王子とチェネレントラ

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40話 ※

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 一応ちゃんと様子は見ていた。前に凪が目を覚ました後に和颯がしたことに対しての、凪の様子。凪だから大丈夫だろうと思ったが、実際大丈夫そうだった。

 だからまあ、遠慮しない。

 和颯は内心ニッコリ思った。

「この……っ、クソ野郎! 何考え……っやめ」

 凪が普段、上半身裸で寝ているとは流石に知らなかった。

 あいつ、絶対ろくでもないことしかしてないだろうな。

 和颯は少々微妙な顔で氷聖を思いながらも、むき出しの凪の胸元に指を這わせる。凪は相変わらず思いきり和颯を睨みつけてくるが、生憎先ほどキスされて唖然としている凪の手をつかみ上げて和颯自身のベルトで縛っておいたため、うまく身動きとれないようだ。
 それでもその腕を振りおろして殴りかかろうとはしてくるので、片手はそれを押さえるのに使わざるを得ない。

「剣道部。ただの同好会に負けているようじゃまだまだだな?」
「うるせぇ、お前がいちいち卑怯なだけだろうが……! っくそ、やめろ……っ、ぅ、んっ」

 とてつもなく怒りながらも、和颯の指が与えてくる動きに反応して凪は顔を赤らめながら歪ませている。

 本当にいたぶり甲斐のあるヤツだな。

 和颯はその敏感に反応している胸の突起に舌を這わせた。

「っ」

 凪が息を飲むのがわかった。これくらいで声を漏らすとも思っていないが、と和颯はさらに硬くもぷくりと膨れた突起を舐った。
 この間もそうだったが、胸の感度がいいのは多分十中八九、氷聖の仕業だろうと思うと楽しさも半減しそうだ。しかしやはり反応が悪いよりはいいほうが和颯としても満足できるのでよしとする。ただ凪としては全く納得できないようではある。

 ……まあ俺も自分が男に胸を弄られて感じるのは歓迎できないしな。

「どうした? そんな顔して」

 わかりつつもだがあえて聞いた。

「どう、もしねぇ……っ」

 明らかにどうもしなくないのは、いつだって感情がまっすぐな凪を見れば一目瞭然だった。だが和颯はわざとわからない振りして「まさかお前、俺にこんなことされて気持ちがいいはずないよな?」と楽しげに聞く。

「そ、んなはず、ね……っぇ」

 突起に唇や歯が触れる度、舌が刺激を与える度にびくりと体を震わせながら、凪は和颯をひたすら睨みつける。

「へえ。じゃあ、お前のこれは何だ」

 和颯は唇を胸元から離し、上で凪の拘束している手をつかんでいた手も離して凪の下を脱がせる。

「バッ、やめろっ」

 抵抗する暇もなく脱がされ、凪は慌てて足を曲げて和颯の手や目から逃れようとした。だがそんなこと和颯が許すはずもなく、今度は凪の左足に乗り上げ片手で右足を持ちあげた。そのせいで丸見えになった凪のものは、すでに硬く上に擡げている。

「いい光景だな? ナギ」
「この変態……! ざけんな! 何考えて……」

 かろうじて自由にはなった、ベルトで拘束された腕を下に勢いよく振ってきた凪だが、当然体を起こしている和颯に当たることはない。和颯は構わず反り上がっている凪のそれを空いている方の手でゆっくりと扱いていく。

「っやめ……っろ」

 殴ることもできず、せめて自分のものを扱いてくる手を拘束されたままの手で退けようとしているようだが、思うように動かないためまるで一緒に扱いているかのようになる。

「今やめていいのか? 別にやめてもいいが、俺はここから動く気はないし、お前のそれはどうする? 俺に見られながら自分でするか?」

 淡々と言えば、凪は「するかよ!」とまた睨みつけてきた。だが和颯の手の中にあるそれがビクリと動くのがわかる。口元を綻ばせながら和颯は言われた通りに手を離す。
 凪は和颯が素直に扱くのをやめてきたことに唖然としているようだ。だがもちろん凪の言うことを聞くためにやめたのではない。和颯は少し体を浮かせ、自分の上着などを脱いでいった。

「お、前……マジ何考えてんだよ……」

 本気で戸惑ったような声で凪が聞いているのに対しただ微笑むと、和颯は上着のポケットに入れておいた小さなローションを取りだした。そのローションの中身を出す前に、ある部分へ目がいった和颯は手を伸ばし、そっと指を這わせる。

「っさ、わるな」
「……ここ、まだ残ってたんだな。この間は気づかなかった」

 和颯の指は静かに凪の足の付け根に近い、鼠径靭帯のあたりを這っていく。その指の感触に凪の体が小さく震えた。
 改めて和颯は凪を見た。昔病弱で痩せて華奢だった凪は、和颯とあまり変わらないほど身長は伸び、そして剣道で鍛えた体は引きしまり、つき過ぎていない筋肉がむしろ美しく映えた体つきになっている。

「人の体をじろじろ見るな……っ」

 だが凪に言われ、和颯はニッコリと「いや、運動部のくせに俺よりも筋肉ないんじゃないかと思ってな」と笑いかけた。すると案の定凪はまた腹を立てている。

 わかりやすいヤツだ。

 和颯はおかしげに笑うと、屈んでその小さな傷に唇を這わせた。そしてポカンとしている凪をいいことに、ローションをたっぷりと手に出す。また凪の右足太腿の裏に片手をやって股を開かせると濡らした方の手をゆっくり後ろへやった。

「っってめ……っ、ほんと何考え……っぅ、あ」
「お前も何考えているんだ? 本当に馬鹿だな。俺にこんなに散々されているのに、何でところどころ油断できるんだ?」

 すると凪がまた和颯を睨んできた。

「っ。……お前が! お前のことはほんっとうぜぇしいけすかねぇし気に食わねえけど! だけどお前が和颯だからだろうが……っ」
「…………そう、か」

 こんな時ですらまっすぐな凪の言葉を聞いて、手が止まった和颯は一瞬真顔になった後、静かに微笑んだ。

「まあその油断が何だろうな、命取り、ってやつか?」

 だがあえてそう言うと、止めていた手を、指を動かしていく。

「っう、ぁ」

 専用のローションを使っているおかげか、この間に一度慣らしたおかげもあるのか、指は前の時よりもスムーズに入っていく。和颯は何度もその指を入れては抜き、ローションを足しては入れ、を繰り返した。

「気持ち、悪、いんだ、よっ、馬鹿野郎っ」
「そうなのか? おかしいな? ここもか?」

 罵倒されても楽しげに言うと、和颯はあえて触れていなかった部分に指をやった。

「っひ、ぁっ、あ」

 前回同様、やはりそこはとてつもなく弱いらしく、凪は体をぶるりと震わせる。凪の前は今やはちきれそうになり、先からとろりと漏れるものがとてつもなく卑猥に見えた。たっぷりのローションと刺激のせいで凪の中から同じく卑猥な音が漏れ聞こえてくる。
 必死になって声を堪え唇を噛みしめて耐えている様子が堪らなく和颯をそそってきたので、あえてひたすらゆっくりと時間をかけて後ろを解した。口を手で覆うことすらできず、凪はひたすら悶えながらも耐えていた。
 苦痛でなく快楽に耐える姿がまた堪らないな。
 後ろだけを散々弄られているせいで快楽に押し潰されそうになりながらも達することもできず、凪はすでに涙目となって少々ぐったりしている。だというのにやはり時折息も絶え絶えに「死ね」と言っては和颯を睨んでくるのも堪らないと和颯は内心ニッコリした。

「なあ、ナギ。お前はもう、熱を出して倒れたり酷い怪我をして俺やヒサの目の前から消えそうになることはないのだろうかな」

 また「馬鹿野郎」と悪態をついてきた凪に静かに問いかけると、今度は「ざけんな」と返ってきた。

「この俺がそん、な……っ羽目に、なる……わけねぇ、だろうが……っ」

 快楽に呑まれないよう堪えている凪の途切れがちの答えを聞くと、和颯はニッコリ凪を見た。

「ん……。いい返事だ。……だったら何しても大丈夫だな」
「は? っちょ、まさ、か……や、め……っぁ、ああ、あっ、ひっ」

 ぼんやりした凪が青くなってまた何とか抵抗を見せようとする前に、和颯は今まで痛いほどに猛っていた自分のものをゆっくりと凪の中に押し込んでいった。
 あれほどに十分すぎるくらいに解したというのに、そこはあり得ないほど狭かった。そして凪の中の襞が和颯のものを飲み込むかのように吸いついてくる気がした。

「ぁ、ひ……っ、やめろ、バ……ッ」
「大丈夫、そのまま力、入れてろ」

 ゆっくりと沈めていった後、暫く動きを留めてはいたが、さすがに和颯もこれ以上動かないわけにはいかなくなった。だから思いきり顔をしかめている凪の耳元で囁いた。

「悪い、動く」
「は? 冗談……っ、クソが! やめろ死ぬっ」
「馬鹿だな、お前はそんな羽目にならないんだろう? まあ、あれだ、がんばれ」
「このや、ろ、お前が、死、ねぇぇぇっ! っあ、ああ、あっ、い……やだっ、クソッ、ああ、あっ」

 散々悪態をついてくるおかげで面白いほど喘ぐ声も聞くことができた。

 本当にお前はまっすぐで、馬鹿で……そして……。

 和颯はそっと微笑むと、おもいきり悪態をまたついてきた凪の中を抉るようにして腰をグラインドさせた。
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