夢ノコリ

hachijam

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宿題をする夢

4.

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大学の図書室の書庫は、図書室とは別の建物でちょっと離れたところにある。元々はそこが図書室だったそうだが、大学の建て替えが行われた時に新しい図書室が出来て、元の図書室が書庫として残される事になったようだ。僕たちが大学に入った時には、新しい図書室があったので、課題をやる時には基本的にはその新しい図書室に向かう事になる。

新しい本であれば、その図書室にあるけど、少し古い本や資料となると、書庫にいかないと見つからない事が多い。僕が見つけたいと思っていた資料も少し古めなので、書庫にいかないと見つからないと思っていた。

いかにも旧校舎と言う雰囲気のする建物の中に書庫はある。わざとなのか分からないけど、どこか照明も薄暗く、夜になると肝試しが出来るのではと思う事もある。大学の書庫だからなのか、中には貴重な資料も含まれているという事で、出入りはチェックされている。と、言っても厳重なセキュリティと言う訳では無く、学生証を提示して、名前を書く程度の事である。

この書庫にも自習するスペースは用意されているが、あまり広くはなく、入る時の手続きもあるためか、ほとんど学生はいない。いても学部生では無くて院生がほとんどだ。この時は、入り口近くの席に一人院生が難しそうな本を読んでいた。

僕と充は黙って受付で名前を書き、書庫に入った。シーンと静まり返っているので、歩くのもあまり音を立てないように気を付けた。僕が見つけたいと思っていた資料は書庫の真ん中あたりにあるようで、そこに向かう。

充は別の所で探すようだ。課題とは全く関係ないのではと少しだけ思ったけど、とりあえず、自分の必要な本を探そうと思う。やはり、大学の図書室の書庫だけあって難しそうなタイトルの本が並んでいる。その分、何が書かれているのかはとても分かりやすいのだが、専門的知識が無い人にとってはちんぷんかんぷんだろと思う。僕も自分の専門に関しては、少しは分かるけど、それ以外はさっぱりだった。

大体、ここら辺だろうという棚に目を付けて資料を探してみる。タイトルを見ると、探しているのが近くにあるかなと言う雰囲気になった。やはり、書庫にある本と言うのは少し古めの本が多いなと思う。最新の理論などを考える場合には、物足りなさは感じてしまうのだけど、理論としてすでにある程度確立されている物の場合、その大本の考え方を知るには古い資料を探した方が分かりやすいと個人的には思っていた。

いくつか目を通してみると、参考になりそうな資料が見つかった。とりあえず、目的は達成した。意外とあっさりと片づいてしまい。どうしようかなと思った。充はまだ探しているのかなと思うと、少し書庫の中を見て歩くのも良いのかもしれないと思った。
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