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十九
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カチャカチャとテーブルに紅茶と、ケーキが用意されていく。抱きついた王子はまた頬にかぷっと甘噛みした――王妃殿下の前で。
「ふふっ、良いものを見せてもらったわ。まぁ私と陛下も負けてませんけど」
王妃殿下は愛おしそうにお腹をさすった。
ゲームでは王子とヒロインが王妃殿下に会いに行く話で、子供の話はでていない。
私が覚えている内容は――ベッドに横たわる病弱な王妃殿下。細くなった手で王子を撫でて、あなたの事は愛してる大切だと伝えた。
素敵なイベントだと思っていたけど。お子様はどこに行ったの? 妊娠期間十月十日だと聞く。いまが妊娠3ヶ月だとすると、あと7ヶ月以上経てばお子様は生まれるはず。
ゲーム内で2人が王妃殿下に会うのは。4月に学園に入学して、お会いするのは7月の夏季休暇。だとすれば、お腹の大きな王妃殿下にお会いすることになる。
妊婦姿の王妃殿下のスチルはなかった。このイベントは離れていも王子は王妃殿下に愛されていた、そういう内容だったと思う。
王子の弟か妹――子供はどこにいってしまった?
ゲームとは話が変わってしまったから?
それとも私が重要な何か忘れている?
「さぁ、リチャード、ミタリアちゃん。たくさん用意したから、好きなお菓子を取って食べてね」
お菓子……⁉︎
「あ、あぁ、リチャード様、忘れていたわ!」
「突然、大きな声を出して、どうした?」
「ごめんなさい、リチャード様。わ、私――お昼のことしか考えていなくて、手土産を忘れていましたわ!」
――いま、思い出しとのは別のことだけど。王妃殿下にお会いするのに手ぶらだった。
「……すみません」
「まぁ、元気なリチャードの顔が見られて、可愛い婚約者が来てくれて、手土産なんて良いのよ」
それは王子もだったようで。
「母上、すみません。僕もだ――母上に久しぶりにお会いできると、浮かれていて忘れていました」
しゅんと肩お落とした私たち。王妃殿下は優しく微笑んで。
「2人もと落ち込まなくていいのよ。陛下なんて更にすごいから。毎月の満月の夜――狼の姿で王都からここまで走ってきて、手足も拭かずに私のベッドに登り、眠っている私を起こして「ブラッシングしてくれ」よ」
――国王陛下がブラッシング⁉︎
「父上がブラッシング!」
「雨の日もそのまま、風の日も――ほんと可愛いわね」
だから、ベッドの脇に高級な櫛が置いてあったんだ。
王妃殿下は唯一、狼姿の陛下に触れられる番だもの。
「ブラッシングは羨ましいな。僕たちは2人とも獣化したらグルーミングしかないか」
「グルーミング! リチャード様、2人いっぺんに獣化しなくてもいいんじゃないですか?」
「僕は甘噛みしたいし、ミタリアにグルーミングもしたい」
――2人でペロペロ。ふかふかオフトゥンの上で、寄り添って。
「それはずるい、リチャード様は私を3ペロで終わるかもしれないけど。私は大きなリチャード様をたくさんペロペロしなくちゃ終わらないわ」
それに紅茶をゴフッと吹いた王子と驚く王妃殿下。
あれ、私、変なこと言った?
「3ペロって――ははっ、ミタリアは僕をグルーミングすることには抵抗ないんだな」
「あっ――!」
グルーミング――いわば、狼姿の王子をペロペロすること。
ぼふっと音が出るくらい私は真っ赤に染まった。
「ふふっ、良いものを見せてもらったわ。まぁ私と陛下も負けてませんけど」
王妃殿下は愛おしそうにお腹をさすった。
ゲームでは王子とヒロインが王妃殿下に会いに行く話で、子供の話はでていない。
私が覚えている内容は――ベッドに横たわる病弱な王妃殿下。細くなった手で王子を撫でて、あなたの事は愛してる大切だと伝えた。
素敵なイベントだと思っていたけど。お子様はどこに行ったの? 妊娠期間十月十日だと聞く。いまが妊娠3ヶ月だとすると、あと7ヶ月以上経てばお子様は生まれるはず。
ゲーム内で2人が王妃殿下に会うのは。4月に学園に入学して、お会いするのは7月の夏季休暇。だとすれば、お腹の大きな王妃殿下にお会いすることになる。
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王子の弟か妹――子供はどこにいってしまった?
ゲームとは話が変わってしまったから?
それとも私が重要な何か忘れている?
「さぁ、リチャード、ミタリアちゃん。たくさん用意したから、好きなお菓子を取って食べてね」
お菓子……⁉︎
「あ、あぁ、リチャード様、忘れていたわ!」
「突然、大きな声を出して、どうした?」
「ごめんなさい、リチャード様。わ、私――お昼のことしか考えていなくて、手土産を忘れていましたわ!」
――いま、思い出しとのは別のことだけど。王妃殿下にお会いするのに手ぶらだった。
「……すみません」
「まぁ、元気なリチャードの顔が見られて、可愛い婚約者が来てくれて、手土産なんて良いのよ」
それは王子もだったようで。
「母上、すみません。僕もだ――母上に久しぶりにお会いできると、浮かれていて忘れていました」
しゅんと肩お落とした私たち。王妃殿下は優しく微笑んで。
「2人もと落ち込まなくていいのよ。陛下なんて更にすごいから。毎月の満月の夜――狼の姿で王都からここまで走ってきて、手足も拭かずに私のベッドに登り、眠っている私を起こして「ブラッシングしてくれ」よ」
――国王陛下がブラッシング⁉︎
「父上がブラッシング!」
「雨の日もそのまま、風の日も――ほんと可愛いわね」
だから、ベッドの脇に高級な櫛が置いてあったんだ。
王妃殿下は唯一、狼姿の陛下に触れられる番だもの。
「ブラッシングは羨ましいな。僕たちは2人とも獣化したらグルーミングしかないか」
「グルーミング! リチャード様、2人いっぺんに獣化しなくてもいいんじゃないですか?」
「僕は甘噛みしたいし、ミタリアにグルーミングもしたい」
――2人でペロペロ。ふかふかオフトゥンの上で、寄り添って。
「それはずるい、リチャード様は私を3ペロで終わるかもしれないけど。私は大きなリチャード様をたくさんペロペロしなくちゃ終わらないわ」
それに紅茶をゴフッと吹いた王子と驚く王妃殿下。
あれ、私、変なこと言った?
「3ペロって――ははっ、ミタリアは僕をグルーミングすることには抵抗ないんだな」
「あっ――!」
グルーミング――いわば、狼姿の王子をペロペロすること。
ぼふっと音が出るくらい私は真っ赤に染まった。
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