、
「はい、おやすみなさい」
とマンションの中に消えていった。
駅まで歩きながらタクシーを探し歩く貴史の足取りは少し重かった。
貴史はもう少し待って欲しいと言った香織の言葉を思い返して、
『何時まで待てばいいのだろう、俺を見極めている最中なんだろうか。
それとも他に理由があるのか、真中に関係しているとか・・・』
色々なことが頭の中で渦巻く。
香織の事で頭がいっぱいになり苦悩することも貴史にとってはまた新鮮なことでもあった。
これからクリスマスシーズンで貴史の仕事も忙しなる。
その前に何とか出来たらと思うのでありました。
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