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なな
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彼は素敵に笑った後に、少しムッとして。
「サローナ嬢! その飴を俺以外の奴に渡すなよ!」
そんなことを言い、馬車を降りていかれた。
「やっぱりあの飴、美味しくなかったのかしら?」
「さぁ? 私にはわかりません」
ラトナに聞いても彼女は首を横に振った。
♢
「サローナ嬢! 東に向けて出発する」
騎士達と呼び寄せ地図を出して、進路の確認をした後、ユバ様は声を上げた。
「ライト!」
足元を明るくする灯りの魔法を唱えて、ユバ様は先頭を歩く。馬車を挟み後ろを騎士2人が守りゆっくりと馬車は動き出した。
馬車の窓から覗く森はやはり、見たこともない植物だらけ。
あのキノコ調べたい。
あの草はなに?
外を歩きたいと言ったら怒られるわね。
ガサガサと私たちの進む音しかしない静かな森の中、騎士の1人が何かを感じて声を上げた。
「「ユバ様! 西の方向にサングリエです! 」」
「「こちらに向かって来ます!」」
「サングリエだと! ……ちっ、やっかいなモンスターに見つかったな!」
モンスターが出たと外が騒がしくなる。
その直後、雄叫びが聞こえた。
「「ブモォーーーー!」」
馬車の窓から見えたのは大型の猪。
私達はどうやら大きな猪に見つかっとみたいだ。
「俺が結界を張る、みんなはヤツの突進の揺れに耐えてくれ!」
ユバ様が杖をかざして私達の周りに、素早く結界を張った。サングリエは鳴き声を上げながら、ユバ様の張った結界に突進攻撃してきた。
ドゴッと鈍い音と、ぐらぐらと揺れる結界と地面。
「くっ、凄い力だ」
彼は苦しそうな声を上げた。
ユバ様と対峙しているアレ。
ちょっと、アレってどう見ても……ドス、ファ……あ、待って。それを言ってはダメな気がする。
しかしいくら見ても、某ゲームの大型モンスターに似ていた。
あの忌々しい猪!
フィールドで採取してると突っ込んできて、吹っ飛ばされるはコロコロ転がされるし、大型と戦ってる最中にもやってくる厄介な猪。
大型のから、小型まで君達は猪突猛進だった。
コントローラ片手に「いま貴方を相手していないの、クエストの薬草を採ってるの!」「きのこを採ってるの!」と叫んでいたのも懐かしい。
でも奴はお肉と毛皮は素材にになる。ハンマーとか被り物にもなる。
それはゲームでの話だけど。
ここは異世界。異世界のあの子は食べれるのかしら? 『美味しく焼けました~!』が出来ちゃう⁉︎
音楽が合わなくて生焼け肉、焦げ肉を作ったわ。それに猪といったら、ぼたん鍋、猪ステーキ、焼肉、生姜焼き!
やだ、だんだん猪がお肉の塊に見えてゴクリと喉が鳴る。
「あの子、美味しそうだわ」
小さく呟いた私の声にラトナが反応を返した。
「そうですよね、アレを焼いたら絶対に美味しいですよね」
「ラトナ、あなたもそう思う?」
「はい、サローナお嬢様」
反対側に座る彼女の瞳がギラギラしていた。貴方もあのお肉(猪)を狙っているのね。
「お嬢様、焼き加減はレア、ミディアム? ウェルダンですか?」
「私は断然ミディアム派ね、肉質はどうかしら?」
「見た目はから……お腹とお尻は柔らかそうですね」
馬車の中の私達はお肉談議中だけど、外のユバ様達は焦っているようだ。
彼の戦う声が森の中に響く。
結界を張り続けているみたいだけと、奴にぶつかられて馬車はぐらぐらと揺れは続く。
バキバキと嫌な音も聞こえてきていた。
「「ブモォーーーー!」」
シューシューと白い煙を吐きながら鳴き、ヤツの額に赤い魔法時が見えた。
「やばい、奴の魔法攻撃が来る、アレを受けると俺の結界は壊れる! サローナ嬢の乗った馬車を守れ! 怪我をさせるな!」
「はい! かしこまりました!」
ユバ様の結界を破る魔法攻撃?
異世界の猪は魔法も使うの?
こうなったら必死に戦っているユバ様には悪いのだけど。私も加勢して魔法を使うわ!
みんなを守るのだものいいわよね。
「ラトナ、準備はいい? 行くわよ!」
「はい! サローナお嬢様!」
彼女はどこからか2本の切れ味の良さそうな、ナイフを出していた。
何その手に馴染んでいるブツは! あなたはナイフを使えたの。
むっ、私の知らないラトナだわ。あなたには後で色々と話を聞かなくてはならない様ね。
でも、いまは前のお肉よ⁉︎
馬車の内鍵を開けて2人で外に飛び出した。
「サローナ嬢! その飴を俺以外の奴に渡すなよ!」
そんなことを言い、馬車を降りていかれた。
「やっぱりあの飴、美味しくなかったのかしら?」
「さぁ? 私にはわかりません」
ラトナに聞いても彼女は首を横に振った。
♢
「サローナ嬢! 東に向けて出発する」
騎士達と呼び寄せ地図を出して、進路の確認をした後、ユバ様は声を上げた。
「ライト!」
足元を明るくする灯りの魔法を唱えて、ユバ様は先頭を歩く。馬車を挟み後ろを騎士2人が守りゆっくりと馬車は動き出した。
馬車の窓から覗く森はやはり、見たこともない植物だらけ。
あのキノコ調べたい。
あの草はなに?
外を歩きたいと言ったら怒られるわね。
ガサガサと私たちの進む音しかしない静かな森の中、騎士の1人が何かを感じて声を上げた。
「「ユバ様! 西の方向にサングリエです! 」」
「「こちらに向かって来ます!」」
「サングリエだと! ……ちっ、やっかいなモンスターに見つかったな!」
モンスターが出たと外が騒がしくなる。
その直後、雄叫びが聞こえた。
「「ブモォーーーー!」」
馬車の窓から見えたのは大型の猪。
私達はどうやら大きな猪に見つかっとみたいだ。
「俺が結界を張る、みんなはヤツの突進の揺れに耐えてくれ!」
ユバ様が杖をかざして私達の周りに、素早く結界を張った。サングリエは鳴き声を上げながら、ユバ様の張った結界に突進攻撃してきた。
ドゴッと鈍い音と、ぐらぐらと揺れる結界と地面。
「くっ、凄い力だ」
彼は苦しそうな声を上げた。
ユバ様と対峙しているアレ。
ちょっと、アレってどう見ても……ドス、ファ……あ、待って。それを言ってはダメな気がする。
しかしいくら見ても、某ゲームの大型モンスターに似ていた。
あの忌々しい猪!
フィールドで採取してると突っ込んできて、吹っ飛ばされるはコロコロ転がされるし、大型と戦ってる最中にもやってくる厄介な猪。
大型のから、小型まで君達は猪突猛進だった。
コントローラ片手に「いま貴方を相手していないの、クエストの薬草を採ってるの!」「きのこを採ってるの!」と叫んでいたのも懐かしい。
でも奴はお肉と毛皮は素材にになる。ハンマーとか被り物にもなる。
それはゲームでの話だけど。
ここは異世界。異世界のあの子は食べれるのかしら? 『美味しく焼けました~!』が出来ちゃう⁉︎
音楽が合わなくて生焼け肉、焦げ肉を作ったわ。それに猪といったら、ぼたん鍋、猪ステーキ、焼肉、生姜焼き!
やだ、だんだん猪がお肉の塊に見えてゴクリと喉が鳴る。
「あの子、美味しそうだわ」
小さく呟いた私の声にラトナが反応を返した。
「そうですよね、アレを焼いたら絶対に美味しいですよね」
「ラトナ、あなたもそう思う?」
「はい、サローナお嬢様」
反対側に座る彼女の瞳がギラギラしていた。貴方もあのお肉(猪)を狙っているのね。
「お嬢様、焼き加減はレア、ミディアム? ウェルダンですか?」
「私は断然ミディアム派ね、肉質はどうかしら?」
「見た目はから……お腹とお尻は柔らかそうですね」
馬車の中の私達はお肉談議中だけど、外のユバ様達は焦っているようだ。
彼の戦う声が森の中に響く。
結界を張り続けているみたいだけと、奴にぶつかられて馬車はぐらぐらと揺れは続く。
バキバキと嫌な音も聞こえてきていた。
「「ブモォーーーー!」」
シューシューと白い煙を吐きながら鳴き、ヤツの額に赤い魔法時が見えた。
「やばい、奴の魔法攻撃が来る、アレを受けると俺の結界は壊れる! サローナ嬢の乗った馬車を守れ! 怪我をさせるな!」
「はい! かしこまりました!」
ユバ様の結界を破る魔法攻撃?
異世界の猪は魔法も使うの?
こうなったら必死に戦っているユバ様には悪いのだけど。私も加勢して魔法を使うわ!
みんなを守るのだものいいわよね。
「ラトナ、準備はいい? 行くわよ!」
「はい! サローナお嬢様!」
彼女はどこからか2本の切れ味の良さそうな、ナイフを出していた。
何その手に馴染んでいるブツは! あなたはナイフを使えたの。
むっ、私の知らないラトナだわ。あなたには後で色々と話を聞かなくてはならない様ね。
でも、いまは前のお肉よ⁉︎
馬車の内鍵を開けて2人で外に飛び出した。
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