笑えるように

相沢 朋美

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 僕は体調の悪化で翌日会社を休む羽目になる。そういえば晴海さんは大丈夫だろうかと気になり、LINEで聞いてみた。晴海さん自身は友達に匿ってもらったこともあり、怪我はしなかったとのこと。また男は逮捕されたので、もう晴海さんに近づいてくることはなさそうだ。こうして晴海さんの平穏な日常が戻ってきた。
 男の逮捕により、晴海さんはようやく1人暮らしのマンションから安心して大学に通えるようになったそうだ。気づくと3月になり、就活シーズンも始まる。きっと晴海さんも忙しくなるのだろうと僕は考えた。
 そんなある日、晴海さんから1通のLINEが来る。いつもより長い文章だった。
「あのときはありがとうございました。小宮山さんに助けてもらえなかったら、私はもう生きていないかもしれません。小宮山さんは私にとって命の恩人です。恩を仇で返すようで申し訳ないのですが、就活と勉強で忙しくなりそうでLINEできなくなるかもしれません……」
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