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マイクのテストをする夢
3.
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思わず顔をしかめたところで目を覚ました。
マイクのテストの夢
マイクで叫んで告白する充と沢島さん
なんて事をまず書く。耳にまだぴーっと言う高い音が残っている気がする。眠い気はするけど、でも、何だか意識は、はっきりとしている気もした。頭を振って高い音を追い出し、ちゃんと起きないと、と思う。
時計を見ると、それなりの時間だった。あんまりのんびりしているのもどうかと思い、さっさと大学に向かった。
七月も半ばに入ってきて、前期の試験まで残り一週間と言う状況だった。さすがに試験前の一週間なので、どの講義にも遅れずに出ておかないといけないし、過去問の情報もしっかりと集めておかないと思った。過去問がそのまま出ると言われている講義に関しては特に重要となる。
こういう時に頼りになるのは、知り合いの多さで、そうなると充が本領を発揮する。僕も、一応、細いながらも独自の伝手がある。そういうのを上手く利用して、情報を収集する。充が広く全般的に情報を拾ってくるのに対して、僕はなかなか手に入らない情報をピンポイントで入手するのが得意で、お互いの弱点を見事に補っていた。
この時期だけ、やけに知り合いが多くなるような気もするけど、それは持ちつ持たれつで仲間意識がやたらと高まる一週間でもある。勉強してちゃんと結果を残す事が本当は大事な事だと思うけど、良い成績を取る事よりも、まずは単位を落さないようにすることが大事で、そのために出来る事はしないといけないと考えていたりもする。要するに楽したいという気持ちが強いのだ。
過去問のコピーと言うのが意外と時間が掛かったりする。借りてたのを返したり、入手したのを渡したりと、効率を考えてやらないといけない。当然、ただ入手するだけでなく、テスト前には回答を覚えておかないと意味がないから、その分の時間も考える必要があった。
ひたすらに効率よくこなす事が重要だと僕と充は激しく同意する。三ヶ嶋君は基本的に出来る人なので、僕と充とは違って真面目に努力をしている。僕たちと同じ様に過去問は入手するが、それは本当に勉強のためで、楽して試験をパスするためではない。僕と充にとっては信じられないが、そういう人なのだ。
考え方に違いはあっても、とにかく前期試験を乗り切らなければいけないというのは、共通の認識だ。一応、ダメでも再試験とかあったりするけど、今年の夏はそういう事に時間を取られてはダメだと固く決意していた。それもまた、三人の共通していた認識だったと思う。
マイクのテストの夢
マイクで叫んで告白する充と沢島さん
なんて事をまず書く。耳にまだぴーっと言う高い音が残っている気がする。眠い気はするけど、でも、何だか意識は、はっきりとしている気もした。頭を振って高い音を追い出し、ちゃんと起きないと、と思う。
時計を見ると、それなりの時間だった。あんまりのんびりしているのもどうかと思い、さっさと大学に向かった。
七月も半ばに入ってきて、前期の試験まで残り一週間と言う状況だった。さすがに試験前の一週間なので、どの講義にも遅れずに出ておかないといけないし、過去問の情報もしっかりと集めておかないと思った。過去問がそのまま出ると言われている講義に関しては特に重要となる。
こういう時に頼りになるのは、知り合いの多さで、そうなると充が本領を発揮する。僕も、一応、細いながらも独自の伝手がある。そういうのを上手く利用して、情報を収集する。充が広く全般的に情報を拾ってくるのに対して、僕はなかなか手に入らない情報をピンポイントで入手するのが得意で、お互いの弱点を見事に補っていた。
この時期だけ、やけに知り合いが多くなるような気もするけど、それは持ちつ持たれつで仲間意識がやたらと高まる一週間でもある。勉強してちゃんと結果を残す事が本当は大事な事だと思うけど、良い成績を取る事よりも、まずは単位を落さないようにすることが大事で、そのために出来る事はしないといけないと考えていたりもする。要するに楽したいという気持ちが強いのだ。
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ひたすらに効率よくこなす事が重要だと僕と充は激しく同意する。三ヶ嶋君は基本的に出来る人なので、僕と充とは違って真面目に努力をしている。僕たちと同じ様に過去問は入手するが、それは本当に勉強のためで、楽して試験をパスするためではない。僕と充にとっては信じられないが、そういう人なのだ。
考え方に違いはあっても、とにかく前期試験を乗り切らなければいけないというのは、共通の認識だ。一応、ダメでも再試験とかあったりするけど、今年の夏はそういう事に時間を取られてはダメだと固く決意していた。それもまた、三人の共通していた認識だったと思う。
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