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健気なΩは公爵様に愛される。
オークション
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次の日。俺はまた、男に連れ出され外に出た。けれど今度は屋敷の外で、そこには奴隷服のように垂れ下がった布切れをまとっている小さな子供や、今にも倒れそうな女性など、たくさんの人が集められていた。それから俺は目隠しをされて何かの乗り物に入れられた。
手には頑丈な手枷が嵌められてどうしても抜け出すことはできない。
そして、俺は地下通路のような場所に連れてこられた。一緒にきた女子供とは離れ離れになり、檻の中で水風呂に入れられた。そして、妙に透けている白い服を無理矢理着せられた。
檻の外には厳重に周囲を見張っている男たちがいた。そして、また手枷を嵌められると口をこじ開けられて何かの薬を飲まされた。途端に昨日の夜の地獄が蘇ってきた。それも昨日の比ではないほどに苦しくて、身体が疼いた。
「っえ?!あ…んっ、これっ、やだっ…」
しかし手枷が嵌められており、触れることすらできない。苦しさにもがいていると、急に当たりが明るくなった。急な光に目がチカチカし、光に慣れるまで、少しかかった。すると周りを見渡すと仮面を付けたたくさんの人がジロジロと俺をみていた。
「っ!え…あ……どういう……こと…っ」
初めてこんな大勢の人の視線に晒された。その視線はもちろん健全なものとは程遠かった。
頭をもたげている雄茎、そして理性に負けないように歯を食いしばる蕩けた顔。すべてがここにいる観客を喜ばせていた。
ガクガクと足が震えて声も出ない。怖いという思いしか頭になかった。
すると、横から司会者と思われるものの声がした。
「さぁさぁ!今日の大目玉商品!未貫通のΩです!!Ωは規制が厳しいので手に入れるのは至難の業!!そして、雌のように誘っているこの顔!とても頑丈なのでちょっとやそっとでは潰れませんよ!!調教しがいがあるのではないでしょうか!!こんな上質なΩは先千年に見ない極上品です!!さぁ、5000万アイズからです!!どうぞ!!」
そこから値はどんどんつり上がっていった。
「七千五百!」
「九千!!」
「一億!」
「一億二千!」
「一億五千!!」
値は三億九千まできたところで止まった。
「さぁ!三億九千より上の方!!いらっしゃいませんか!!」
そう司会者が叫んだとき。会場のドアが勢いよくあき、黒いコートに身を包んだ男がとんでもない額を口にした。
「十億!」
一瞬で会場がざわめいた。司会者も驚いたようで一時止まっていたが我に返ると
「十億より上の方!!いらっしゃいませんか!!いらっしゃいませんか!!」
と叫んだ。会場は静まり返り、司会者の声だけが響いた。
「それでは!十億で落札といたします!!今日落札された商品がある方は商品受け取り口までお願いします!!それではまた!!」
すると、檻が動かされて裏の方へ連れて行かれた。
檻を開けられ手枷を引かれたまま、白いローブを被せられた。恐怖で霞んでいたがいざ恐怖が溶けるとさっきまでの身体の疼きがいっぺんに襲ってきた。
がくがくと足が震えて足がもつれ、転びそうになった。転ぶっ、と思った瞬間ポスッと誰かの胸に倒れ込んだ。
恐る恐る上を見上げると、さっきの黒いコートをかぶった背の高い男性が支えてくれていた。
しっかり立たないとと思い足を奮い立たせるが、腰が抜けてしまっていた。それを見かねたのかその男は俺を横抱きにすると、大きなスーツケースを受付におき足早に会場からでた。
すぐ出たところに馬車が構えられており男は俺を抱えたまま乗り込んだ。けれど俺はもう何も考えることができずにただ自分の雄茎を押し込めているだけしかできなかった。しかし、いざ抱かれているとこの男の匂いはとても心地よく、すごく安心してしまった。
そのうちに、俺はその男の胸の中で眠ってしまった。
手には頑丈な手枷が嵌められてどうしても抜け出すことはできない。
そして、俺は地下通路のような場所に連れてこられた。一緒にきた女子供とは離れ離れになり、檻の中で水風呂に入れられた。そして、妙に透けている白い服を無理矢理着せられた。
檻の外には厳重に周囲を見張っている男たちがいた。そして、また手枷を嵌められると口をこじ開けられて何かの薬を飲まされた。途端に昨日の夜の地獄が蘇ってきた。それも昨日の比ではないほどに苦しくて、身体が疼いた。
「っえ?!あ…んっ、これっ、やだっ…」
しかし手枷が嵌められており、触れることすらできない。苦しさにもがいていると、急に当たりが明るくなった。急な光に目がチカチカし、光に慣れるまで、少しかかった。すると周りを見渡すと仮面を付けたたくさんの人がジロジロと俺をみていた。
「っ!え…あ……どういう……こと…っ」
初めてこんな大勢の人の視線に晒された。その視線はもちろん健全なものとは程遠かった。
頭をもたげている雄茎、そして理性に負けないように歯を食いしばる蕩けた顔。すべてがここにいる観客を喜ばせていた。
ガクガクと足が震えて声も出ない。怖いという思いしか頭になかった。
すると、横から司会者と思われるものの声がした。
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そこから値はどんどんつり上がっていった。
「七千五百!」
「九千!!」
「一億!」
「一億二千!」
「一億五千!!」
値は三億九千まできたところで止まった。
「さぁ!三億九千より上の方!!いらっしゃいませんか!!」
そう司会者が叫んだとき。会場のドアが勢いよくあき、黒いコートに身を包んだ男がとんでもない額を口にした。
「十億!」
一瞬で会場がざわめいた。司会者も驚いたようで一時止まっていたが我に返ると
「十億より上の方!!いらっしゃいませんか!!いらっしゃいませんか!!」
と叫んだ。会場は静まり返り、司会者の声だけが響いた。
「それでは!十億で落札といたします!!今日落札された商品がある方は商品受け取り口までお願いします!!それではまた!!」
すると、檻が動かされて裏の方へ連れて行かれた。
檻を開けられ手枷を引かれたまま、白いローブを被せられた。恐怖で霞んでいたがいざ恐怖が溶けるとさっきまでの身体の疼きがいっぺんに襲ってきた。
がくがくと足が震えて足がもつれ、転びそうになった。転ぶっ、と思った瞬間ポスッと誰かの胸に倒れ込んだ。
恐る恐る上を見上げると、さっきの黒いコートをかぶった背の高い男性が支えてくれていた。
しっかり立たないとと思い足を奮い立たせるが、腰が抜けてしまっていた。それを見かねたのかその男は俺を横抱きにすると、大きなスーツケースを受付におき足早に会場からでた。
すぐ出たところに馬車が構えられており男は俺を抱えたまま乗り込んだ。けれど俺はもう何も考えることができずにただ自分の雄茎を押し込めているだけしかできなかった。しかし、いざ抱かれているとこの男の匂いはとても心地よく、すごく安心してしまった。
そのうちに、俺はその男の胸の中で眠ってしまった。
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