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新たな旅 ーミズガルドー
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子供達は走って来たゼン達と早速戯れた。
久々に聞く笑い声に呆けていたイオリは徐々に現実に戻りニッコリとした。
「皆んな久しぶり!!」
イオリが声を掛けると、子供達はジッとイオリを見つめると泣きながら走り抱きついた。
「「「「ぅわぁぁぁぁん!!」」」」
しばらく泣き続ける子供達が再び笑顔を見せてくれるまでの数分間、イオリは声をかけながら抱きしめた。
「ずっと、良い子で我慢していたからな。
イオリの顔を見てホッとしたんだろう。」
いつのまにか、やって来たヒューゴがニコニコしていた。
「どうしたんですか?
まさか、5人だけで来た訳じゃないんでしょ?」
「ああ、ギルバート王太子殿下がアースガイルからの使節団代表でミズガルドに行く事になってな。
イオリに会いたがっていた子供達を護衛にと推挙して下さったんだ。
国の変革には危険が付き物だから、不安だったんだが新国王トーレチカ様の考えを聞いてアースガイル王が見て来いと言われたんだよ。」
ヒューゴの言葉にイオリは頷いた。
特に住んでいた双子には嫌な思い出のある国だ。
今だって、頭からスッポリとフードを被っている。
来る事だって躊躇う事だってあったろうに、イオリに会いたい一心でやって来たのだ。
「スコル、パティ。
ミズガルドの新しい王様がね。
国民に獣人にも親切にしなさいって言ってくれたんだ。
俺は、この国が変わっていくのを期待しているよ。
でも、悲しい事に人の考えを変える事は簡単じゃない。
良い人もいるけど、まだ獣人を邪険にする人もいると思う。
だから、十分に気をつけるんだよ。」
「「うん!」」
イオリの言葉に双子は真剣な顔で頷いた。
「本当は国を越えるのは怖かったろう?
来てくれて有難う。」
2人を抱きしめるイオリの腕が震えているのをヒューゴは気づいていた。
その後、木陰にお菓子を広げ会えなかった時の話をした。
イオリと離れ、ゼン達と離れた子供達は寂しさを堪えるように修行に励んだそうだ。
スコルとパティはスピードを高め、ヒューゴを含めて連携を高めた。
ナギは王都の図書館に通い詰め、学者に会い植物などの勉強をしたらしい。
驚いたのはニナで、ニコライの従魔であるデニによって才能を見出され、シールドのスキルを身につけ障壁を作れるようになっていた。
まだ、小さいシールドを今は大きく分厚くする訓練をしているそうだ。
「皆んな、すごいじゃないか!!
子供は会わないとと成長が早いって言うけど本当ですね。」
ヒューゴはイオリの言い方に苦笑いした。
「親戚のおっさんか?
それで?お前の方もやばい状況だったと聞いたぞ?」
その後イオリはミズガルドに来てからの事を話すとヒューゴだけでなく子供達も固唾を飲んでいた。
「そうか・・・大蛇か・・・。
“悪魔に魂を売った”とは物は言いようだな。
イオリ達が無事で良かったよ。
まぁ、お前が簡単にやられるとは思えないけどな。」
「「イオリは負けない!!」」
「うん!」
「ねー!」
子供達の言葉にイオリは照れるとゼンを撫でた。
「ゼン達のお陰なんだ。
ソルがサラマンダーっていうドラゴンになるし・・・。」
「「「「「えっ?」」」」」
止まる家族にイオリはキョトンとした。
「あれ?聞いてない?
ソルってスカイヤっていうドラゴンに貰った卵から生まれただろう?
だからかなって。」
その後、絶叫した家族達の声でヴァルト達が思わず部屋から出てきたのだった。
久々に聞く笑い声に呆けていたイオリは徐々に現実に戻りニッコリとした。
「皆んな久しぶり!!」
イオリが声を掛けると、子供達はジッとイオリを見つめると泣きながら走り抱きついた。
「「「「ぅわぁぁぁぁん!!」」」」
しばらく泣き続ける子供達が再び笑顔を見せてくれるまでの数分間、イオリは声をかけながら抱きしめた。
「ずっと、良い子で我慢していたからな。
イオリの顔を見てホッとしたんだろう。」
いつのまにか、やって来たヒューゴがニコニコしていた。
「どうしたんですか?
まさか、5人だけで来た訳じゃないんでしょ?」
「ああ、ギルバート王太子殿下がアースガイルからの使節団代表でミズガルドに行く事になってな。
イオリに会いたがっていた子供達を護衛にと推挙して下さったんだ。
国の変革には危険が付き物だから、不安だったんだが新国王トーレチカ様の考えを聞いてアースガイル王が見て来いと言われたんだよ。」
ヒューゴの言葉にイオリは頷いた。
特に住んでいた双子には嫌な思い出のある国だ。
今だって、頭からスッポリとフードを被っている。
来る事だって躊躇う事だってあったろうに、イオリに会いたい一心でやって来たのだ。
「スコル、パティ。
ミズガルドの新しい王様がね。
国民に獣人にも親切にしなさいって言ってくれたんだ。
俺は、この国が変わっていくのを期待しているよ。
でも、悲しい事に人の考えを変える事は簡単じゃない。
良い人もいるけど、まだ獣人を邪険にする人もいると思う。
だから、十分に気をつけるんだよ。」
「「うん!」」
イオリの言葉に双子は真剣な顔で頷いた。
「本当は国を越えるのは怖かったろう?
来てくれて有難う。」
2人を抱きしめるイオリの腕が震えているのをヒューゴは気づいていた。
その後、木陰にお菓子を広げ会えなかった時の話をした。
イオリと離れ、ゼン達と離れた子供達は寂しさを堪えるように修行に励んだそうだ。
スコルとパティはスピードを高め、ヒューゴを含めて連携を高めた。
ナギは王都の図書館に通い詰め、学者に会い植物などの勉強をしたらしい。
驚いたのはニナで、ニコライの従魔であるデニによって才能を見出され、シールドのスキルを身につけ障壁を作れるようになっていた。
まだ、小さいシールドを今は大きく分厚くする訓練をしているそうだ。
「皆んな、すごいじゃないか!!
子供は会わないとと成長が早いって言うけど本当ですね。」
ヒューゴはイオリの言い方に苦笑いした。
「親戚のおっさんか?
それで?お前の方もやばい状況だったと聞いたぞ?」
その後イオリはミズガルドに来てからの事を話すとヒューゴだけでなく子供達も固唾を飲んでいた。
「そうか・・・大蛇か・・・。
“悪魔に魂を売った”とは物は言いようだな。
イオリ達が無事で良かったよ。
まぁ、お前が簡単にやられるとは思えないけどな。」
「「イオリは負けない!!」」
「うん!」
「ねー!」
子供達の言葉にイオリは照れるとゼンを撫でた。
「ゼン達のお陰なんだ。
ソルがサラマンダーっていうドラゴンになるし・・・。」
「「「「「えっ?」」」」」
止まる家族にイオリはキョトンとした。
「あれ?聞いてない?
ソルってスカイヤっていうドラゴンに貰った卵から生まれただろう?
だからかなって。」
その後、絶叫した家族達の声でヴァルト達が思わず部屋から出てきたのだった。
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