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新たな旅 ー王都ー
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天気の良い翌日。
「「気持ちいねー。」」
朝早くに作ったお弁当を持って王都を出たイオリ達は森までやってきていた。
「昨日までは、此処にゴブリンの集落があったんだ。
何があるか分からないから注意するんだぞ?」
はしゃぐ子供達に注意をするヒューゴは引率の先生のようだ。
「「「「「はーい。」」」」」
ピクニックの準備をするイオリ達を他所にナギは腰バックからライアーを取り出し、自分の仕事だと演奏を始めた。
ゴブリンにより汚染されていた森がキラキラと浄化されていくのを見てラックを目を輝かせている。
「綺麗だねー・・・。ナギ凄いや!」
「ふふ。ぼくはスコル達みたいに強くないけど植物とは仲良しだから。」
ナギはそう言って心ゆくまで演奏し森に力を戻すと見守っていたイオリ達のもとに戻ってきた。
「あーあ。最近は魔獣を倒してないよ。」
パティは肩を落とすと溜息をはいた。
スコルも同意して頷いた。
「ギガントベアー見たかった!ゴブリンも僕達負けないよ。」
「知ってるさ。2人が強い事は。
今回は休んだんだから、ポーレットに帰ったら仕事を頼むよ。」
「「うん!!任せて!」」
そんな双子の手を洗浄魔法で綺麗にするとニナはお弁当にと持って来たサンドイッチを差し出した。
「「ありがとう!!」」
双子は嬉しそうに手に取ると頬張った。
「みんな、最近は退屈だったろう?
ごめんね。慣れない王都は大変だね。
ゼンとアウラとソルは食べ終わったら、少し走って来たらどうだい?」
『良いの!?やったー!
もう、食べ終わった!行こう!アウラ!ソル!』
一気にお弁当を食べ切ったゼンはアウラとソルに声をかけると森の奥に入っていった。
「みんなはゆっくり食べな。
時々はまったりするのも悪くないよね。」
王都へ来てから怒涛の如く流れた時間に疲れていたイオリ達はまったりと自然のエネルギーを体に浴びていた。
___________
1人ミズガルドに入っていたリルラはヴァハマン侯爵が治める領地に来ていた。
魔獣を呼び出す魔道具の秘密を探る為であった。
手始めに鉱山を調べていたリルラには以前から気になっている事があった。
「鉱山の産出量が違う?
そんなもの何とか帳面で合わせておけ!!」
以前、仕事の報告にヴァハマンの元に行った時に聞いたこの言葉。
支配している国と言えど、ミズガルドにも絶対的な法がある。
鉱山大国ミズガルド、何であろうと鉱石は許可された量しか産出してはならず他国に売るのも国の管理下に置かれている。
だからこそ、産出量を偽っているとすれば例えヴァハマンであろうと窮地に陥るのは間違いが無かった。
産出量が少ないのであれば、国としても咎める事もないが採れないから誤魔化すのではなく、採れすぎるのを隠しているのではないか。
では、その鉱石はどこに行っているのか?
リルラは鉱山の輸送を監視し始めたのであった。
潜り込んでから2週間。
鉱山での動きがあった。
いつもとは違う馬車からいつもと違う人間が出て来た。
鉱山に入っていって、しばらくして姿を現した男の後ろにいた使用人達が木箱を重そうに持ち馬車に積み込んだ。
その後、何かを言って馬車に乗んだ男は馬車に乗り込み去っていったのであった。
「つけるか・・・。ハッ!!」
そう呟いたリルラが殺気を感じ取り跳び避けると、男が上から短剣を振り下ろして降って来た。
避けられた事に眉間にシワを寄せた男の目には痛々しい大きな傷がありリルラを殺気のこもった目で睨んでいた。
「「気持ちいねー。」」
朝早くに作ったお弁当を持って王都を出たイオリ達は森までやってきていた。
「昨日までは、此処にゴブリンの集落があったんだ。
何があるか分からないから注意するんだぞ?」
はしゃぐ子供達に注意をするヒューゴは引率の先生のようだ。
「「「「「はーい。」」」」」
ピクニックの準備をするイオリ達を他所にナギは腰バックからライアーを取り出し、自分の仕事だと演奏を始めた。
ゴブリンにより汚染されていた森がキラキラと浄化されていくのを見てラックを目を輝かせている。
「綺麗だねー・・・。ナギ凄いや!」
「ふふ。ぼくはスコル達みたいに強くないけど植物とは仲良しだから。」
ナギはそう言って心ゆくまで演奏し森に力を戻すと見守っていたイオリ達のもとに戻ってきた。
「あーあ。最近は魔獣を倒してないよ。」
パティは肩を落とすと溜息をはいた。
スコルも同意して頷いた。
「ギガントベアー見たかった!ゴブリンも僕達負けないよ。」
「知ってるさ。2人が強い事は。
今回は休んだんだから、ポーレットに帰ったら仕事を頼むよ。」
「「うん!!任せて!」」
そんな双子の手を洗浄魔法で綺麗にするとニナはお弁当にと持って来たサンドイッチを差し出した。
「「ありがとう!!」」
双子は嬉しそうに手に取ると頬張った。
「みんな、最近は退屈だったろう?
ごめんね。慣れない王都は大変だね。
ゼンとアウラとソルは食べ終わったら、少し走って来たらどうだい?」
『良いの!?やったー!
もう、食べ終わった!行こう!アウラ!ソル!』
一気にお弁当を食べ切ったゼンはアウラとソルに声をかけると森の奥に入っていった。
「みんなはゆっくり食べな。
時々はまったりするのも悪くないよね。」
王都へ来てから怒涛の如く流れた時間に疲れていたイオリ達はまったりと自然のエネルギーを体に浴びていた。
___________
1人ミズガルドに入っていたリルラはヴァハマン侯爵が治める領地に来ていた。
魔獣を呼び出す魔道具の秘密を探る為であった。
手始めに鉱山を調べていたリルラには以前から気になっている事があった。
「鉱山の産出量が違う?
そんなもの何とか帳面で合わせておけ!!」
以前、仕事の報告にヴァハマンの元に行った時に聞いたこの言葉。
支配している国と言えど、ミズガルドにも絶対的な法がある。
鉱山大国ミズガルド、何であろうと鉱石は許可された量しか産出してはならず他国に売るのも国の管理下に置かれている。
だからこそ、産出量を偽っているとすれば例えヴァハマンであろうと窮地に陥るのは間違いが無かった。
産出量が少ないのであれば、国としても咎める事もないが採れないから誤魔化すのではなく、採れすぎるのを隠しているのではないか。
では、その鉱石はどこに行っているのか?
リルラは鉱山の輸送を監視し始めたのであった。
潜り込んでから2週間。
鉱山での動きがあった。
いつもとは違う馬車からいつもと違う人間が出て来た。
鉱山に入っていって、しばらくして姿を現した男の後ろにいた使用人達が木箱を重そうに持ち馬車に積み込んだ。
その後、何かを言って馬車に乗んだ男は馬車に乗り込み去っていったのであった。
「つけるか・・・。ハッ!!」
そう呟いたリルラが殺気を感じ取り跳び避けると、男が上から短剣を振り下ろして降って来た。
避けられた事に眉間にシワを寄せた男の目には痛々しい大きな傷がありリルラを殺気のこもった目で睨んでいた。
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