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第四章 経済共和制の国
第57話 店主達の悪事
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翌日、めげずに原初の呪いへ向かう。
周囲の店には目もくれず、さっさと下へ降りる。
「ちぃ。地図もなしで、困れば良いや」
そんな声が、聞こえるように叫ばれる。
嫌みのように、持っている地図を、見せてやってもいいが、面倒。
三人で、臭い穴へ突入。
すでに地図は覚えているので、記憶と整合性を取りながら進む。
奥の階下へ降りる所は、ガレ場となっており、天井に崩落の跡が見えていて穴が開いている。空が見えていたのだろうが、板で塞がれている。
「やっぱりこれは、縦穴型洞窟で崩落してつまったのだろう。つまり、いくつかそういうのがあって、繋がっているところを探し、道として利用しているのだな」
なら、侵食が進むと、町ごと一気に崩落しそうだ。
一応ヴェロニクに、伝えておいた方が良いのかもしれない。
下へは降りずに、ゴブリン達を適当に倒しながら、周囲の横穴を探索する。
たまに、お宝が見つかるという事だが、通りすがりに聞いただけなので、本当かどうかは不明だ。
そう思っていたときが、ありました。
不自然に、行き止まった穴。
先細った訳ではなくぶった切られた壁、横に道があれば水でえぐられた部分と考えられるが、それとは違う。綺麗に粘土で塗られているようだが、少し塗りが剥げて石垣が見える。
そりゃ、崩すよね。
「どうしたのでしょう?」
シルヴィが覗き込んでくる。
「ここ、石垣を積んで粘土を塗ってある」
「あら、ほんと?」
何故か俺の脇の下から、テレザが顔を出す。
確かに正面は、ドア一枚分位で狭いけれど。
そっと後ろに下がると、二人が掘り始める。
「よいしょ」
テレザが力を入れて、石を押し込む。
ぽこっと抜けて、真っ暗な穴が見える。
ただ問題は、向こうから声が聞こえること。
「これは向こう側と繋がっている通路を、何かの意味があって塞いであるのか?」
「ひょっとすると、分けていないと迷うからでしょうか?」
「エリア分けか、そりゃ悪い事をした」
そう言いながら、地図を思い出す。
繋がっていない、枝道。
「おかしいな、真ん中の穴。円に対してダンジョンは放射線状だから、この奥まで来ればダンジョン間はかなり距離があるはず」
一度、手を止めたが、もう少し壁を崩す。
向こう側へ抜けて、二人も引っ張り込む。
壁が薄明るいから、ダンジョンには違いない。
しずかにに、声のする方へ向かって行く。
すると、悪の組織。地下基地を発見。
俺の周りで、騒動が、以下略。
本当に悪かどうか分からないので、一応確認をする。
「大分数がそろったな」
「これはルマーヌ侯爵様、噂を流したら、野良亜人どもがひょいひょい集まってきますからね。ちょろっと騙せばこの通り。目をつけた奴が、三人ほど居ますから、それを捕まえたら出荷いたします」
「そうだな。こいつらにとってはダンジョンも鉱山も同じだろう。鉱山ならこいつらも役に立つし、わしも儲けになる」
そう言って悪人達は、高笑いをする。
「なるほど、噂で聞いた話し。ダンジョンだからハンターを優遇、亜人も関係なしは、撒き餌だったのか」
「ちょろっと騙せばって、言っていましたね」
「そうだな、品物をぼったくりで売りつけて、払えなければ捕まえているんだろう」
「なーるほど。店主達が犯人なのね」
見ていると、縦坑の上に穴が開いていて、そこから出入りしているようだ。
「専用通路か、地上の場所を確認しないと駄目だな。行こう」
そう言って、その場を後にして通路を軽く土魔法で塞ぐ。
適当に時間を潰し、周辺探査をして、外へ出る。
「さて、外で板の乗った場所を探そうか」
壁の外へ出て、距離的なあたりをつける。
ここは、真ん中に原初の呪いが在るため、囲むように町が広がっている。
商店が内側にあり、その外側に住宅地。
そして、しばらく行くと、二段目のダンジョン。
「ここまで来ると、来すぎだよな」
少し戻ると、通路に水の流れた跡があり、涸れ沢のようになっている。
「これを追いかけよう」
少し戻ると、家と家の間、路地に橋が架けられている。
「これだな」
木の板で作られた橋を持ち上げて、下を確認する。
「間違いないだろう」
「こんな所に出入り口があると、モンスターの氾濫とか危なくありませんか?」
「そりゃ、危ないだろう。初期に壁を作って、周囲を切り開き。住宅を作るときにはもっと小さかったのかもしれないが、この穴に気がついていたはずだ。だが此処の外側に壁を作るなら、内側にある家、全部を移動させなきゃならないし、目をつぶったのだろう」
「随分といい加減ですね」
「まあ納得しているなら、良いのじゃないか?」
周りを観察する。
店や飲食店も、壁際に集中している。
昼間でも住宅側には、人は少ない。
子どもと、お母さんだろう。
父親はダンジョンか。
「良し決めた。ここはもう良い。ギルドへ行こう」
そして、連日のギルド訪問。
だが、ヴェロニクは来客中のようだ。
「ここだけの話、ヴェロニクギルド長は、ルマーヌ侯爵の愛人なんですよ。今も応接室で何をしていることか。本当に」
受付さんも当然獣人だが、何故か表情が読めた。
嫌そうだと、鼻の上にしわが寄るのね。
「分かった。また日を改める」
そうして、宿へ帰る。
周囲の店には目もくれず、さっさと下へ降りる。
「ちぃ。地図もなしで、困れば良いや」
そんな声が、聞こえるように叫ばれる。
嫌みのように、持っている地図を、見せてやってもいいが、面倒。
三人で、臭い穴へ突入。
すでに地図は覚えているので、記憶と整合性を取りながら進む。
奥の階下へ降りる所は、ガレ場となっており、天井に崩落の跡が見えていて穴が開いている。空が見えていたのだろうが、板で塞がれている。
「やっぱりこれは、縦穴型洞窟で崩落してつまったのだろう。つまり、いくつかそういうのがあって、繋がっているところを探し、道として利用しているのだな」
なら、侵食が進むと、町ごと一気に崩落しそうだ。
一応ヴェロニクに、伝えておいた方が良いのかもしれない。
下へは降りずに、ゴブリン達を適当に倒しながら、周囲の横穴を探索する。
たまに、お宝が見つかるという事だが、通りすがりに聞いただけなので、本当かどうかは不明だ。
そう思っていたときが、ありました。
不自然に、行き止まった穴。
先細った訳ではなくぶった切られた壁、横に道があれば水でえぐられた部分と考えられるが、それとは違う。綺麗に粘土で塗られているようだが、少し塗りが剥げて石垣が見える。
そりゃ、崩すよね。
「どうしたのでしょう?」
シルヴィが覗き込んでくる。
「ここ、石垣を積んで粘土を塗ってある」
「あら、ほんと?」
何故か俺の脇の下から、テレザが顔を出す。
確かに正面は、ドア一枚分位で狭いけれど。
そっと後ろに下がると、二人が掘り始める。
「よいしょ」
テレザが力を入れて、石を押し込む。
ぽこっと抜けて、真っ暗な穴が見える。
ただ問題は、向こうから声が聞こえること。
「これは向こう側と繋がっている通路を、何かの意味があって塞いであるのか?」
「ひょっとすると、分けていないと迷うからでしょうか?」
「エリア分けか、そりゃ悪い事をした」
そう言いながら、地図を思い出す。
繋がっていない、枝道。
「おかしいな、真ん中の穴。円に対してダンジョンは放射線状だから、この奥まで来ればダンジョン間はかなり距離があるはず」
一度、手を止めたが、もう少し壁を崩す。
向こう側へ抜けて、二人も引っ張り込む。
壁が薄明るいから、ダンジョンには違いない。
しずかにに、声のする方へ向かって行く。
すると、悪の組織。地下基地を発見。
俺の周りで、騒動が、以下略。
本当に悪かどうか分からないので、一応確認をする。
「大分数がそろったな」
「これはルマーヌ侯爵様、噂を流したら、野良亜人どもがひょいひょい集まってきますからね。ちょろっと騙せばこの通り。目をつけた奴が、三人ほど居ますから、それを捕まえたら出荷いたします」
「そうだな。こいつらにとってはダンジョンも鉱山も同じだろう。鉱山ならこいつらも役に立つし、わしも儲けになる」
そう言って悪人達は、高笑いをする。
「なるほど、噂で聞いた話し。ダンジョンだからハンターを優遇、亜人も関係なしは、撒き餌だったのか」
「ちょろっと騙せばって、言っていましたね」
「そうだな、品物をぼったくりで売りつけて、払えなければ捕まえているんだろう」
「なーるほど。店主達が犯人なのね」
見ていると、縦坑の上に穴が開いていて、そこから出入りしているようだ。
「専用通路か、地上の場所を確認しないと駄目だな。行こう」
そう言って、その場を後にして通路を軽く土魔法で塞ぐ。
適当に時間を潰し、周辺探査をして、外へ出る。
「さて、外で板の乗った場所を探そうか」
壁の外へ出て、距離的なあたりをつける。
ここは、真ん中に原初の呪いが在るため、囲むように町が広がっている。
商店が内側にあり、その外側に住宅地。
そして、しばらく行くと、二段目のダンジョン。
「ここまで来ると、来すぎだよな」
少し戻ると、通路に水の流れた跡があり、涸れ沢のようになっている。
「これを追いかけよう」
少し戻ると、家と家の間、路地に橋が架けられている。
「これだな」
木の板で作られた橋を持ち上げて、下を確認する。
「間違いないだろう」
「こんな所に出入り口があると、モンスターの氾濫とか危なくありませんか?」
「そりゃ、危ないだろう。初期に壁を作って、周囲を切り開き。住宅を作るときにはもっと小さかったのかもしれないが、この穴に気がついていたはずだ。だが此処の外側に壁を作るなら、内側にある家、全部を移動させなきゃならないし、目をつぶったのだろう」
「随分といい加減ですね」
「まあ納得しているなら、良いのじゃないか?」
周りを観察する。
店や飲食店も、壁際に集中している。
昼間でも住宅側には、人は少ない。
子どもと、お母さんだろう。
父親はダンジョンか。
「良し決めた。ここはもう良い。ギルドへ行こう」
そして、連日のギルド訪問。
だが、ヴェロニクは来客中のようだ。
「ここだけの話、ヴェロニクギルド長は、ルマーヌ侯爵の愛人なんですよ。今も応接室で何をしていることか。本当に」
受付さんも当然獣人だが、何故か表情が読めた。
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