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災いは何でもない事から発覚する
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「百合の花の色が染まる・・・。」
ロンサンティエ帝国の若き皇帝ファヴィリエ・ルカが龍の姫巫女であり、自身の婚約者でもあるリリィの魔法の美しさに目を奪われていると、リリィの背後で美しく咲いていた真っ白な百合の花が突如として真っ赤に染まった。
「何だっ!?」
驚くファヴィリエ・ルカが緑龍のジンに問いかけると、その老龍は訳知った顔で、人間であったら肩を竦めていた。
『赤く染まったのだ。想像もつこうものだ。』
「赤だから・・・火魔法ですか?」
ファヴィリエ・ルカの代わりに答えたのは共に見守っていた宰相フィリックス・ガルシアだった。
「木に刻まれた魔法印を焼き消した?」
推測を口にするフィリックスに緑龍・・ジンは可笑しそうに体を揺らした。
『いや、違う。
リリィが犯人を傍観しているはずがあるわけないではないか。』
その緑龍は優雅に地上に戻ってくる赤龍の背に立っていたリリィを見つめた。
「何をしたんだ?」
素直に問い掛けるファヴィリエ・ルカにリリィは悪い顔で微笑んだ。
「あの魔法印に残っていた微弱な魔力を追いかけたの。
そして、その魔力に私の魔力を込めて火魔法を逆流させたのよ。」
リリィの説明に2人の男は唖然としていた。
「今頃、あの古代魔法を使った相手は身体的な負傷を負っているはずよ。
死なない程度に加減しておいたわ。
でも、龍の火魔法よ。
一生消える事ない傷でしょうね。」
ニヤリと笑うリリィと同じような悪い笑みを浮かべたのはフィリックスだった。
「ならば、火傷を負った者を見つければ宜しいのですね?」
「宰相殿は話が早いわ。
でも、私の勘では術者はこの国にはいないと思う。
あれは古代魔法の呪印が刻まれた紙の様なものを木に仕込んでいるのよ。
だから、実際には木に呪印が刻まれているわけではなくて、そう見えているだけ。
術者の古代魔法を打ち破れば、自ずと木の模様も消えるはずよ。」
何の気なしのリリィの言葉であるが、ファヴィリエ・ルカもフィリックスも難しそうに顔を顰めた。
「ならば、術者が呪印を紙に刻めさえすれば、何処の誰でも古代魔法を発動させる事が出来ると言う事か?」
「そう。簡単に出来ちゃう。」
ファヴィリエ・ルカの問いにリリィは素直に頷いた。
「いよいよマズイですよ。
帝国中に魔法印が刻まれている可能性があるわけです。
・・・恐らく、国内貴族が手を貸している事でしょう。」
苦渋な顔の2人にリリィと赤龍のカシャは不思議そうに首を傾げた。
「さっきの術者の魔力を感知させて、一気に片付ければ良いのよ。
少なくとも王都は対処できるわ。」
再び規格外なリリィの発言に皇帝と宰相はボケっとしている。
「でもね。
さっき火魔法を相手に送ったでしょう?
恐らく、術者本人か仲間かが魔法印の様子を見にくるわよ。
それ、捉えてからの方が何者が関わっているか分かるんじゃない?」
あっけらかんとしたリリィに肩を叩かれ2人の男は慌てた様に作戦を立てるために執務室に戻って行った。
ロンサンティエ帝国の若き皇帝ファヴィリエ・ルカが龍の姫巫女であり、自身の婚約者でもあるリリィの魔法の美しさに目を奪われていると、リリィの背後で美しく咲いていた真っ白な百合の花が突如として真っ赤に染まった。
「何だっ!?」
驚くファヴィリエ・ルカが緑龍のジンに問いかけると、その老龍は訳知った顔で、人間であったら肩を竦めていた。
『赤く染まったのだ。想像もつこうものだ。』
「赤だから・・・火魔法ですか?」
ファヴィリエ・ルカの代わりに答えたのは共に見守っていた宰相フィリックス・ガルシアだった。
「木に刻まれた魔法印を焼き消した?」
推測を口にするフィリックスに緑龍・・ジンは可笑しそうに体を揺らした。
『いや、違う。
リリィが犯人を傍観しているはずがあるわけないではないか。』
その緑龍は優雅に地上に戻ってくる赤龍の背に立っていたリリィを見つめた。
「何をしたんだ?」
素直に問い掛けるファヴィリエ・ルカにリリィは悪い顔で微笑んだ。
「あの魔法印に残っていた微弱な魔力を追いかけたの。
そして、その魔力に私の魔力を込めて火魔法を逆流させたのよ。」
リリィの説明に2人の男は唖然としていた。
「今頃、あの古代魔法を使った相手は身体的な負傷を負っているはずよ。
死なない程度に加減しておいたわ。
でも、龍の火魔法よ。
一生消える事ない傷でしょうね。」
ニヤリと笑うリリィと同じような悪い笑みを浮かべたのはフィリックスだった。
「ならば、火傷を負った者を見つければ宜しいのですね?」
「宰相殿は話が早いわ。
でも、私の勘では術者はこの国にはいないと思う。
あれは古代魔法の呪印が刻まれた紙の様なものを木に仕込んでいるのよ。
だから、実際には木に呪印が刻まれているわけではなくて、そう見えているだけ。
術者の古代魔法を打ち破れば、自ずと木の模様も消えるはずよ。」
何の気なしのリリィの言葉であるが、ファヴィリエ・ルカもフィリックスも難しそうに顔を顰めた。
「ならば、術者が呪印を紙に刻めさえすれば、何処の誰でも古代魔法を発動させる事が出来ると言う事か?」
「そう。簡単に出来ちゃう。」
ファヴィリエ・ルカの問いにリリィは素直に頷いた。
「いよいよマズイですよ。
帝国中に魔法印が刻まれている可能性があるわけです。
・・・恐らく、国内貴族が手を貸している事でしょう。」
苦渋な顔の2人にリリィと赤龍のカシャは不思議そうに首を傾げた。
「さっきの術者の魔力を感知させて、一気に片付ければ良いのよ。
少なくとも王都は対処できるわ。」
再び規格外なリリィの発言に皇帝と宰相はボケっとしている。
「でもね。
さっき火魔法を相手に送ったでしょう?
恐らく、術者本人か仲間かが魔法印の様子を見にくるわよ。
それ、捉えてからの方が何者が関わっているか分かるんじゃない?」
あっけらかんとしたリリィに肩を叩かれ2人の男は慌てた様に作戦を立てるために執務室に戻って行った。
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