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災いは何でもない事から発覚する
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遠いとある場所で1人の男が唐突に顔の痛みに襲われた。
「ぐわぁぁ!!」
感じた事のない痛みに顔を抑えた男は、暴れる事なく蹲り激痛を押し殺そうとした。
「・・・何が起こった?」
その様子を見ていた別の男が、くぐもった悲鳴を上げ痛みに耐えている男に冷めた視線を向けた。
突然の部下の発狂に驚きはしたが、冷めた目をした男が心配している様子は伺えない。
「だれか。此奴の面倒を見てやれ。」
ひたすら聞こえる小さな呻き声にウンザリすると、冷めた目をした男は手を払う素振りを見せた。
他の部下が苦しむ男に近寄って部屋の退出を促そうとした時だった。
誰もがハッとした。
苦しんでいた男の顔の右側が火傷で爛れていたのだ。
「・・・至急、回復手当をしてやれ。」
その異常な様子に、冷めた目をした男も流石に顔を顰めると、部屋を出ていく者達を不快な思いで見送った。
「あれは何事で御座いましょう?」
冷めた目をした男と一緒に一部始終を目撃した側近が近寄ってきた。
「・・・何処かの魔法印が破壊されたのかも知れぬな。
古代魔法を解除できる者など数少なかろう。
大方、ロンサンティエの龍の姫巫女の仕業と考えるのが正しかろうが・・・決めつける訳にもいかん。」
「帝国に仕掛けた魔法印は全て彼の国の貴族を利用して設置しました。
万が一にも我らにまで疑いの目が向く事はないでしょう。」
男は側近を睨みつけた。
「今の今、ある筈もない事が起こったではないか。
先程出て行ったのは我が国でも優秀な魔法師の1人だぞ?
それが、何の抵抗も見せる事なく顔が爛れていたではないかっ!」
男は苛立ちを隠す事なく側近を怒鳴りつけた。
「浅慮が過ぎましたな。
今すぐ、各地に散らばっている魔法印を確認させます。」
側近はこれ以上の主人の怒りを買う前に退出をしていった。
部屋に取り残された男は思わず震えていた自分の手を見つめた。
どんなに抑え込もうとしても手の震えが止まる事はない。
男は、そんな自分の手を見つめて鼻で笑った。
「フンッ・・・怯えているのか?
私が?
ロンサンティエを恐れていると?」
男は自分に問い掛ける様に手の震えを他人事の様に見つめた。
「・・・怯え?帝国を?私が?
否っ!
彼の国の全ては私が貰う。
魔法印こそ、その手始めだ。
国も金も・・・そして、女。
龍の姫巫女も全て私のものだ。」
狂気に包まれた男は1人静かに酒を口にした。
男の後の窓からは“龍の爪に鍵が引っかかっている”絵が描かれた旗が風に靡いていた。
それは・・・まさにフロドゥール国の印だった。
今、不機嫌な顔で酒を煽った男こそレイド・フロドゥール。
フロドゥール国の王であり、ロンサンティエ帝国に牙・・・いや、鉤爪を向ける男だった。
「ぐわぁぁ!!」
感じた事のない痛みに顔を抑えた男は、暴れる事なく蹲り激痛を押し殺そうとした。
「・・・何が起こった?」
その様子を見ていた別の男が、くぐもった悲鳴を上げ痛みに耐えている男に冷めた視線を向けた。
突然の部下の発狂に驚きはしたが、冷めた目をした男が心配している様子は伺えない。
「だれか。此奴の面倒を見てやれ。」
ひたすら聞こえる小さな呻き声にウンザリすると、冷めた目をした男は手を払う素振りを見せた。
他の部下が苦しむ男に近寄って部屋の退出を促そうとした時だった。
誰もがハッとした。
苦しんでいた男の顔の右側が火傷で爛れていたのだ。
「・・・至急、回復手当をしてやれ。」
その異常な様子に、冷めた目をした男も流石に顔を顰めると、部屋を出ていく者達を不快な思いで見送った。
「あれは何事で御座いましょう?」
冷めた目をした男と一緒に一部始終を目撃した側近が近寄ってきた。
「・・・何処かの魔法印が破壊されたのかも知れぬな。
古代魔法を解除できる者など数少なかろう。
大方、ロンサンティエの龍の姫巫女の仕業と考えるのが正しかろうが・・・決めつける訳にもいかん。」
「帝国に仕掛けた魔法印は全て彼の国の貴族を利用して設置しました。
万が一にも我らにまで疑いの目が向く事はないでしょう。」
男は側近を睨みつけた。
「今の今、ある筈もない事が起こったではないか。
先程出て行ったのは我が国でも優秀な魔法師の1人だぞ?
それが、何の抵抗も見せる事なく顔が爛れていたではないかっ!」
男は苛立ちを隠す事なく側近を怒鳴りつけた。
「浅慮が過ぎましたな。
今すぐ、各地に散らばっている魔法印を確認させます。」
側近はこれ以上の主人の怒りを買う前に退出をしていった。
部屋に取り残された男は思わず震えていた自分の手を見つめた。
どんなに抑え込もうとしても手の震えが止まる事はない。
男は、そんな自分の手を見つめて鼻で笑った。
「フンッ・・・怯えているのか?
私が?
ロンサンティエを恐れていると?」
男は自分に問い掛ける様に手の震えを他人事の様に見つめた。
「・・・怯え?帝国を?私が?
否っ!
彼の国の全ては私が貰う。
魔法印こそ、その手始めだ。
国も金も・・・そして、女。
龍の姫巫女も全て私のものだ。」
狂気に包まれた男は1人静かに酒を口にした。
男の後の窓からは“龍の爪に鍵が引っかかっている”絵が描かれた旗が風に靡いていた。
それは・・・まさにフロドゥール国の印だった。
今、不機嫌な顔で酒を煽った男こそレイド・フロドゥール。
フロドゥール国の王であり、ロンサンティエ帝国に牙・・・いや、鉤爪を向ける男だった。
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