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後宮にも新たな風が吹く
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主人を失った“芍薬の宮”
今は皇子や皇姫が共同で住んでいる。
「さぁ、皆さん。
お茶の時間ですよ。」
本来、学舎となる“薔薇の宮”は手入れの最中な為に、今は住処である“芍薬の宮”で勉学を励んでいる皇子と皇妃にマムの声が響き渡る。
庭にセッティングされた茶の用意に子供達が集まってきた。
「こんにちわ。」
そこに見慣れぬ女性が既に座っていた。
下ろしてある真っ白な髪が美しく、耳には琥珀の龍の形をした耳飾りが煌めいていた。
「皆様、こちらは龍の姫巫女様であられるリリィ様です。」
流石に皇族といったところだろうか。
微笑む女性を見つめていた子供達が驚いた様に頭を下げた。
「お初にお目にかかります。
ユニエ・アミ・ロンサンティエにございます。」
「お初にお目にかかります。
テムズ・ダンでございます。」
子供らの中で1番の年上であるユニエ・アミとテムズ・ダンの双子が進み出て挨拶をした。
それに続けとばかりに下の小さな子供達も名を名乗っている。
流石に、まだ赤子である末のディザンブル・ヒューゴの姿は見られなかった。
先代皇帝の最後の愛妾となったベルナは現在も王宮の外・・・教会に預けられている。
先代皇帝を手玉に取ろうと画策した悪心の改善が見られなければ地方の修道院に送られる予定だという。
「丁寧な挨拶、感謝します。
龍の姫巫女として参りましたリリィと申します。
今日は一緒にお茶を楽しみましょう。」
リリィの手招きに下の子供達が何の疑いもせずに席に着く中、年長者の双子が不安そうに見つめている。
「さぁ、いらっしゃい。」
再びリリィが手を伸ばすと双子はビクッとして互いに手をギュッと握りしめ、
おずおずと席についた。
「こちらはね。
マフィンというんです。
色んな味を用意しました。
紅茶も良いですが、温かいミルクも用意していますからね。
お好きな物を選んでくださいね。」
リリィの言葉に皇子や皇姫は自分の侍従や侍女に頼んでマフィンや紅茶、時にはミルクを選び始めた。
微動だにしないのは双子の皇子と皇姫で2人の後ろに立つ侍女も伺う事もなければ、動く気配すらない。
リリィはマフィンを2つと、2つの小さなカップに注いだ温かいミルクを可愛らしい籠に入れると立ち上がった。
「マム様。後をお願いしますね。」
「お任せください。」
リリィはゆっくりと双子に近づくと2人の耳元に顔を近づけた。
「ここでは落ち着かないのでしょう?
一緒にいらっしゃい。」
ハッとした双子が思わず顔を上げると、リリィの青い目がキラキラしていた。
手を差し伸べる手にユニエ・アミが思わず手を伸ばした。
「皇姫様。
龍の姫巫女様に触れてはなりません。」
低い声が聞こえた。
侍女の声にビクッとしたユニエ・アミが手を引っ込めるのをリリィが優しく握った。
「良いのよ。
私が手を繋ぎたかったの。」
ニッコリと微笑むリリィを双子は不思議な物を見るように見つめるのだった。
今は皇子や皇姫が共同で住んでいる。
「さぁ、皆さん。
お茶の時間ですよ。」
本来、学舎となる“薔薇の宮”は手入れの最中な為に、今は住処である“芍薬の宮”で勉学を励んでいる皇子と皇妃にマムの声が響き渡る。
庭にセッティングされた茶の用意に子供達が集まってきた。
「こんにちわ。」
そこに見慣れぬ女性が既に座っていた。
下ろしてある真っ白な髪が美しく、耳には琥珀の龍の形をした耳飾りが煌めいていた。
「皆様、こちらは龍の姫巫女様であられるリリィ様です。」
流石に皇族といったところだろうか。
微笑む女性を見つめていた子供達が驚いた様に頭を下げた。
「お初にお目にかかります。
ユニエ・アミ・ロンサンティエにございます。」
「お初にお目にかかります。
テムズ・ダンでございます。」
子供らの中で1番の年上であるユニエ・アミとテムズ・ダンの双子が進み出て挨拶をした。
それに続けとばかりに下の小さな子供達も名を名乗っている。
流石に、まだ赤子である末のディザンブル・ヒューゴの姿は見られなかった。
先代皇帝の最後の愛妾となったベルナは現在も王宮の外・・・教会に預けられている。
先代皇帝を手玉に取ろうと画策した悪心の改善が見られなければ地方の修道院に送られる予定だという。
「丁寧な挨拶、感謝します。
龍の姫巫女として参りましたリリィと申します。
今日は一緒にお茶を楽しみましょう。」
リリィの手招きに下の子供達が何の疑いもせずに席に着く中、年長者の双子が不安そうに見つめている。
「さぁ、いらっしゃい。」
再びリリィが手を伸ばすと双子はビクッとして互いに手をギュッと握りしめ、
おずおずと席についた。
「こちらはね。
マフィンというんです。
色んな味を用意しました。
紅茶も良いですが、温かいミルクも用意していますからね。
お好きな物を選んでくださいね。」
リリィの言葉に皇子や皇姫は自分の侍従や侍女に頼んでマフィンや紅茶、時にはミルクを選び始めた。
微動だにしないのは双子の皇子と皇姫で2人の後ろに立つ侍女も伺う事もなければ、動く気配すらない。
リリィはマフィンを2つと、2つの小さなカップに注いだ温かいミルクを可愛らしい籠に入れると立ち上がった。
「マム様。後をお願いしますね。」
「お任せください。」
リリィはゆっくりと双子に近づくと2人の耳元に顔を近づけた。
「ここでは落ち着かないのでしょう?
一緒にいらっしゃい。」
ハッとした双子が思わず顔を上げると、リリィの青い目がキラキラしていた。
手を差し伸べる手にユニエ・アミが思わず手を伸ばした。
「皇姫様。
龍の姫巫女様に触れてはなりません。」
低い声が聞こえた。
侍女の声にビクッとしたユニエ・アミが手を引っ込めるのをリリィが優しく握った。
「良いのよ。
私が手を繋ぎたかったの。」
ニッコリと微笑むリリィを双子は不思議な物を見るように見つめるのだった。
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