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大食いの夢
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大食いの夢
カレーライス、ラーメン、パスタ
カレーライス、ラーメンは全部食べて、パスタは食べきれなかった
なんて事をとりあえず、いつも通り夢の日記に書きこんだ。空腹でそんな夢を見たのかなと思ったけど、いつも通りで、特別にお腹が空いているという感じでは無かった。何となくカレーが食べたいなと言う気分でその日が始まった。
昨日の事を充に話した方が良いなと思っていたが、その日の午前中の講義では席が隣り合わず、話す機会が無かった。結果、食堂で昼食を取りながらの会話になった。当然のように今日の僕のメニューはカレーライスだ。どう切り出すべきなのか、少し考えたけど、充相手に気取っても仕方ないと思いストレートに、昨日、赤岡さんに連絡したことを告げた。
すぐに食いついてくるかと思っていたけど、意外と落ち着いた反応だったので、拍子抜けしてしまった。充よりも、三ヶ嶋君の方が興味を示していた。
「この前、水族館だったから、次はどこが良いんだろ」
具体的に考え始めているようだった。もしかしたら、すでにいくつか候補を考えていたのではと思ったけど、そこからすぐには出て来なかった。
「とりあえず、飯食いに行くとか、飲みに行くとかで良いんじゃないの?」
意外とそっけない感じで充が言った。僕は充任せにするつもりだったので、特に何も考えていなかった。前回の事を考えれば、グレードアップしたデートプランを提示するべきなのではと思ったけど、人数も増えるし、プランを考えて時間が掛かるよりは、すぐにでも食事とかに誘った方が良いのかもしれないと充に言われて思った。その時に更に次のデートプランとか提示する流れとかどうだろう。そこまで考えてしまった。
「どこか良いところある?」
二人に聞いてみる。
「すぐには出て来ない」
と、三ヶ嶋君。
「そう言えば、自称世界一美味しいカレー屋ってのが、どっかこの近くにあるって話、聞いたな」
僕がカレーを食べていたからだろうか、充がそう言った。
「世界一?」
デート云々では無く、世界一と言う言葉にカレーが好きな僕は反応してしまった。
「どういうところ?」
三ヶ嶋君も気になったのか、興味を示した。
「詳細は良く知らないけど、いろいろなカレーが食べれるって話だったような。すまん、羽田がカレー食べているのを見て、思い出して言ってみただけ」
「とりあえず、そういう話があるから、どこかあれば考えておいてよ」
すぐに結論が出なさそうだったので、そこで話をまとめようとした。
「そうだな。何か無いか探してみる」
三ヶ嶋君はそういうと、頭の中で候補が無いか考えているようだった。
「俺はカレー屋の話。詳しく聞いておくよ」
充はそう言う。
人任せにしているなと思いながら、とりあえず、目的は果たした事にホッとする。これで少し何かが変わっていくのだろうか。
カレーライス、ラーメン、パスタ
カレーライス、ラーメンは全部食べて、パスタは食べきれなかった
なんて事をとりあえず、いつも通り夢の日記に書きこんだ。空腹でそんな夢を見たのかなと思ったけど、いつも通りで、特別にお腹が空いているという感じでは無かった。何となくカレーが食べたいなと言う気分でその日が始まった。
昨日の事を充に話した方が良いなと思っていたが、その日の午前中の講義では席が隣り合わず、話す機会が無かった。結果、食堂で昼食を取りながらの会話になった。当然のように今日の僕のメニューはカレーライスだ。どう切り出すべきなのか、少し考えたけど、充相手に気取っても仕方ないと思いストレートに、昨日、赤岡さんに連絡したことを告げた。
すぐに食いついてくるかと思っていたけど、意外と落ち着いた反応だったので、拍子抜けしてしまった。充よりも、三ヶ嶋君の方が興味を示していた。
「この前、水族館だったから、次はどこが良いんだろ」
具体的に考え始めているようだった。もしかしたら、すでにいくつか候補を考えていたのではと思ったけど、そこからすぐには出て来なかった。
「とりあえず、飯食いに行くとか、飲みに行くとかで良いんじゃないの?」
意外とそっけない感じで充が言った。僕は充任せにするつもりだったので、特に何も考えていなかった。前回の事を考えれば、グレードアップしたデートプランを提示するべきなのではと思ったけど、人数も増えるし、プランを考えて時間が掛かるよりは、すぐにでも食事とかに誘った方が良いのかもしれないと充に言われて思った。その時に更に次のデートプランとか提示する流れとかどうだろう。そこまで考えてしまった。
「どこか良いところある?」
二人に聞いてみる。
「すぐには出て来ない」
と、三ヶ嶋君。
「そう言えば、自称世界一美味しいカレー屋ってのが、どっかこの近くにあるって話、聞いたな」
僕がカレーを食べていたからだろうか、充がそう言った。
「世界一?」
デート云々では無く、世界一と言う言葉にカレーが好きな僕は反応してしまった。
「どういうところ?」
三ヶ嶋君も気になったのか、興味を示した。
「詳細は良く知らないけど、いろいろなカレーが食べれるって話だったような。すまん、羽田がカレー食べているのを見て、思い出して言ってみただけ」
「とりあえず、そういう話があるから、どこかあれば考えておいてよ」
すぐに結論が出なさそうだったので、そこで話をまとめようとした。
「そうだな。何か無いか探してみる」
三ヶ嶋君はそういうと、頭の中で候補が無いか考えているようだった。
「俺はカレー屋の話。詳しく聞いておくよ」
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人任せにしているなと思いながら、とりあえず、目的は果たした事にホッとする。これで少し何かが変わっていくのだろうか。
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