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10 》空は青い 微※
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『微※』としましたが、ヒートに伴う諸々の事と自慰の話が少しありますので、そうしました(ぺこり
================
手紙はほぼ毎日。
私は1日に2回出してたりしてる。
私の香りも落ち着いたようで、以前のように自由に出歩いている。とは言え、必ず誰かと一緒だ。書生さんだったり女中さんだったりするが、不便はない。
兄たちのスキンシップが以前に増して激しいので威嚇臭でプンプンです。たぶん…ふぅ。
書生さんや女中さんはβの方ばかりで、外で会う人もほとんどがβの方ばかりです。
Ωの香りはαの方へのアピールなのですから、当たり前ですね。Ωの方はαの方よりも数が少ないと言われてるのでほとんどお会いする事はないのですが、番われてないと匂いははっきり分かるんでしょうか。
お会いしても既婚者ばかりなので分かりません。僅かに香るだけですから。
引き篭もってますから尚の事会うタイミングも有りませんね。
βの方はαやΩからは香水やコロンのような香りが僅かに香っていると伺った事があります。
そんなのだから、βの方にはほとんど分からないので、それに区別もないでしょう。ですので、気づきませんでしたが、たまたま出会ったαの方が露骨に顔を顰めましたので、威嚇臭がしてるのは確定ですね。先方も矜持があるのでしょう。すぐに平静を装ってましたがね。
今日も昨日あった出来事をかい摘んで書き連ねています。便箋も買い足してインクが消費されています。
引き出しの中はお手紙でいっぱいになってきてます。お手紙専用の入れ物を整えたいですね。
静さんの文面は相変わらず簡素ですが、字は柔らかくなってきました。ちょっとクセがあります。それを隠す為に固い感じだったみたいなのですが、気にする程ではないのに…可愛い。
あの時の文と同じ香りです。
あの見合いの時、目の前の男に齟齬を感じた意味を知りました。香りが混ざってたのです。姑息な事をしてくれました。縁戚関係だから匂いも似てたのも作用してたのかもですが…。利用したって事でしょうね。最低です。
あの男の香りの無い純粋な彼の香りにうっとりしながら短い文面の手紙を何度も読み返しています。
この遣り取りも1ヶ月は過ぎましたでしょうか。私は彼の事を心の中で『静さん』と呼んでいます。まだ声に出しては言えてないけど。文面も声に出しては『静司さん』です。
今日の私は父の言伝を書かないといけません。
そろそろ片が付くだろうから、と前置きがあったけど、仕事場でも良いから顔を出して欲しいらしいです。
私はメッセンジャーボーイという事です。
ワクワクします。
サラサラと書き綴ります。
『片が付く』とは何か分からないが…ま、いいか。今度会った時にも訊いてみましょう。
封をして、いつもと変わりなく財布とそれを鞄に入れ、斜めに掛けてポンポンと軽い叩いて準備完了。
今日は天気も良いし、自転車で行きたい。
書生さんも女中さんも一緒に行けそうな人は皆出払ってて誰も居ないから良いよね。
香りも以前の様に抑え込めてるから問題ないはず。今朝も兄たちに撫で回されたし…。
軽やかに自転車を漕いでお手紙を出しに…。
「はい、間違いなく届けますから」
毎度心配顔なのだろうか。にこやかに封書を受け取ってくれる。
郵便をきちんと届ける使命感がいつも感じられる場所だ。
「お願いします」
毎度のお決まりの言葉を噛み締める様に伝える。笑える様にはなってると思う。ニッコリしてくれるから。
「お気を付けて、坊ちゃん」
丁度帰ってきた知り合いのおじさんとすれ違いに外に出た。
「はいッ」
空が見上げる。青く高く頬を撫でる風は心地良かった。
穏やかな日々を噛み締める。
私は変わらなくても、日々は過ぎていき、物事は変化していく…。
徐々に変わっていく…。
私を置いて変わっていく…。
静さんは父と頻繁に会ってるようだ。仕事も手伝う事になったとか…。ん?
父からなんとなく、否、兄たちからも微かに彼の香りを感じてたから会ってるんだろうなぁとは思ってたけど、仕事手伝ってるの???
この前会った時は何も言ってなかったですよ。
反対に私は父の仕事などから離れて行ってる。身辺整理というヤツです。その所為で情報から遠退いてる気がする。
最近はラジオも聴いてない。
静さんとの遣り取りは楽しい。たまにうちに来てくれる事もあるけど、応接間でお茶をしてお話しをするだけ。私がお薦めの本を渡したりもする。お出掛けも誰かと一緒。でも嬉しい。
お話ししてると、兄たちや父が来たりするから二人っきりになかなかなれません。
親睦は深まってると思う。
いつの間にか季節が過ぎて…期限の時が近づいてきてる。
ヒートもあった。
今までにない程に辛いものだった。辛いと思ったのは初めてだった。部屋に篭って食事も廊下に置いてもらうような状態で誰とも会わずに腹の疼きに耐えた。
ヒート前のあの腹痛を伴うドロドロの排出もヒート後の女性で云うところの経血の排出もいつもより痛みが酷かった。男性Ωの経血排出は1時間程度で終わるんだが腹痛が今まで以上に辛かった。
定期的にきていたのに今回は随分と遅れた。遅れた所為だろうか…。
ヒート前のドロドロとした排出は排便とは様子が違う。今はそれがどうして起こるのか分かってる。男性Ωの生理現象のようなものだ。洗浄作用なんだろう。おかげでハリ型を使っても粗相はない。
排泄後は、透明な粘液がトロトロとヒートが治るまで出続ける。
漠然と男の物を受け入れる存在だと、ヒートの度に思っていた。今まではどこか他人事だったが、今回ので思い知らされた気分だ。
子どもか…。誰の子を産むんだろう。
静さんの顔がチラつく。彼と私の子がここに来てくれたら嬉しいだろうな…。
私の周期は3ヶ月に1度程度。
この時期は微熱が出るので部屋でゆっくりしてる。それも2、3日で終わるのに…。
この時期、性的欲求がちょっと強くなる。私は淡白な方だと思う。兄たちもそう言ってるし。それでも湧いてくる欲求はある。
初めの頃は前を扱くだけの自慰だった。普通の男性と変わらなかったのに、それでは物足りなくなって、ハリ型を使った自慰になった。
性的な事で相談するのは恥ずかしかったが、兄たちは茶化す事もなく相談に乗ってくれた。やり方とかも教えてくれたが、どこで仕入れたんだろう…。深くは考えないようにしてた。秘め事だし、感謝しかないから。
後ろと腹の中が疼くのでハリ型を使って後孔を穿ち、前を扱いて自慰をする。やり方は教えて貰ったがこれで合ってるかよく分からない。
それもいつもなら、後ろの穴に入れて、ヌコヌコと少し動かし前を扱けば、発散されて、すぅっと疼きが治るのに…。
今回はなかなか治らなくて、ハリ型を激しくグチュグチュ抽送するも疼く。
何故こんな状態なのか分からず、疼きが辛くて、乱暴に出し入れして動かしてなんとか発散させようとした。
傷が出来そうな勢いで動かす。前を扱く手も忙しない。皮が剥けるのではないかと思う程やってるのに全然治る気配がない。
悲しいとかじゃないのに涙が溢れ、熱に朦朧となりながら喘ぎ、視線が彷徨い何かを探していた。
机に置いていた彼のハンカチに目が止まり、後孔にハリ型を突っ込んだまま這って、手を伸ばす。
掴むと鼻に押し当てて微かに香るか香らないかの匂いを探してスンスンと嗅いだ。
荒い息遣いは変な抑揚がついて嫌で飲み込む。治らない熱と疼きが辛くて、涙を流してハリ型を動かしていた。
『静さん』と何度も叫びそうになる声を何度も飲み込んだ。ハンカチを口に捩じ込み噛み締める。
前を扱いて、何度も白濁を吐き出して、うねるような熱と疼きを耐えて、いつもよりも長いヒートを乗り切った。
今は性的な衝動もない。
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私は1日に2回出してたりしてる。
私の香りも落ち着いたようで、以前のように自由に出歩いている。とは言え、必ず誰かと一緒だ。書生さんだったり女中さんだったりするが、不便はない。
兄たちのスキンシップが以前に増して激しいので威嚇臭でプンプンです。たぶん…ふぅ。
書生さんや女中さんはβの方ばかりで、外で会う人もほとんどがβの方ばかりです。
Ωの香りはαの方へのアピールなのですから、当たり前ですね。Ωの方はαの方よりも数が少ないと言われてるのでほとんどお会いする事はないのですが、番われてないと匂いははっきり分かるんでしょうか。
お会いしても既婚者ばかりなので分かりません。僅かに香るだけですから。
引き篭もってますから尚の事会うタイミングも有りませんね。
βの方はαやΩからは香水やコロンのような香りが僅かに香っていると伺った事があります。
そんなのだから、βの方にはほとんど分からないので、それに区別もないでしょう。ですので、気づきませんでしたが、たまたま出会ったαの方が露骨に顔を顰めましたので、威嚇臭がしてるのは確定ですね。先方も矜持があるのでしょう。すぐに平静を装ってましたがね。
今日も昨日あった出来事をかい摘んで書き連ねています。便箋も買い足してインクが消費されています。
引き出しの中はお手紙でいっぱいになってきてます。お手紙専用の入れ物を整えたいですね。
静さんの文面は相変わらず簡素ですが、字は柔らかくなってきました。ちょっとクセがあります。それを隠す為に固い感じだったみたいなのですが、気にする程ではないのに…可愛い。
あの時の文と同じ香りです。
あの見合いの時、目の前の男に齟齬を感じた意味を知りました。香りが混ざってたのです。姑息な事をしてくれました。縁戚関係だから匂いも似てたのも作用してたのかもですが…。利用したって事でしょうね。最低です。
あの男の香りの無い純粋な彼の香りにうっとりしながら短い文面の手紙を何度も読み返しています。
この遣り取りも1ヶ月は過ぎましたでしょうか。私は彼の事を心の中で『静さん』と呼んでいます。まだ声に出しては言えてないけど。文面も声に出しては『静司さん』です。
今日の私は父の言伝を書かないといけません。
そろそろ片が付くだろうから、と前置きがあったけど、仕事場でも良いから顔を出して欲しいらしいです。
私はメッセンジャーボーイという事です。
ワクワクします。
サラサラと書き綴ります。
『片が付く』とは何か分からないが…ま、いいか。今度会った時にも訊いてみましょう。
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今日は天気も良いし、自転車で行きたい。
書生さんも女中さんも一緒に行けそうな人は皆出払ってて誰も居ないから良いよね。
香りも以前の様に抑え込めてるから問題ないはず。今朝も兄たちに撫で回されたし…。
軽やかに自転車を漕いでお手紙を出しに…。
「はい、間違いなく届けますから」
毎度心配顔なのだろうか。にこやかに封書を受け取ってくれる。
郵便をきちんと届ける使命感がいつも感じられる場所だ。
「お願いします」
毎度のお決まりの言葉を噛み締める様に伝える。笑える様にはなってると思う。ニッコリしてくれるから。
「お気を付けて、坊ちゃん」
丁度帰ってきた知り合いのおじさんとすれ違いに外に出た。
「はいッ」
空が見上げる。青く高く頬を撫でる風は心地良かった。
穏やかな日々を噛み締める。
私は変わらなくても、日々は過ぎていき、物事は変化していく…。
徐々に変わっていく…。
私を置いて変わっていく…。
静さんは父と頻繁に会ってるようだ。仕事も手伝う事になったとか…。ん?
父からなんとなく、否、兄たちからも微かに彼の香りを感じてたから会ってるんだろうなぁとは思ってたけど、仕事手伝ってるの???
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反対に私は父の仕事などから離れて行ってる。身辺整理というヤツです。その所為で情報から遠退いてる気がする。
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静さんとの遣り取りは楽しい。たまにうちに来てくれる事もあるけど、応接間でお茶をしてお話しをするだけ。私がお薦めの本を渡したりもする。お出掛けも誰かと一緒。でも嬉しい。
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いつの間にか季節が過ぎて…期限の時が近づいてきてる。
ヒートもあった。
今までにない程に辛いものだった。辛いと思ったのは初めてだった。部屋に篭って食事も廊下に置いてもらうような状態で誰とも会わずに腹の疼きに耐えた。
ヒート前のあの腹痛を伴うドロドロの排出もヒート後の女性で云うところの経血の排出もいつもより痛みが酷かった。男性Ωの経血排出は1時間程度で終わるんだが腹痛が今まで以上に辛かった。
定期的にきていたのに今回は随分と遅れた。遅れた所為だろうか…。
ヒート前のドロドロとした排出は排便とは様子が違う。今はそれがどうして起こるのか分かってる。男性Ωの生理現象のようなものだ。洗浄作用なんだろう。おかげでハリ型を使っても粗相はない。
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漠然と男の物を受け入れる存在だと、ヒートの度に思っていた。今まではどこか他人事だったが、今回ので思い知らされた気分だ。
子どもか…。誰の子を産むんだろう。
静さんの顔がチラつく。彼と私の子がここに来てくれたら嬉しいだろうな…。
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性的な事で相談するのは恥ずかしかったが、兄たちは茶化す事もなく相談に乗ってくれた。やり方とかも教えてくれたが、どこで仕入れたんだろう…。深くは考えないようにしてた。秘め事だし、感謝しかないから。
後ろと腹の中が疼くのでハリ型を使って後孔を穿ち、前を扱いて自慰をする。やり方は教えて貰ったがこれで合ってるかよく分からない。
それもいつもなら、後ろの穴に入れて、ヌコヌコと少し動かし前を扱けば、発散されて、すぅっと疼きが治るのに…。
今回はなかなか治らなくて、ハリ型を激しくグチュグチュ抽送するも疼く。
何故こんな状態なのか分からず、疼きが辛くて、乱暴に出し入れして動かしてなんとか発散させようとした。
傷が出来そうな勢いで動かす。前を扱く手も忙しない。皮が剥けるのではないかと思う程やってるのに全然治る気配がない。
悲しいとかじゃないのに涙が溢れ、熱に朦朧となりながら喘ぎ、視線が彷徨い何かを探していた。
机に置いていた彼のハンカチに目が止まり、後孔にハリ型を突っ込んだまま這って、手を伸ばす。
掴むと鼻に押し当てて微かに香るか香らないかの匂いを探してスンスンと嗅いだ。
荒い息遣いは変な抑揚がついて嫌で飲み込む。治らない熱と疼きが辛くて、涙を流してハリ型を動かしていた。
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前を扱いて、何度も白濁を吐き出して、うねるような熱と疼きを耐えて、いつもよりも長いヒートを乗り切った。
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